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TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

【Anker Soundcore Liberty4 NC レビュー】ノイキャン特化のTWSをLiberty 4と使用比較

Author:猫居こうた

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Anker Soundcore Liberty 4 NC Review

  • 1万円そこそこでTOPクラスの強力ノイキャン
  • ど派手な低音
  • カスタマイズ性に優れた多機能アプリ
  • 低音に他の音が埋もれがち
  • イヤーピースの選択肢がほとんど無い
総合評価
 
9/10

こんにちは、猫居です。

今回レビューするのはAnkerの完全ワイヤレスイヤホン、Soundcore Liberty 4 NC。

予約購入したので速報的にレビューしていきます。

1万円台のミドルクラスTWSでAnker史上最高と謳われたLiberty 4のノイキャン特化版だそうです。

主にLiberty 4と使用比較しつつ、音質差・ノイキャン差・使い勝手の違いなどをレポートしていきます。

Anker Soundcore Liberty4 NCのスペック・外観チェック

Liberty4 NC・Liberty 4 スペック比較表

  Liberty4 NC
(Amazonリンク)
Liberty 4
(Amazonリンク)
価格 12,990円 14,990円
連続再生時間 10時間
50時間(ケース込)
9時間
28時間(ケース込)
ドライバー シングルドライバー
・11mmダイナミック
デュアルドライバー
・9.2mmダイナミック
・6mmダイナミック
コーデック SBC・AAC・LDAC SBC・AAC・LDAC
防水性能 IPX4 IPX4
ノイキャン
マルチポイント
専用アプリ
その他の主な違い Liberty4 NCだけの機能
・低遅延モード
・音量制限
・タッチセンサ式
Liberty 4だけの機能
・ヘッドトラッキング
・ヘルスモニタリング
・疑似物理ボタン式

Liberty 4の目玉機能だったヘッドトラッキングやヘルスモニタリング機能がなくなり、ドライバーもシングル構成に。

これだけみるとただの廉価版といった感じですが、Liberty 4 NCではノイキャンが従来より強化された模様。

Liberty 4にはなかった低遅延モードも搭載するなど、ただの廉価版というよりは新たな選択肢として投入された感じがしますね。(値段の差もそれほどないですし)

NCと名前につくだけに、どれほどノイキャンが強化されているのかがポイントとなりそうです。

便利機能 S・A・B・C・D

イヤホン本体

質感はLiberty 4よりLiberty 2 Proに近い印象を受けました
値段的にもそっちのほうが近いですしね

イヤホンケース

イヤホンケースはボタンを押すと開く仕組みになっています
このボタンはペアリングやリセットにも使用します

充電はUSB Type-C、ワイヤレス充電も可能

Liberty4 NCとLiberty 4の外観比較

Liberty 4の方が高級感があります

ケースも同様

-ケースの開け方の違い-
Liberty4 NCのケースはプッシュボタン式
Liberty 4のケースはスライド式

外箱・付属品

付属品リスト

  • イヤーピース
  • 充電用ケーブル
  • 説明書類

Anker Soundcore Liberty 4 NC 測定データ

重さ・サイズ実測値

ケースサイズ 縦:57.3mm
横:57.3mm
高さ:30.6mm
三辺合計値:145.2mm
(参考)
Liberty 4
三辺合計値:141.8mm
重さ イヤホン:5.1g
ケース:49.7g

イヤホン・ケース共にLiberty 4の方が少しコンパクトですが、Liberty 4 NCもコンパクトで扱いやすい部類に入ります。

重さは標準的。

(参考:コンパクトな完全ワイヤレスイヤホン検索用|イヤホンケース測定結果まとめ)

携帯性 S・A・B・C・D

遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 214ms(SBC)・231ms(LDAC) 312ms(AAC)
低遅延時 152ms(SBC) 260ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

  • Androidでの遅延=約0.152秒
  • iPhoneでの遅延=約0.260秒

LDAC接続時はゲームモードが使用できないみたいです。

なので一番低遅延にしたい場合はサウンドモードを接続優先にしてゲームモードをONにします。

Androidでは音ゲーは無理ですが、普通のゲームや動画視聴はストレスを感じず楽しめるでしょう。

iPhoneだとちょっと遅延きつめですね。

Netflixなどの動画アプリではアプリ側で遅延補正してくれるのでそういったアプリで動画を観る分には問題ありません。(Youtubeアプリを除く)

詳細⇒【iPhone】音ズレ対処法!BluetoothイヤホンでYouTube動画を観ると遅延が気になる問題の原因と解決策

交換イヤーピース対応表

SONY
ハイブリッドイヤーピース(M)
- AZLA
SednaEarfit Crystal(M)
-
SONY
トリプルコンフォートイヤーピース(M)
- final
TYPE E(M)
-
COMPLY
TG-200 トゥルーグリップ(M)
- Spinfit
CP360(M)
-
NUARL
Magic Ear+(M)
- 日本ディックス
COREIR BRASS(M)
-

(自分がよく使うイヤーピースとの対応表です)

独自形状のため普通の汎用イヤピは使えないです。

Liberty 4も独自のイヤーピースを採用していましたが、これとはまた別物でした。

Liberty 4のイヤピは一応無理やり被せることもできましたが…うーんって感じです。

Anker Soundcore Liberty 4 NC 詳細レビュー

音質評価

わかりやすいドンシャリイヤホンだったLiberty 4。

それに対してLiberty4 NCの音は随分傾向が変化しています。

低音が非常に支配的なサウンドに。

元々Liberty 4も派手な低音でしたが、それよりさらにど派手な低音です。

刺激的だった高音は相変わらずシャリシャリしていますが、刺激が少しやわらいで伸び感もその分落ちたかなと。

低価格帯でよくある低音一辺倒なTWSと比べるとこもり感もなく明瞭なサウンドなので十分お値段なりの満足感は得られると思います。

また、Liberty 4同様にHearIDで音質最適化を適用すると音が随分変化します。

低音のクセが強い分Liberty 4ほどは好みの音に寄せにくいですが、それでも十分好みの音に近づくのでぜひ試してみてください。

音質
 
7.8/10

ノイズキャンセリング機能の比較

https://www.ankerjapan.com/products/a3947
世界トップレベルの認証機関SGSが認める超高性能ノイズキャンセリングとは

Anker史上最高を謳うANC、ウルトラノイズキャンセリング3.0を搭載。

(Liberty4はウルトラノイズキャンセリング2.0)

とはいってもLiberty 4にちょっと毛が生えたくらいなんでしょ?と思っていましたが…

いやはや、すごいです。

2万円以下のTWSでは完璧に現時点でダントツ1位のノイキャン。

比較対象はLiberty4とかではなくSONY WF-1000XM4Technics EAH-AZ80などのハイエンドTWS。

さすがにノイキャン1位のBose QuietComfort Earbuds IIには及びませんでしたが、TOPクラスの戦いに参戦するレベルです。

総合的な効き目はAZ80を上回っていると感じます。

WF-1000XM4と比較するとノイズの種類によってLiberty4 NCの方がよかったりWF-1000XM4の方が良かったり。

低音ノイズの消音力はWF-1000XM4を上回っていました。

中音ノイズに対する効果は僅かにWF-1000XM4。

高音ノイズに対する効き目はWF-1000XM4の方が上といった感じでした。

少し高音ノイズに弱いかな?という印象はありますが、低音ノイズへの効果は抜群。

総合的にはほぼ同レベルの効き目と言えるんじゃないかと思います。

1万円前半のTWSでこれだけのノイキャンを搭載してくるとは驚きました。

大きなノイズも大幅にカットしてくれる非常に強力なノイズキャンセリングです。

(参考:Anker Soundcore Liberty4 NCとSONYのノイズキャンセリング、それぞれの順位をノイキャン強度比較表でチェック )
コスパの良さがわかる!ノイズキャンセリングイヤホンの強さ比較ランキング

ノイキャン
 
9.5/10

外音取り込み機能の評価

ヒアスルーの精度はLiberty 4と同レベルでした。

外音の取り込み量は十分。

しかし、ややマイクで取り込んだ感が強く“サー”という音が入ります。

駅でアナウンスを聞く・レジでちょっとした会話に使うといった使い方には問題ありませんが、“ながら聴き”するにはやや違和感があります。

全ての外音を取り込みモードと人の声にフォーカスして取り込むモードの2種類が用意されています。

外音取り込み
 
8/10

装着感評価

装着感はLiberty 4より若干ランクダウンした印象。

耳に触れる量が増えており、付け心地の軽さが減っています。

おそらくですが、ノイズキャンセリングの効果を高めるために密閉性を上げた結果かなと。

その分フィット感はかなり良く、スポーツに使っても問題ないくらいの安定感です。

今のところ長時間の着用もそれほど苦にはなっていません。

評価自体は悪くはなく、まぁまぁな装着感といった感じです。

装着感を判定してくれる機能もあります
装着感
 
8/10

マイク性能・通話品質について

クリアな音声で通話が出来ます。

周囲のノイズをカットする能力が非常に高く、風切り音にも強いです。

かなり騒がしいところで通話してもほとんど雑音を通さず声だけを通していました。

ただ、このノイズカットが強力なためボソボソ喋ると自分の言葉尻まで切れてしまうことも。

気になるほど自分の声が切れてしまうわけではありませんでしたが、少しハキハキと喋ったほうがいいかなという印象です。

通話品質 S・A・B・C・D

操作方法と操作性評価

  L側 R側
1クリック 再生/停止 再生/停止
2クリック 曲戻し 曲送り
3クリック - -
長押し モード切替
・ノイキャン
・外音取り込み
モード切替
・ノイキャン
・外音取り込み

デフォルトでは音量操作が入っていません。

すべての操作箇所を自由に変更できるので、好みにあった設定にしてあげると良いと思います。

自分は以下のように設定しています。

Liberty 4との操作性の違いについて

Liberty 4はスティック部を指でつまむと圧力を感知して反応
“疑似物理ボタン式”と僕は勝手に呼んでいます

Liberty 4はAirPods Pro 2のようにスティック部をつまむと反応する疑似物理ボタン式を採用しています。

  • タッチセンサ式でよくある誤操作の心配がない
  • 物理ボタンのように押したときに耳にイヤホンが押し込まれる不快感がない

というイイトコ取りの快適な操作性です。

しかしLiberty 4 NCではこれがタッチセンサー式になっています。

では、だめかというとそうでもありませんでした。

Liberty 4 NCではイヤホン未装着時のタッチ操作を無効にすることができるようになっていました。

これによりタッチセンサ式でも誤操作の心配なし。

Technics AZ80でもこの機能が導入されていますが、快適度がすごく上がるので他のイヤホンもどんどん採用して欲しいです。

操作性 S・A・B・C・D

専用アプリ【Soundcore】の主な機能

Liberty 4 NCの主なアプリ機能一覧

  • HearID(音質最適化)
  • イコライザー機能
  • 3Dオーディオ
  • ゲームモード(低遅延)
  • 操作方法のカスタマイズ
  • 音量制限
  • “探す”機能
  • 装着テスト
  • サウンドモード(ハイレゾON/OFF)
  • マルチポイントの管理
  • 外音モードの切り替え

HearID

聴こえる音のテストと好みの音を探るテストの2パターンで最適な音質を割り当ててくれます。

中々大きな効果を得られるので積極的に利用したい機能です。

イコライザー機能

22種類のプリセットとカスタムイコライザーが使えます。

好みや気分に合わせて色々と変化を楽しめるのが良いですね。

音量制限

Ankerで初めて導入された機能かな?

子供用ヘッドホンなどでは難聴対策として85dBまでしか音が出せないものもありますが、それをアプリで好みの設定で運用できる感じです。

デフォルトは90dBになっていたと思いますが、90dBだと短時間でも耳にダメージが残るらしいので出来れば80dB以下にしておくほうが良さそうです。

WHOでは、80dBで1週間当たり40時間以上、98dBで1週間当たり75分以上聞き続けると、難聴の危険があるとしています。[2]
なお、100dB以上の大音響では急に難聴が生じることもあります。

引用元:ヘッドホン(イヤホン)難聴について

使って気付いた注意点

  1. 初回ファームウェアアップデートあり
  2. LDACを使うにはアプリからアップデートが必要
  3. マルチポイント中はLDACでは接続できない
  4. LDAC接続中はゲームモードは使用できない

1.

バグの修正らしいので購入後はまずファームウェアアップデートしたほうが良いでしょう。

2.

初期状態ではLDACをONにできません。

専用アプリからアップデートすることでLDACが使えるようになります。

3.

LDACをONにしたままマルチポイント接続はできません。

これができるTWSはレア。

できたとしても接続が安定しなかったりします。

同時接続しつつLDACを使いたい場合は今のところTechnics AZ80が最適解かと思います。

4.

LDACで接続しているとゲームモードをONにできなくなります。

ゲームなどをするときはSBC接続+ゲームモードONがおすすめです。

総合評価

メイン機能評価

音質
 
7.8/10
ノイキャン
 
9.5/10
外音取り込み
 
8/10
装着感
 
8/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性 S・A・B・C・D
便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

総評

Soundcore Liberty4 NCはこんな方におすすめです。

  • コスパの良い高レベルノイキャンTWSが欲しい
  • 音質は低音の迫力を重視
  • 操作方法や音質などカスタマイズ性に優れたイヤホンが好み

非常に強力なノイズキャンセリングが1万円台前半という、ノイキャン大好き人間としてはたまらないTWSが出てきてしまいました。

アプリ機能も非常に豊富で扱いやすいイヤホンなので、ノイキャン重視だけど3万も4万も出したくはない!という方に非常におすすめです。

逆にノイキャンはそこそこ効けば十分という方にはLiberty 4の方がヘッドトラッキングやヘルスモニタリングなど面白い機能が豊富でおすすめです。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。