- 圧倒的に強力なノイズキャンセリング
- イヤホンの存在を忘れる程自然な外音取り込み
- 何時間でもつけていられる装着感の良さ
- リスニングに足るがお値段ほどではない音質
- ケースが傷付きやすい
総合評価 |
|
9/10 |
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TWSコレクターの猫居です。
AirPods Pro 2(第2世代)のレビュー最終回となります。
前回はSONY WF-1000XM4などとの音質比較、前々回はBose QC Earbudsなどとのノイキャン比較を行ってきました。
今回は普段からおこなっている各機能の点数評価や使い勝手などについてです。
ただ普通のレビューはもう溢れかえっているでしょうし‥
この記事ではAndroidでAirPods Pro 2(第2世代)を使うときの注意点や使えない機能にも触れていきます。
AndroidでもAirPods Pro 2(第2世代)を持つ価値はあるのでしょうか。
- AirPods Pro 2(第2世代)の特徴と点数評価
- AirPods Pro 2(第2世代)の外観レビュー
- AndroidでAirPods Pro 2(第2世代)を使う際の注意点
- Androidでも使えるAirPods Pro 2(第2世代)の機能
- Androidでは使えないAirPods Pro 2(第2世代)の機能
- 総評:AndroidでもAirPods Pro 2(第2世代)は使える
AirPods Pro 2(第2世代)の特徴と点数評価
AirPods Pro 2 (第2世代)のノイキャン、『毎秒48000回処理』『初代の2倍』結局どれくらい凄いの?
従来比で最大2倍のノイズキャンセリングを謳うAirPods Pro 2 (第2世代)。
『最大2倍』という表現が肝ですよね。
このブログで何ヶ月か前にTE-D01vというAVIOTの完全ワイヤレスイヤホンをレビューしました。
TE-D01vは前作(TE-D01t)と比べて中高音のノイズキャンセリング効果が1.7倍と謳われています。
TE-D01v・TE-D01tの両方を持っているので新旧比較した結果、たしかに強力にはなっていました。
しかし元々ノイキャンであまりカットできない中高音のノイズカット効果が1.7倍ということですからね。
数字から感じる印象は100が170に!て感じですが、実際は1.2倍くらいかなという印象です。
もちろん明らかに違いを感じるのですが、数字ほどのインパクトは無いということ。
AirPods Pro 2 (第2世代)の『最大2倍』にも数字ほどの大きな期待を抱くのは危険です。
スペック表
AirPods Pro 2(第2世代) | |
連続再生時間 | 6時間(ANC利用時) 30時間(ケース込/ANC利用時) |
対応コーデック | SBC・AAC |
機能 |
ノイズキャンセリング |
防水性能 | IPX4 |
WEB説明書 | AirPods Pro 第2世代 クイックスタートガイド(PDF) |
初代AirPods Proもまだまだ現役でいける高性能イヤホンですが、連続再生時間だけは4.5時間と物足りなさがありました。
AirPods Pro 2(第2世代)では「H2」チップを搭載したことで省電力化に成功。
連続再生時間6時間になったことでデメリットが解消されています。
スペック以外の主な変更点
- イヤホンから音量操作できるようになった
- ストラップホールがついたことで紛失しにくくなった
性能のコストパフォーマンス評価
AirPods Pro 2(第2世代) | 価格帯平均と比較 | |
音質 | 8.3/10 点 | 平均以下 |
ノイズキャンセリング | 10/10 点 | トップクラス |
外音取り込み機能 | 10/10 点 | トップクラス |
装着感 | 10/10 点 | トップクラス |
音質は初代と比べて非常に良くなりました。
低音の質が良くなり、リスニングを楽しむに充分な音質があるといえます。
ただ非常に高価なイヤホンですから、同価格帯のSONYやTechnicsなどのハイエンドTWSと比べると音質面では見劣りします。
その代わり音質以外の基本性能は全ての完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスに高いです。
AirPods Pro 2(第2世代)の外観レビュー
サイズ・重量 詳細
縦:45.2 mm
幅:60.6 mm
厚さ:21.7 mm
重量:イヤホンケース 50.8 g・イヤホン 5.3g
AirPods Pro 2(第2世代)の付属品
付属品リスト
- イヤーチップ(4サイズ:XS、S、M、L)
- Lightning - USB-Cケーブル
- マニュアル
初代AirPods Pro専用イヤーピースが流用可能
初代と全く同じ形状なので純正以外のサードパーティ製AirPods Pro用イヤーピースも基本的に第2世代に流用できそうです。
AndroidでAirPods Pro 2(第2世代)を使う際の注意点
対応機種について
AirPods Pro 2(第2世代)はBluetooth ver 5.3であり対応コーデックはSBC・AACとなります。
Bluetoothは下位互換性があるので基本的にどのスマホでも接続可能です。
ペアリング出来ない?AirPods Pro 2(第2世代)の正しいペアリング方法
ここがちょっと注意ポイント。
普通の完全ワイヤレスイヤホンの要領でペアリングすると失敗します。
- イヤホンをケースから取り出す
- スマホのBluetooth設定画面を開く
- 接続候補からイヤホン名をタップして接続
このような普通の接続方法をとると↑の画像のように失敗と出るか、接続できても(メディアなし)となって音が出ない状態になってしまいます。
AirPods Pro 2(第2世代)の正しいペアリング手順は以下の通り
- ケースの蓋を開ける
- ケースのボタンを長押しする
- ペアリングモードに入るのでスマホと接続
このやり方でペアリングすれば正しくスマホとイヤホンが接続されます。
AirPodsはタッチセンサーの感度が独特
普通のタッチセンサー式完全ワイヤレスイヤホンを使ったことがある人が戸惑うポイント。
普通のタッチセンサーでは指で触れるとタップとして認識されます。
1タップなら再生/停止といった具合に。
しかしAirPods Pro 2(第2世代)の場合はセンサー部分を少し押し込んでやる必要があります。
センサー部分にちょっと圧をいれてやると、カチッとイヤホンから反応音があります。
物理ボタンほど押し込む必要がないのでイヤホンのポジションが崩れたりはしません。
また、軽く圧がかからなければ反応しないため指や服がちょっと触れただけでは反応しません。
これで誤作動してしまうタッチセンサー最大のデメリットが消えます。
タッチセンサーと物理ボタンのイイトコ取りのようなシステムになっているのです。
Androidでも使えるAirPods Pro 2(第2世代)の機能
リスニング・通話
基本中の基本で当たり前ですが出来ます。
AirPods Pro 2(第2世代)の音質比較記事で多数のTWSと聴き比べた結果、AirPods Pro 2(第2世代)の音は1万円前半くらいの音質でした。
なお、通話品質も非常にクリア。
完全ワイヤレスイヤホンの中でもトップクラスのマイク性能です。
ノイズキャンセリング機能
ノイズキャンセリングも当然使用できます。
低音から高音まで非常に効果的にノイズカットする、現状最強『候補』といえるノイズキャンセリングです。
『候補』に留めたのはBoseのQC Earbuds 2の発売が目前に控えているから。
そちらとの比較はAirPods Pro 2(第2世代)のノイズキャンセリング比較記事にて発売され次第検証します。
比較結果を追記
BoseQCE2との比較結果を追記しておきます。
ノイズキャンセリングはQCE2のほうが強力でした。
ただ他の強力ノイキャンTWS(SONY WF-1000XM4など)よりは上で非常に強力なノイズキャンセリング機能なことには変わりありません。
詳細は上記記事、または手持ちの全ノイキャンイヤホンを比較・ランキング化した【ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめ・最強がわかる比較表】を御覧ください。
適応型環境音除去(外音取り込み機能)
通常の外音取り込み機能にプラスして大きな騒音を抑えつつ外音を取り込むという新機能。
AirPods Proの外音取り込み機能は非常に優秀でイヤホンとしていないときと全く変わりないくらい自然に外音が聞けます。
これに外音のノイズが大きいときはそれを減らして外音を取り込むというわけなんですが‥
取り込む騒音レベルがかなり大きくないとこの効果は発揮されない模様。
例えばカフェで食器が重なり合う音。
めちゃくちゃうるさいというわけではないけどちょっと気になる‥くらいのノイズですが、この程度は普通に取り込みます。
電車の通過時のような激しいノイズになると軽く低減してくれるといった感じです。
Androidでは使えないAirPods Pro 2(第2世代)の主な機能
空間オーディオ機能(例外あり)・ヘッドトラッキング機能
ヘッドトラッキングを利用した空間オーディオは音像がはっきりとわかり、臨場感が凄いです。
AirPods Proの大きな魅力の1つと言えます。
しかし、残念なことに空間オーディオ機能はアップル製品でないとほぼほぼ利用できません。
一部例外としてDolby Atmos対応のAndroidスマホでApple MusicのDolby Atmos対応音源を再生したときだけ空間オーディオとして再生できます。
非常に限定的な範囲ですし、この場合はヘッドトラッキング機能も利用できません。
Androidでもヘッドトラッキングを利用した臨場感溢れる空間オーディオを体験したい場合はBose QuietComfort Ultra Earbudsがおすすめです。
こちらはどの端末・音源でもヘッドトラッキングを利用した空間オーディオで聴くことができます。
効果はそれほどではありませんが、サブスク単体でどんなイヤホンでも空間オーディオが聴けるAmazon Music Unlimitedみたいなサービスもありますね。
肌検出センサー
イヤホンを外すと音楽の再生が止まり、イヤホンを付け直すと音楽の再生が再開される機能。
初代では加速度センサーで検出していた動きが肌検出になったことで精度が増しました。
『探す』機能
AirPods Pro 2(第2世代)のイヤホンケースにはU1チップが内蔵されています。
これによりAirTag機能が利用できるのでイヤホンを失くした際に正確な場所が把握できるというわけです。
よくイヤホンを失くす人には便利な機能ですね。
AirPodsの場合は失くすだけでなく盗まれるリスクもあるのでこの機能が使えないのは地味に痛いかもしれません。
操作方法のカスタマイズ
iPhoneでは操作方法をカスタマイズできますが、Androidでは以下の固定操作となります。
とはいえすべての操作がシンプルに実行できる配置なのでいじる必要もないかと。
左右共通 | |
1タップ | 再生/停止 |
2タップ | 曲送り |
3タップ | 曲戻し |
長押し | モード切替 ・ノイキャン ・外音取り込み |
スライド | 音量調整 |
総評:AndroidでもAirPods Pro 2(第2世代)は使える
メイン機能評価
音質 |
|
8.3/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
10/10 |
外音取り込み |
|
10/10 |
装着感 |
|
10/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
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携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
iPhoneユーザーにとってはこれ以上快適なイヤホンはないでしょう。
Androidでは通常のノイズキャンセリングイヤホン感覚で使うことになりますが、その装着感の良さ、外音取り込みの自然さ、ノイズキャンセリングのもたらす圧倒的静寂。
Androidで使ってもAirPods Pro 2(第2世代)の快適性能は唯一無二の存在と言えそうです。
Androidではヘッドトラッキングを利用した空間オーディオが使えないのは残念ですが、致命的に不便になるような要素はありません。
音質も充分リスニングできるレベルまであがっていますし、外音を消したり取り込んだりが自在な点は現代人にとてもマッチしたイヤホンだと思います。
今回は以上です。
また次回のレビューでお会いしましょう。