こんにちは、猫居です。
今回レビューするのは2024年4月10日発売の完全ワイヤレスイヤホン、1more SleepBuds Z30。
ComfoBuds Zの改良版にあたり、前作は1回あたりの連続再生時間2.5時間~3時間だったそうですが、今作では1回あたりの連続再生再生時間が6~8時間に伸びているそうです。
SleepBuds Z30の主な特徴は以下となります。
- 24dBのパッシブノイズキャンセル(遮音性)
- 一晩中着けていられる快適な装着感
- 音楽用とリラックス用の2種類のリスニングモード
- 30種類のヒーリングサウンド
寝ながら使えるイヤホン、いわゆる【寝ホン】としての特性を持ったイヤホンですね。
以前、同じ1more製品で同じく寝ホンのComfoBuds Miniをレビューしました。
こちらはアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しています。
今回はこの2つを使い比べてどういった違いがあるのかをチェックしていきたいと思います。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
1MORE SleepBuds Z30の外観・付属品チェック
イヤホン本体
超ミニサイズのイヤホンです。
タッチセンサーや物理ボタンは無し。
おそらく寝転がって使ったときに誤って触れてしまうことを防ぐためだと思われます。
曲の操作などはスマホから行う割り切った仕様です。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
イヤホンケース
こちらも超コンパクト。
卵1個分くらいのサイズ感です。
ケースの裏側は滑り止めがついています。
【画像6枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用ケーブル
- 収納ポーチ
- 説明書類
1MORE SleepBuds Z30とComfoBuds Miniを使い比べて違いをチェック
スペック比較表
SleepBuds Z30 |
ComfoBuds Mini |
|
定価 | 10,800円 | 12,990円 |
連続再生時間 |
ローカル再生 |
ANC OFF 6時間 24時間(ケース込) ANC ON 5時間 13時間(ケース込) |
ドライバー | バランスド・アーマチュアドライバー | グラフェンダイナミックドライバー |
コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC |
防水性能 | - | IPX5 |
ノイキャン(ANC) | - | ○ |
マルチポイント | - | - |
専用アプリ | ○ |
○ |
ヒーリングサウンド | ○ | ○ |
低遅延モード | - | - |
ワイヤレス充電 | - | ○ |
通話 | 不可 | 可 |
資料 | 公式HP/説明書 | 公式HP/説明書 |
SleepBuds Z30はボタン類が無いことからもわかるように、スペックにも割り切って寝ホンに特化した内容となっています。
余計な機能は一切つけず、ドライバーユニットが小型なバランスド・アーマチュアドライバーを採用するなどサイズへのこだわりを感じます。
逆にComfoBuds Miniはアクティブノイズキャンセリング機能や通話機能の他、ワイヤレス充電機能も備えるなど、普段使いすることも意識された機能性です。
重さ・サイズの比較
SleepBuds Z30 | ComfoBuds Mini | |
サイズ |
縦:30.0mm 横:60.1mm 高さ:38.5mm 三辺合計:128.6mm |
縦:56.5mm |
重量 | イヤホン:2.7g ケース:34.2g |
イヤホン:3.8g ケース:34.8g |
どちらも小さくて非常に軽いですが、SleepBuds Z30はComfoBuds Miniよりさらにコンパクトです。
一般的な完全ワイヤレスイヤホンの半分くらいの重さ、サイズ感。
装着感の違い
比べるとSleepBuds Z30の方がかなり薄いのがわかります
SleepBuds Z30は耳穴に蓋をするような形状で、実際ComfoBuds Miniより密閉感が強いです。
非常に薄い形状なため、横向きに寝てもイヤホンが邪魔にならず耳も痛くなりません。
ComfoBuds Miniでも横向きに寝ることはできますが、少しイヤホンが押し込まれる感覚はあります。
一般的な完全ワイヤレスイヤホンでは寝返りをうつとイヤホンが外れたり痛みがあったりして寝返りが打てず、可動域が狭くなって窮屈に感じますが、寝ホンを謳うだけあって寝ながらでも快適に使えます。
一方でSleepBuds Z30は密閉度を高めてパッシブノイズキャンセリングを稼いでいる分、耳栓ほどではないにしても多少の圧迫感はあります。
ComfoBuds Miniは形状的には普通のTWSが超ミニサイズになっただけに近く、耳介の乗せて耳穴は軽く塞ぐだけという感じなので圧迫感はあまりありません。
寝ながらの使用でなければ装着感はComfoBuds Miniの方が快適度が高いです。
SleepBuds Z30に合う交換用イヤーピースについて
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
- | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
- | final TYPE E(M) |
○ |
オーディオテクニカ AT-ER500(M) |
○ | Spinfit OMNI |
○ |
NUARL Magic Ear+7 |
○ | 日本ディックス COREIR BRASS(M) |
- |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
○ |
イヤホンが独自の形状なのでイヤーピースをかえると少しイヤホンが浮くような感じで密閉感が下がり、その分遮音性もおそらく低下します。
遮音性の低下という点には注意が必要ですが、デフォルトイヤーピースで密閉感が気になる場合は変えるのもアリかと思います。
個人的には体温で形が変化するイヤーピース「AT-ER500」が遮音性を確保しつつ圧迫感も薄らいで良かったです。
音質の違い
SleepBuds Z30、ComfoBuds Mini共に刺激を抑えたマイルドなサウンドです。
目が冴えてしまうような音ではなく、寝る時にリラックスして聴くことを意識したチューニングと言う感じですね。
2つを聴き比べると、SleepBuds Z30の方がより刺激の少ない丸みのある音。
音はComfoBuds Miniより良いと思います。
高音域の見通しが良くなっており、ComfoBuds Miniで感じた低音のぼんやりした印象も改善されています。
スッキリ柔らかい音で聴きやすいです。
リスニングモードの違いについて
SleepBuds Z30には【音楽】モードと【落ち着く】モードが搭載されています。
デフォルトは【音楽】モードです。
この2つを聴き比べてみると、【落ち着く】モードにすると高音が下がり刺激感がさらに減ります。
一方で、低音・中音は逆に上がりますね。
音場も狭くなり、個人的には【落ち着く】モードよりデフォルトの【音楽】モードのほうがリラックスして音楽を聴けるように感じました。
ヒーリングサウンドについて
SleepBuds Z30とComfoBuds Mini、どちらも以下の手順でヒーリングサウンドを登録して使用します。
ヒーリングサウンドを6個登録できるので、入れ替えるための1つ削除する
30種類のヒーリングサウンドから登録したい音を選んでダウンロード
基本的に2つともヒーリングサウンドについては同じなんですが、音量が違うんですよね。
SleepBuds Z30の方が最小音量が大きいです。
一番小さくしてもそこそこの音量。
ComfoBuds Miniは最小音量にすると僅かに聞こえるくらいの音量になります。
僕は聞こえるか聞こえないかくらいの音量で波の音を聴くのが好きなので、アップデートで最小音量をもう少し小さくしてもらえると嬉しいです。
最小音量にしてもそこそこの音量で鳴ります。
ヒーリングサウンドなので煩いということはありませんが。
ヒーリングサウンドを流す時間も設定できます
ノイズキャンセリング効果を比較
SleepBuds Z30は-24dB、ComfoBuds Miniは-40dBのノイズキャンセリング効果を謳っている通り、総合的な消音力ではComfoBuds Miniの方が上です。
ただ、SleepBuds Z30はパッシブノイズキャンセリングのみ、つまり物理的な遮音性だけでノイズをカットしているので以下のような利点があります。
- アクティブノイズキャンセリング特有のホワイトノイズや圧迫感が無い
- 電池持ちが良い
- アクティブノイズキャンセリングが効きにくい高音ノイズに強い
小さなノイズならSleepBuds Z30でも充分に消すことができるので、寝るときほど些細な違和感が気になるというにはSleepBuds Z30の方が良いです。
また古い蛍光灯のジーというノイズなど、高音のノイズに対してはSleepBuds Z30の方が高い消音力を発揮します。
一方で電車の音などの大きなノイズには和らげるくらいの効果。
この場合はComfoBuds Miniのほうがより大きな消音効果が期待できます。
寝る時に使うことを考えると消音力がとにかく強ければ良いというわけではないので、周囲の騒音レベルによってどちらを使うか選ぶと良さそうです。
- 気になるノイズが高音⇒SleepBuds Z30
- 隣の家の音が気になる⇒SleepBuds Z30
- エアコンや扇風機などの小さなノイズ⇒SleepBuds Z30
- いびき(小)⇒SleepBuds Z30
- いびき(大)⇒ComfoBuds Mini
- 工事など近隣の騒音が煩い⇒ComfoBuds Mini
- 電車など、外でも使いたい⇒ComfoBuds Mini
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遅延の差
SleepBuds Z30 | ComfoBuds Mini | |
Android |
270ms(SBC) 234ms(AAC) |
350ms(SBC) |
iPhone | 234ms(AAC) |
400ms(AAC) |
- SleepBuds Z30の最小遅延=0.234秒
- ComfoBuds Miniの最小知恵=0.350秒
新作のSleepBuds Z30の方がだいぶ遅延は少ないです。
ただ、どちらもゲームで使うにはやや厳しい数値。
動画視聴はYoutubeやNetflixなどのアプリ側で遅延補正されるものは問題ありません。
アプリの機能比較
SleepBuds Z30の主なアプリ機能
- リスニングモード
- ヒーリングサウンド
- ファームウェアアップデート
ComfoBuds Miniの主なアプリ機能
- ノイズコントロール
- ヒーリングサウンド
- ファームウェアアップデート
- 操作方法のカスタマイズ(タッチ操作を無効化することも可)
- SoundID(音質最適化機能)
- 睡眠検知(ノイキャンONのままだと朝まで電池が持たないので睡眠を検知して電源を切る)
どちらとも基本はヒーリングサウンドのために起動する感じです。
ComfoBuds Miniの方が機能が多い分、アプリで出来ることも少し多いですね。
総評
1MORE SleepBuds Z30とComfoBuds Miniを使い比べて感じた違いをまとめます。
- 寝ホンとしての性能はSleepBuds Z30の方が優れている
- 音質はSleepBuds Z30の方が良い
- 遅延はSleepBuds Z30の方が小さい
- 高音ノイズにはSleepBuds Z30の方が強い
- 普段使いはComfoBuds Miniの方が優れている
- 低音ノイズにはComfoBuds Miniの方が強い
- 装着時の圧迫感はComfoBuds Miniの方が少ない
寝ホンに特化した性能なだけに寝ながらの使用はSleepBuds Z30の方が快適に使えました。
音質もComfoBuds Miniよりクリアでありつつも丸みがあって聴きやすいです。
酷い騒音に悩まされているとかでない限りは寝ホンとしてはSleepBuds Z30の方が個人的にはおすすめです。
薄くて軽いので寝ながらの使用に非常に強いです。
上の写真だとComfoBuds Miniがでっかいイヤホンに見えてきますが、一般的なTWSも並べてみると
こんなにも違いがあります。
普通のイヤホンを寝ホンとして使うのはやはりかなり無理がありますよね。
今回は以上です。
寝ホンを探している方の参考になれば幸いです。