猫居のイヤホン (旧:僕は猫だった)

TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

JBL TUNE BEAM 2 レビュー|前作TUNE BEAMとの違いをチェック【完全ワイヤレスイヤホン】

Author:猫居こうた

*当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

JBL TUNE BEAM 2

  JBL TUNE BEAM 2
発売日 2025年2月27日
価格
(発売時)
13,420円
連続再生時間
(単体/ケース込)
ANC OFF
12時間/48時間
コーデック SBC/AAC
ドライバー 10mmダイナミックドライバー
防水性能 IP54
Bluetooth Ver. 5.3
機能 ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・マルチポイント・低遅延モード・イコライザー・空間オーディオ・専用アプリ・Google Fast Pair
資料 公式サイト/説明書(PDF)
  • JBLらしい明るいドンシャリサウンド
  • ノイズキャンセリング機能もある程度使えるレベルまで強化
  • 空間サウンドなど使える機能が盛り沢山
  • 音量の調節は実質的にデバイス側でする必要がある
  • ノイキャンは強化されたとはいっても最新の基準ではそこまで強力とはいえない
総合評価
 
8.5/10

こんにちは、猫居です。

趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。

今回レビューするのはJBLの完全ワイヤレスイヤホン、TUNE BEAM 2。

WEBストア限定販売(JBLオンラインストアAmazon JBL公式ストアJBL公式楽天市場店JBL公式 Yahoo!店)のミドルクラスイヤホンです。

JBLには以前は1万円台の価格帯にLIVE FREE 2 / LIVE PRO 2という非常に優秀なラインナップがあったのですが、2024年発売の後継機ではスマートタッチディスプレイを搭載し、ハイエンド製品と遜色ない機能性になった代わりに2万円台になってしまいました。

LIVE FREE 2の後継機LIVE BUDS 3

前作TUNE BEAMがLIVE FREE 2 / LIVE PRO 2のノイキャンを弱くして廉価にしたようなイヤホンだったので、空いてしまった“ちょうど良い価格のちょうど良いTWS”の位置にこのTUNE BEAM 2が収まってくれたら嬉しいのですが、実力の程はいかに。

TUNE BEAMやLIVE FREE 2などと使い比べて評価したので、まずは総評から見ていきましょう。

TUNE BEAM 2と前作TUNE BEAMの主な違い

大きな違い -
中程度の違い

音質は上位機だったLIVE FREE 2と同水準までUP
ノイズキャンセリングも前作より進化

細かい変化 空間サウンドを搭載
外音取り込みの自然さ向上

JBLらしい明るいドンシャリサウンドのイヤホンです。

音質の個人最適化機能「Personi-Fi 3.0」のおかげもあってか、前作より音質は確かに良くなっています。

特に低音のレスポンスの良さ、ボーカルの力強さは明確な向上を感じ取れて良かったです。

LIVE FREE 2と聴き比べても遜色ないレベルでした。

ノイズキャンセリングもハイブリッドANCになったことで前作より消音力はだいぶ上がっています。

ただ、最新の基準でみるとそこまでインパクトのあるノイズキャンセリングとは言えないかなと。

あまり使えなかったノイキャンがある程度使えるレベルになったという感じですね。

LIVE FREE 2のほうがノイキャンは強力でした。

その他、比較的安価なTWSながら外音取り込み量を調整できたり、ちゃんと使える空間サウンド機能が備わっていたりと非常に多機能なところは流石JBLといった感じです。

操作方法をあまり柔軟にカスタマイズできず、音量の調節は実質デバイス側から行わないといけないのが難点ですが、これはJBLのハイエンド製品でも同様なので慣れるしか無いかなと。

何かしらの機能がめちゃくちゃすごいというわけではないのですが、手堅くまとまった良いイヤホンという印象です。

より詳しい比較結果、細かい注意点については目次以降をご覧ください。

*( )内の数値は前作TUNE BEAMの採点数

音質 8.2/10 (8) 便利機能 SABCD
ノイキャン 7/10 (5) 携帯性 SABCD
外音取り込み 8.5/10 (8) 操作性 SABCD
装着感 8.5/10 (8.5) 通話性能 SABCD

JBL TUNE BEAM 2 外観・付属品チェック

イヤホン本体

タッチセンサー式の操作方法を採用。

質感・デザインは前作とほぼ同じです。

 

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

イヤホンケース

イヤホンケースも同様で質感・デザイン共に前作と同水準。

ちょっと傷がつきやすそうなのが気になります。

 

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

外箱・付属品

JBL TUNE BEAM 2 外箱・付属品

付属品リスト

  • イヤーピース
  • 充電用 USB Type-C ケーブル
  • 説明書類

JBL TUNE BEAM 2 測定データ

重さ・サイズ実測値

JBL TUNE BEAM 2 サイズ・重さ

ケースサイズ 縦:47.0mm
横:61.5mm
高さ:29.0mm
三辺合計:137.5mm
重さ イヤホン:5.1g
ケース:42.9g

イヤホンケースは比較的コンパクトなサイズ感です。

重さはイヤホン・ケース共に標準的。

携帯性 S・A・B・C・D

(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)

遅延測定結果

JBL TUNE BEAM 2 遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 252ms(SBC)
310ms(AAC)
310ms(AAC)
低遅延時 173ms(SBC)
236ms(AAC)
236ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

アプリでビデオモードにすることで低遅延に切り替えることができます。

ただ、ビデオモードでもちょっと遅延が気になる数値ですかね。

ゲームをするにはあまり向かないかもしれません。

動画視聴はNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく試聴できます。

実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移

JBL TUNE BEAM 2 バッテリーチェック

ノイズキャンセリングON・AAC・音量50%で再生

  • 1時間再生⇒電池残量92%
  • 2時間再生⇒電池残量81%
  • 3時間再生⇒電池残量70%
  • 4時間再生⇒電池残量60%
  • 5時間再生⇒電池残量48%
  • 6時間再生⇒電池残量36%
  • 7時間再生⇒電池残量25%
  • 8時間再生⇒電池残量13%
  • 9時間再生⇒電池残量3%
  • 9時間15分再生⇒電池残量0%

9時間15分再生することができました。

ハイレゾコーデックに対応していないとはいえ、非常に長時間使用することができました。

休日でもバッテリーを気にすることなく使うことができるでしょう。

交換イヤーピース対応表

JBL TUNE BEAM 2 交換イヤーピース

SONY
ハイブリッドイヤーピース(M)
AZLA
SednaEarfit Crystal(M)
-
SONY
トリプルコンフォートイヤーピース(M)
AZLA
SednaEarfit Crystal 2(M)
-
オーディオテクニカ
AT-ER500
(M)
final
TYPE E(M)
NUARL
Magic Ear+7
- Spinfit
OMNI
-
COMPLY
TWo-220-C(M)
日本ディックス
COREIR BRASS(M)
-
radius
HP-DME2(M)
-    

楕円のノズル、太めで長い軸、ケース内余裕少なめ、ということでイヤーピースの選択肢はあまり多くはない感じでした。

JBL TUNE BEAM 2 詳細レビュー

JBL TUNE BEAM 2

音質評価

JBLらしい元気の良いドンシャリサウンドです。

前作は重心がかなり下寄りで高音が少し暗めでしたが、そこが明るくなったのと低音の締まりが良くなってレスポンス良くなっています。

また、前作には無かった音質の個人最適化機能「Personi-Fi 3.0」を使うと、自分の場合はやや引っ込みがちだったボーカルがぐっと前に出るなど中々良い感じの変化がついてくれました。

LIVE BUDS 3などの上位機ではハイレゾ接続と音質最適化機能が排他の関係だったのであまり出番がありませんでしたが、TUNE BEAM 2はハイレゾコーデックがない分、存分に恩恵を受けることが出来ます。

音質的なレベルは約1.5000円したLIVE FREE 2とほぼ同等といった感じでしょうか。

LIVE FREE 2より低音は輪郭を捉えやすく、TUNE BEAM 2の方が若干質感が良いかなと。一方で高音は少しLIVE FREE 2の方が少し伸びやかかなという印象でした。

LIVE FREE 2より安くて同等ということで中々良い感じです。

音質
 
8.2/10

アプリのイコライザー画面

空間サウンドについて

正直あまり期待していませんでしたが、ちゃんと使えるレベルでした。

ミュージックモード

音の横への広がりがかなり増す印象。

変な違和感も無く、ライブ音源などの臨場感UP。

ムービーモード

音に広がりが出るだけでなく、低音の重みが増して残響感が心地よいです。映画を迫力のあるサウンドで楽しめるようになります。

ゲーミングモード

プレイで使うには遅延の問題がありますが、足音が鋭くなり方向を感じやすくなります。

また、音声も強調されるのでボイスチャットなども聞き取りやすいです。

ノイズキャンセリング機能の比較

ノイキャンの強度をアプリで調整可能

ハイブリッドノイズキャンセリングになったことで前作よりだいぶ消音力がアップしています。

低音ノイズはそれなりにカットしてくれるので小さいノイズなら無音に近い状態まで持っていけます。

ただ、中音ノイズ以降にはあまり効果的には効いてくれません。

LIVE FREE 2と比べてもやや見劣りするかなという印象。

ハイブリッドANCとしては標準的な効き方ですね。

自分がつけているノイキャン比較表でいうところの-38dB相当に入ります。

(参考:最強~コスパ機までわかるノイズキャンセリングイヤホンの強度比較表)
最強がわかる!ノイズキャンセリングイヤホンの強さ比較ランキング

ノイキャン
 
7/10

外音取り込み機能の評価

外音取り込み量もアプリで調整可能
音声聞き取りに特化したトークスルーモードも

外音取り込み時にややサーというノイズが入るものの、人の声はかなり自然に聞き取ることができました。

取り込み量100%でイヤホンをしていないときに近い取り込み方。

前作より余計なノイズを拾わず使いやすいです。

LIVE FREE 2と比べると、LIVE FREE 2は少し取り込み量を抑えた状態でイヤホンをしていないときと同程度の音量なんですよね。なので、取り込み量を更に上げればイヤホンをしていないときよりも大きく人の声を拾うこともできます。

そのへんの柔軟性の部分でLIVE FREE 2の方が優れているのかなと感じました。

ただ、TUNE BEAM 2も充分実用的に使えるレベルなので、普通に日常生活で活躍する機能だと思います。

外音取り込み
 
8.5/10

装着感評価

JBL TUNE BEAM 2 装着時の見た目

装着時の見た目

上位機ほど滑らかな装着感ではないものの、スティック型のイヤホンとしてはかなり良い着け心地です。

耳の入口とイヤーピース部分が主な接点で、それ以外は肌への余計な負担を感じにくい印象。

圧迫感を感じにくく、快適な装着感です。

装着感
 
8.5/10

マイク性能・通話品質

かなりクリアな音声です。

ただ、風切音はやや入りますね。強風は避けたほうが良さそうです。

周囲のノイズは割としっかりとカットしてくれますが、声も圧迫されたようなぼんやりした感じになります。

通話相手の声のトーンや音量も調整できるので悪環境を避ければとても快適に通話できると思います。

通話関連の調整機能が豊富なのもJBLならではのメリット

通話品質 S・A・B・C・D

操作方法と操作性評価

初期設定の操作方法

『再生コントロール』『音量コントロール』『アンビエントサウンドの操作』という3パターンの操作方法を左右に1つずつ割り振って使えます。

再生/停止とノイキャン/外音取り込みの切り替えは基本的に外せないので必然的に音量の操作はスマホ側からすることになります。

もう少し自由にカスタマイズできたら良いのですが、今のところJBLのTWSはハイエンドも含めて全部この方式なので慣れるしか無いですね。

操作性 S・A・B・C・D

専用アプリ【JBL Headphones】の主な機能

主な機能一覧

  • ノイズコントロール
  • イコライザー
  • 空間サウンド
  • Personi-Fi
  • 操作方法のカスタマイズ
  • ビデオモード
  • ファームウェアアップデート

ホーム画面

オーディオ設定画面

その他の設定

気になった点や気付いた注意点

イヤホンケースからちょっとイヤホンが出しにくい

JBL TUNE BEAM 2

最近のイヤホンケースは前からぱかっと開くタイプのものも増えてきているので、前作と同じデザインのTUNE BEAM 2は少し指をいれる隙間が少なくて取り出しにくいところはあります。

あと最初の方で触れましたが、傷つきやすそうなので取り扱いには注意です。

↓前からぱかっとタイプの例

マルチポイントの挙動について

マルチポイントの挙動について。

TUNE BEAM 2のマルチポイントは割り込み再生不可でした。

まとめ

TUNE BEAM 2

メイン機能評価

音質
 
8.2/10
ノイキャン
 
7/10
外音取り込み
 
8.5/10
装着感
 
8.5/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性 S・A・B・C・D
便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

総評:8.5/10

前作は広がりのあるゆったりした低音が特徴的なサウンドでしたが、一転JBLらしいドンシャリサウンドに。

ノイズキャンセリングもあまりきかなかったものがそれなりに使えるものに。

空間サウンドなど最新のハイエンドモデルにも搭載されている機能も多数搭載。

かなり王道の、JBLらしいTWSになったという印象です。

先に述べたとおり物凄いインパクトがあるわけではないですが、手堅くまとまった性能に仕上がっていると思います。

ノイキャン重視という方にはちょっと物足りないかもですが、そうでない方にはこの値段でもJBLらしいサウンドが楽しめて良いと思います。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。