1MORE Open Earbuds S70 | |
発売日 | 2024年10月31日 |
価格 (発売時) |
17,800円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
12時間/40時間 |
コーデック | SBC/AAC |
ドライバー | DLC振動板デュアルマグネティックドライバー |
防水性能 | IPX5 |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
機能 | マルチポイント・低遅延モード・イコライザー・専用アプリ |
資料 | 公式サイト/説明書(PDF) |
- シリーズの中で抜群に音質が良い
- お値段以上に高級感のあるデザイン
- オープンイヤー型らしい開放的な着け心地
- ハイエンド製品にしては機能面がイマイチ
- タッチセンサーの感度があまり良くない
- シリーズの他のイヤホンよりやや音漏れしやすいので音量には注意
総合評価 |
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8.5/10 |
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こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのは1MOREのオープンイヤー型イヤホン、Open Earbuds S70。
以前レビューしたOpen Earbuds S31、Open Earbuds S51の上位モデルにあたるシリーズのハイエンドイヤホンです。
下位モデルと実際に使い比べて違いをチェックしていきますが、まずはまとめから見ていきましょう。
S70・S51・S31 比較表
S70 | S51 | S31 | |
発売時の価格 | 17,800円 | 14,980円 | 8,980円 |
連続再生時間 | 12時間 | 11時間 | 8時間 |
対応コーデック |
SBC/AAC |
SBC/AAC |
SBC/AAC |
低遅延モード | ○ | ○ | - |
マルチポイント |
○ |
○ |
- |
装着感 | ★★★★ | ★★★★★ | ★★★★ |
音質 |
★★★★★ |
★★★☆ | ★★★ |
最小遅延 | 0,126秒(SBC) | 0,128秒(SBC) | 0,237秒(AAC) |
それぞれの特徴を一言で言い表すとコスパのS31、着け心地のS51、音質のS70といった感じでしょうか。
とにかく音質はS70が完全に抜けた存在でした。
フラット傾向で中音・高音の響きがオープンイヤー型としてはかなり良好なイヤホンです。
Amazonでの実売価格は15,000円以下ですが、音質的には2万円以上のオープンイヤー型と比べても中音・高音に関しては良い勝負できるレベル。音の豊かさがS51・S31とは明らかに違うので価格差以上の音の良さを実感できると思います。
一方で機能面や使い勝手に関してはS51から特に進化しておらず、ハイエンドとしてはやや物足りない印象。特に操作性があまり良くないのは残念なポイントでしょうか。
したがってS70は音質のコストパフォーマンを重視する方には良い選択肢となりそうです。値段の割に音はかなり良いので、なるべく安価に良い音が楽しめるオープンイヤー型イヤホンが欲しいという方におすすめできます。
より詳しい比較結果、細かい注意点などについては目次以降をご覧ください。
本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
- 1MORE Open Earbuds S70 外観・付属品チェック
- 1MORE Open Earbuds S70 測定データ
- 1MORE Open Earbuds S70とS51・S31の比較レビュー
- 1MORE Open Earbuds S70 総評
1MORE Open Earbuds S70 外観・付属品チェック
イヤホン本体
タッチセンサー式。
シリーズの中でS70だけ趣向が違うといいますか、シックで高級感のあるデザインになっています。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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イヤホンケース
イヤホンケースも高級感のあるデザインに。
イヤホン・ケース共に質感はS70がダントツで良いですね。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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外箱・付属品
付属品リスト
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- 説明書類
1MORE Open Earbuds S70 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:64.0mm 横:78.2mm 高さ:26.1mm 三辺合計:168.3mm |
重さ | イヤホン:8.8g ケース:58.2g |
オープンイヤー型イヤホンのケースとしてはコンパクトな部類。
シリーズの中でも1番ケースサイズが小さいです。
イヤホンの重さは数字上コンマ数gの差はありますが、体感的な差はほぼ感じない程度。
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 246ms(SBC) 303ms(AAC) |
303ms(AAC) |
低遅延時 | 126ms(SBC) 187ms(AAC) |
187ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
アプリで低遅延モードに切り替えることができます。
音ゲーは厳しいですが、SBC接続+低遅延モードなら普通のゲームや動画視聴は問題ないでしょう。
AAC接続では低遅延モードでもゲームは厳しいです。
動画視聴に関してはYoutubeやNetflixなど、アプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく楽しめます。
音漏れ測定結果
計測器とパーソナルスペース(45cm)分の距離を開けて、イヤホンを装着。
音量何%まで音漏れしないのかチェックしました。
音漏れチェック
音量13%から僅かな音漏れを確認。
静かな環境でも全く音漏れしたくない場合には音量10%くらいまでに抑えると良さそうです。
音量10%だと静かな場所で“ながら聴き”するには問題ないくらいの音量ですが、他のシリーズの音漏れしない音量と聴き比べてもやや音は小さめ。
パワーがある分、比較的音漏れしやすいと言えそうです。
1MORE Open Earbuds S70とS51・S31の比較レビュー
音質評価
音の傾向はフラット寄りでバランスの取れたサウンドです。
低音寄りサウンドのS51の音よりはS31の音を進化させたような雰囲気かなと。
オープンイヤー型としては必要十分な低音が出ますし、中音・高音がかなり綺麗に鳴ります。
S51やS31と聴き比べると違いは瞭然。
音の厚み・豊かさに明らかな違いを感じるくらい音質は良く、音質に関する満足感はかなり高め。
特にS51とはそれほど価格差がないにも関わらず音質はS70の方がかなり抜けているように思いました。
1万円ほど値段が上のShokz OpenFit 2とも聴き比べ。
低音の豊かさでは劣るものの中音・高音の質感は負けていない印象。
値段の割に音質はかなり良いと思います。
アプリのイコライザー設定画面
カスタムEQはありません
装着感評価
装着感はシリーズの中で1番カチっとハマる感覚のある着け心地ですね。
スイートスポットに密着するようにフィットして音質が安定する効果がありそう。
一方で肌に触れている感も1番強く、長時間着用は柔らかい着け心地のS51の方が向いているかなと感じました。
とはいってもあくまでこれはオープンイヤー型イヤホン同士を比較した場合のお話。
普通の完全ワイヤレスイヤホンと比べれば開放的な着け心地で非常に快適です。
また、フィット感が高いためジョギングなどで使うにはS51よりS70の方が向いていると思います。
マイク性能・通話品質
自然な声色というよりはいかにも電話の声といいますか、デジタル処理した感じの声になりますが、通りは良いです。
強風時は風切音がやや混じるものの、声は劣化することなく聞き取りやすかったです。
周囲のノイズはかなり的確にカット。喋るときに少しノイズものってしまいますが、こちらも声がほぼ劣化せず聞き取りは良好。
通話ノイズキャンセリング中に声がボワついて聞き取りにくくなるイヤホンが多い中、S70は声が劣化しないのが好印象でした。
使いやすいと思います。
操作方法と操作性評価
アプリの操作カスタマイズ画面
L側 | R側 | |
1タップ |
- | - |
2タップ (カスタマイズ可) |
再生/停止 | 再生/停止 |
3タップ (カスタマイズ可) |
オフ | オフ |
他のシリーズと同様の仕様となっています。
2タップと3タップのみアプリでカスタマイズ可能です。
曲送りと曲戻しは入れたいので音量調整は必然的に諦めざるを得ません。
また、S70はちょっとタッチセンサーの感度が甘いみたいでタップしても反応しないことがままあります。
2,3度タップしてようやく反応するみたいな感じですね。
こういうの気になる人はとことん気になると思うので要注意です。
S51もちょっとタップしにくいところがあったりしたので、エントリーモデルのS31が1番タップ操作はしやすいかなと感じました。
割り当て可能な操作方法一覧
専用アプリ【1MORE】の主な機能
主な機能一覧
- プリセットイコライザー
- 低遅延モード
- マルチポイント
- 操作方法のカスタマイズ
- スマートバーンイン(自動エージング機能)
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
設定画面
使って気付いた注意点まとめ
アプリ内でちょっとわかりにくいマルチポイント&低遅延モードの位置
マルチポイントの場所
デフォルトではOFFになっているので2台同時接続したい場合はアプリからONにする必要があります。
ホーム画面⇒設定⇒実験的機能
低遅延モードの場所
娯楽モードというのが低遅延モードのようです。
ホーム画面⇒ショートカット
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動について。
S70のマルチポイントは割り込み再生不可でした。
1MORE Open Earbuds S70 総評
総評:8.5/10
シリーズのハイエンド製品となるS70はとにもかくにも音質特化のオープンイヤー型イヤホン。
2万円以上のオープンイヤー型とも勝負できるくらいに音は良いです。
一方で機能面や使い勝手に関しては下位モデルと差が無く、ハイエンド製品としてはやや物足りない出来。アプリで出来ることもかなり少ないですし、操作性などもちょっと残念な感じ。
ただ、普通に音楽を“ながら聴き”する用としては音質に関するコストパフォーマンスはとても高いと思います。
デザインや質感も値段の割にかなり良いですし、多少の使い勝手の問題は良しとして音質のコスパ重視で選びたい方には良い選択肢となりそうです。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。