僕は猫だった

TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

EarFun Air 2 NC レビュー|Air Pro 4や3と使用比較して違いをチェック

Author:猫居こうた

*当ブログではアフィリエイト広告を利用しています

EarFun Air 2 NC

  EarFun Air 2 NC
発売日 2024年10月31日
価格
(発売時)
7,990円
連続再生時間
(単体/ケース込)
ANC OFF
9時間/40時間
ANC ON
6時間/27時間
コーデック SBC/AAC/LDAC
ドライバー 11mmダイナミックドライバー
防水性能 IPX5
Bluetooth Ver. 5.3
機能 ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・マルチポイント・低遅延モード・イコライザー・3Dサラウンド・専用アプリ・急速充電(10分→2時間)・ワイヤレス充電・Google Fast Pair
資料 公式サイト/説明書
  • 多機能で使い勝手が良く、音も良い
  • 安価なTWSではレアなワイヤレス充電対応
  • シアターモード(空間オーディオ)が普通に実用レベル
  • ノイキャンは特定帯域に強いが、総合的にはそこそこレベル
  • イヤホンケースからイヤホンを取り出しにくい
総合評価
 
9/10

こんにちは、猫居です。

趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。

今回レビューするのはEarFunのTWS、Air 2 NC。

以前レビューしたエントリーモデルAir 2にノイキャンがついたバージョンですね。

ただ、ドライバーサイズも違いますし、シアターモードなどノイキャン以外の機能もてんこ盛り。

どちらかといえばスペック的にはハイエンドのAir Pro 4Air Pro 3が比較対象となりそうです。

特にAir Pro 3とは値段が近く、Air Pro 4が出たとはいえワイヤレス充電可能でなるべく安価な多機能TWSがほしいという方にはまだまだ選択肢として残っていたと思います。

そんなAir Pro 3や今大人気のAir Pro 4と比べてどうなのか。

今回も先に総評から紹介します。

より詳細な内容は目次以降をご覧ください。

Amazn公式販売ページで使えるクーポン情報
・クーポンコード:NOVPRQWE
・割引後価格:6,391円

本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。

総評

9/10点

音の傾向はAir Pro 3よりAir Pro 4に近いバランスの取れたサウンド。
明瞭でハキハキと鳴る弱ドンシャリといった感じでどんな音楽もこなす優等生です。
ノイキャンは特定の帯域に強く、中音ノイズは非常に効果的に遠ざけてくれます。一方で、低音ノイズや高音ノイズは結構通してしまうので様々なノイズが入り交じる実生活ではAir Pro 4 / 3ほど効果を感じにくいかもしれません。
外音取り込みや装着感はAir Pro 3相当でこの価格帯では上等な出来。
新しく実装されたシアターモード(空間オーディオ)も思いの外優秀でかなり臨場感あるサウンドを楽しめます。
Air Proシリーズと比べてイヤホンの取り出し口が狭く、イヤホンが取り出しにくいのが玉に瑕ですが、総合力の高いEarFunらしい高性能TWSと言えると思います。

安価なワイヤレス充電対応の多機能TWSで音の良いイヤホンが欲しいという方におすすめできます。逆にワイヤレス充電対応でノイキャンを重視したい場合はAir Pro 3の方が良いです。

音質 7.8/10 便利機能 SABCD
ノイキャン 7/10 携帯性 SABCD
外音取り込み 8.5/10 操作性 SABCD
装着感 8.5/10 通話性能 SABCD

EarFun Air 2 NC 外観・付属品チェック

イヤホン本体

タッチセンサー式。

デザインや質感はAir 2とほぼ同じとなっています。

Air Proシリーズと比べるとAir Pro 4 / Air Pro 3の方が質感は若干良いですね。

 

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

 

イヤホンケース

イヤホンケースはワイヤレス充電に対応。

EarFunのTWSはより安価なAir 2も含めてほとんどのイヤホンがワイヤレス充電に対応しているのが凄いです。

1万円以下だとワイヤレス充電に対応しているものって中々無いんですよね。

ただ、イヤホンケースに関しては上位のAir Proシリーズと明確な差がありました。

下の写真の通り、Air Pro 4やAiro Pro 3はイヤホンを取り出しやすい構造になっているののに対してAir 2 NCは指を入れる隙間が少なくてイヤホンを取り出しにくくなっています。

 

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

 

外箱・付属品

EarFun Air 2 NC 外箱・付属品

付属品リスト

  • イヤーピース
  • 充電用 USB Type-C ケーブル
  • 説明書類

EarFunのTWSにいつも入っていた掃除用綿棒が地味に無くなっていました。

EarFun Air 2 NC 測定データ

重さ・サイズ実測値

EarFun Air 2 NC 重さ・サイズ 実測値

ケースサイズ 縦:47.3mm
横:62.2mm
高さ:25.1mm
三辺合計:134.6mm
重さ イヤホン:4.9g
ケース:37.5g

イヤホンケースは軽量でとてもコンパクトな部類。

楽々とポケットに収まります。

イヤホンはサイズ・重さともに標準的です。

携帯性 S・A・B・C・D

(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)

遅延測定結果

EarFun Air 2 NC 遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 269ms(SBC)
320ms(AAC)
182ms(LDAC)
320ms(AAC)
低遅延時 142ms(SBC)
202ms(AAC)
139ms(LDAC)
202ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

アプリまたはイヤホン操作でゲームモードにすることで低遅延化することが出来ます。

AACで接続されるiPhoneではゲームは少し厳しいかなという値。

動画視聴に関してはNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく楽しめます。

SBC・LDAC接続の場合は、音ゲーは厳しいですが普通のゲームや動画試聴は問題なく楽しめると思います。

実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移

イヤホンのバッテリーもちチェック

EarFun Air 2 NC バッテリーチェック

ノイズキャンセリングON・LDAC・音量約40%で再生

  • 1時間再生=電池残量70%
  • 2時間再生=電池残量50%
  • 3時間再生=電池残量20%
  • 3時間57分再生=電池残量0%

ノイキャンON、コーデックLDACで大体4時間再生できました。

LDACだと3時間切るくらいが一般的なのでそこそこ電池持ちは良い方と言えるでしょう。

イヤホンケースのバッテリーもちチェック

イヤホンのバッテリーがなくなるまで使ってからイヤホンケースで充電。

それを繰り返して3回と半分まで充電したところでイヤホンに充電されなくなりました。

LDAC・ノイズキャンセリングON・音量40%時のイヤホンケース込み連続再生時間は約4時間+4×3.5時間で約18時間ってところでしょうか。

交換イヤーピース対応表

EarFun Air 2 NC 交換イヤーピース

SONY
ハイブリッドイヤーピース(M)
AZLA
SednaEarfit Crystal(M)
SONY
トリプルコンフォートイヤーピース(M)
final
TYPE E(M)
オーディオテクニカ
AT-ER500
(M)
Spinfit
OMNI
NUARL
Magic Ear+7
日本ディックス
COREIR BRASS(M)
-
COMPLY
TG-200 トゥルーグリップ(M)
   

ケースの形状の割に多くのイヤーピースが入りました。

COREIRはイヤホン自体には入るもののケースに干渉するので×としました。

EarFun Air 2 NCとAir Pro 4 / Air Pro3の比較レビュー

機能などの主な違い

  Air 2 NC Air Pro 4 Air Pro 3
発売時の価格 7,990円 9,990円 8,990円
連続再生時間 9時間 11時間 9時間
ハイレゾコーデック LDAC LDAC
aptX Adaptive
aptX Adaptive
ノイズキャンセリング
(公称値)

-45dB

-50dB

-43dB

空間オーディオ

- -
ワイヤレス充電
着脱検知機能 - -

EarFunはセールやクーポン配布が多いので3つとも実売価格はもっと低いです。

その中でもAir Pro 3は後継機が出ていることもあって実売価格ではAir 2 NCに近い値段となっていることが多い印象。

スペック的にはやはりハイエンドのAir Pro 4が抜けていますが、最新機種だけあってAir 2 NCは安価ながら旧ハイエンドのAir Pro 3を凌ぐくらいの高機能ぶり。

Air Pro 4も対応していない空間オーディオ機能を搭載するなどかなり面白い存在となっていますね。

音質評価

音の傾向としてはAir Pro 3よりはAir Pro 4に近いですね。

EarFunのTWSとしてはドンシャリ感抑えめでバランスの良い音。

音場は狭め。

音質のレベル的にはAir Pro 4とAir Pro 3の間くらいかなという印象です。

Free Pro 2Air Pro 2の頃の派手なドンシャリからAir Pro 3で低音偏重なサウンドになり、そこで賛否両論あったからかFree Pro 3では従来のドンシャリな音作りに回帰。

Air 2からはややドンシャリ感を抑え気味な音作りになって、大ヒット作のAir Pro 4につながっているわけですが…

Air 2 NCもここ最近のEarFunの音作りが反映されていると言えます。

Air 2と聴き比べると低音の強調感、高音のシャリつきが減ってよりバランス重視で聴きやすい音になっています。

重心が下に行き過ぎているAir Pro 3より中音・高音が明瞭で良い音です。

Air Pro 4と比べると音場の広さや解像感の面でAir Pro 4の方が優れており、ワンランク良い音という感じがします。

プリセット&カスタムイコライザー

EarFun Air 2 NC イコライザー

聴力テストを通じて音質を最適化する機能も搭載

音質
 
7.8/10

シアターモード(空間オーディオ機能)について

この価格帯の空間オーディオだからどうせたいしたことないんだろうと思ってONにしてみたらビックリ。

音の横への広がりが一気に増して非常に臨場感あるサウンドになりました。

安価な空間オーディオにありがちな違和感も無く、普通に実用的に使えます。

あと、シアターモードにすると音量まで一緒にあがる謎仕様で音量にもビックリしました 笑

シアターモードにする前に音量を少し下げることをおすすめします。

ノイズキャンセリング機能の比較

通常のノイキャン・適応型ノイキャン・風ノイキャンの3モードを搭載

公称値-45dBのノイズキャンセリングを搭載。

Air Pro 4は-50dB、Air Pro 3は-43dBのノイキャンです。(何れも公称値)

実際に使い比べてみましたが、中々評価の難しいところ。

色々なノイズでテストした結果、特定の帯域にめっぽう強いタイプのノイキャンだと感じました。

中音ノイズへの消音力はAir Pro 4やAir Pro 3より上。

1000Hz~2000Hzくらいのノイズにはとても強いです。

一方で、それ以外の低音ノイズ・高音ノイズに対する消音力はAir Pro 4 / 3に劣ります。

実際の生活では様々な種類のノイズが入ってきますから、その中での総合的な評価となると…

個人的にはAir Pro 4>Air Pro 3>Air 2 NCという評価ですね。

中音ノイズが気になる環境では良いと思いますが、ノイズがそれだけっていうのも中々機会が無いですよね。

それなりの消音力はあるものの、Air Pro 4のような強力なノイズキャンセリングとはいきません。

(参考:EarFun Air 2 NCのノイズキャンセリングを他社ANCイヤホンと比較|ノイキャン強度比較表)
最強がわかる!ノイズキャンセリングイヤホンの強さ比較ランキング

ノイキャン
 
7/10

外音取り込み機能の評価

外音取り込み機能はこの価格帯では優秀な部類。

僅かにサーというマイクで取り込んだノイズが入りますが、かなり自然に外音が聞けます。

実際の音よりもちょっとトーンがあがって明るくなるのが特徴的で、ほぼAir Pro 3と同じ外音取り込みだと思います。

Air Pro 4のヒアスルーは外音の取り込み量は少し落ちますが、声の自然さは上という感じです。

外音取り込み
 
8.5/10

装着感評価

EarFun Air 2 NC 装着時の見た目

装着時の見た目

装着感もAir Pro 3とほぼ同じですね。

耳穴に余裕を感じる軽い着け心地で圧迫感を感じません。

耳への負担が少ないので長時間着用していられます。

Air Pro 4の装着感はもちっと吸い付くような着け心地で、軽さと安定感を両立。

好みにもよりますが、Air Pro 4の方が上質な着け心地と言えると思います。

装着感
 
8.5/10

マイク性能・通話品質

マイク性能はAir Pro 4 / 3とどれも大体同じくらいの性能かと思います。

比較的クリアなボイスで通話可能です。

風切音やノイズもある程度は処理してくれます。

逆に言えば強風や喧騒の中では声が乱れたりこもりがひどくなったりします。

環境が悪い場所でなければ問題なく通話可能です。

通話品質 S・A・B・C・D

操作方法と操作性評価

アプリの操作カスタマイズ画面

  L側 R側
1タップ
(カスタマイズ可)
音量- 音量+
2タップ
(カスタマイズ可)
再生/停止 再生/停止
3タップ
(カスタマイズ可)
曲戻し 曲送り
長押し
(カスタマイズ可)
ノイズコントール 音声アシスタント

デフォルトの状態でほぼすべての操作をイヤホンからコントロール可能です。

自分は長押しの音声アシスタントをゲームモードに変えて使っています。

EarFun製品は操作方法のカスタマイズも柔軟に行え、人それぞれの好みの配置に設定できるのが非常に良いところ。

赤枠で囲った操作は1タップと2タップに割り当て可能。

3タップと長押しは画像の全ての操作が割り当て可能です。

また、ノイズコントロールをどうループさせるかもカスタマイズ出来ます。

ノイキャン⇒外音取り込み⇒ノーマル⇒ノイキャン・・・

がデフォルトですが、ノーマルを挟むのが嫌いな人はOFFにすると良いですね。

操作性 S・A・B・C・D

専用アプリ【EarFun Audio】の主な機能

主な機能一覧

  • ノイズコントロール
  • イコライザー
  • シアターモード(空間オーディオ機能)
  • ゲームモード
  • 操作方法のカスタマイズ
  • マルチポイントのON/OFF
  • ハイレゾコーデックのON/OFF
  • ファームウェアアップデート

ホーム画面

使って気付いた注意点まとめ

シアターモードONで音量が上がる点に注意

かなり実用的に使える空間オーディオ機能ですが、ONにすると音場が広がると同時に音量までUPしてしまいます。

シアターモードをONにするときには少し音量を下げたほうが良いでしょう。

デフォルトではLDACはOFF

デフォルトではLDACはOFFになっています。

アプリの『Bluetoothオーディオの品質』からLDACをONにすることで利用可能です。

LDACとマルチポイントの併用不可

ハイレゾコーデックのLDACと2台同時接続可能なマルチポイントは併用できません。

マルチポイントは割り込み不可

マルチポイントの挙動について。

Air 2 NCのマルチポイントは割り込み再生不可でした。

EarFun Air 2 NC 総評

メイン機能評価

音質
 
7.8/10
ノイキャン
 
7/10
外音取り込み
 
8.5/10
装着感
 
8.5/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性 S・A・B・C・D
便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

総評:9/10

Air 2 NCはEarFunらしい総合力の高い完全ワイヤレスイヤホン。

新しく搭載されたシアターモードがかなり良い感じだったのも◎。

個人的にはノイキャンがもう少し幅広い帯域で効果的に効いてくれると嬉しかったんですけどね。

基本的には予算が許すのであればAir Pro 4を購入したほうが満足度は高いと思いますが、そこまでは出せないけど多機能でワイヤレス充電対応のTWSがほしいという方には良い選択肢が出てきたんじゃないかと思います。

予算7000円くらいまででワイヤレス充電対応の多機能TWSを選ぶなら

  • ノイキャン重視ならAir Pro 3
  • 音質重視ならAir 2 NC

こんな感じで選ぶと良いかと思います。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。