CMF Buds 2 | CMF Buds 2a | |
発売日 | 2025年5月6日 | 2025年5月6日 |
価格 (発売時) |
7,800円 | 6,000円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 13.5時間/55時間 ANC ON 7.5時間/32時間 |
ANC OFF 8時間/35.5時間 ANC ON 5時間/23時間 |
コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC |
ドライバー | 11mmダイナミックドライバー | 12.4mmダイナミックドライバー |
防水性能 | IP55 | IP54 |
Bluetooth Ver. | 5.4 | 5.4 |
機能 | ノイズキャンセリング・マルチポイント・空間オーディオ・イコライザー・専用アプリ・着脱検知・Google Fast Pair・Microsoftクイックペアリング・急速充電(10分→4時間)* |
ノイズキャンセリング・マルチポイント・イコライザー・専用アプリ・Google Fast Pair・Microsoftクイックペアリング・急速充電(10分→2時間)* |
資料 | 公式サイト | 公式サイト |
※ケースイヤホンのみの場合
こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはNothingのサブブランド、CMFより発売された兄弟機『CMF Buds 2』と『CMF Buds 2a』です。
値段の差があまり無く、デザインも近いことからどの辺りに違いがあるのか中々わかりにくいこの2つ。
実際に使い比べてどのような差があるのかチェックしてみます。
CMF Buds 2とCMF Buds 2aの比較 / 外観・データ
ビルドクオリティにはあまり差を感じない
イヤホン本体
ビルドクオリティ的な部分では正直あまり差を感じませんでした。
写真だとなおさらで、製品名の白文字を伏せたらどちらが上位機かわからないんじゃないかと思います。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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CMF Buds 2
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CMF Buds 2a
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イヤホンケース
イヤホンケースはCMF Buds 2だけ左上のダイヤルのところが透明でちょっとおしゃれになっているのが違いですね。
このダイヤル部分はストラップホールになっています。
ただ、1万円台のハイエンド機CMF Buds Pro 2のようなダイヤル操作機能は付いていませんでした。
(ダイヤルを回したり押したりすることで再生/停止、曲送りなどが出来る)
ダイヤル操作機能は凄く便利で使いやすいので今後出る?2のPro版では継承してほしいところです。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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CMF Buds 2
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CMF Buds 2a
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外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 説明書類
付属品はどちらも同じでした。
いまどき手持ちが無いという方もいないでしょうが、充電用のUSBケーブルがつかない点には一応注意を。
ケースサイズはCMF Buds 2の方が若干コンパクト
ケースサイズ |
縦:53.3mm / 54.8mm |
重さ | イヤホン:4.5g / 4.3g ケース:41.5g / 42.8g |
どちらのイヤホンも軽量でコンパクト。
それほどの違いはありませんが、CMF Buds 2の方が若干ケースがコンパクトですね。
共通
携帯性 | S・A・B・C・D |
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(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延は大差ない結果に
CMF Buds 2 | CMF Buds 2a | |
通常時 | 298ms(SBC) 338ms(AAC) |
307ms(SBC) 351ms(AAC) |
低遅延時 | 187ms(SBC) 258ms(AAC) |
197ms(SBC) 284ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
アプリから低レイテンシーモードにすることで低遅延に切り替えることができます。
CMF Buds 2とCMF Buds 2aで若干の違いはありますが、実用上はほぼ変わりないです。
どちらもゲームに使うにはやや厳しい値。
特にAAC接続では結構もたつきを感じると思います。
動画視聴はどのコーデックでもNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく試聴できます。
CMF Buds 2の方が電池保ちはかなり良い
5時間再生時点のバッテリー残量
どちらもノイズキャンセリングON・AAC・音量40%で再生
(誤って2aの方はSBCで再生してしまっていたので実際はもう少し電池保ちが良くなると思います)
音量40%程度での運用なら公称値よりバッテリー保ちは良さそうだなという印象。
特にCMF Buds 2は明らかに電池の減り方がCMF Buds 2aより遅く、休日などに長時間使うにはCMF Buds 2の方が残量を気にせず使えるので良かったです。
CMF Buds 2とCMF Buds 2aの比較 / 性能評価
音質評価 / 音の傾向の違い
低音の強度を調整できるUltra Bass機能搭載(共通)
Ultra Bass レベル3での視聴となります。
まずCMF Buds 2ですが、こちらはハイエンド機CMF Buds Pro 2に近い音の傾向でかなり低音盛り盛りのサウンドです。
熱気が凄く、やや緩めの雰囲気。Pro 2にあった中音域のぼんやり感は和らぎ、ボーカルにフォーカスがいきやすくなっています。
ただ、Pro 2ほどの重々しい重低音は出ません。
やや腰高で広がりを感じる低音なので、ズシンと重い低音がほしい場合は1つ上の価格帯ではありますが、Pro 2の方を検討したほうが良いかもしれません。
一方、熱気の強いサウンドのCMF Buds 2に対してCMF Buds 2aは比較的さっぱりしたサウンドです。悪く言えば軽い音ともいえますかね。
重低音は全然出ませんし、Ultra Bassを上げすぎると元々の音の傾向に対して低音が盛られすぎてちょっと浮いた感じになる気がします。
しかし、クセのない軽めの低音に軽やかなボーカル、明るめな高音とバランスは良く、リラックスして聴くにはちょうど良いくらいの塩梅。
がっつり聴き込むにはやはりちょっと物足りなさはあると思うので、そういう使い方を想定している場合はCMF Buds 2の方が良いでしょう。
CMF Buds 2
音質 |
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7.8/10 |
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CMF Buds 2a
音質 |
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7.5/10 |
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アプリのイコライザー画面
カスタムEQは3バンド。-6~+6まで調整可能。
イコライザー機能には2と2aで基本的に差はありません
ノイズキャンセリング機能の比較
ノイキャンの強度を選択できるのはCMF Buds 2のみ
CMF Buds 2は公称値-48dB、CMF Buds 2aは-42dBのノイズキャンセリングを搭載しています。
実際に使い比べてみると、低音ノイズの処理はCMF Buds 2の方が圧倒的に上。
CMF Buds 2aではゴオオというノイズが消しきれず少し入ってきてしまいますが、CMF Buds 2では概ねカットできるといった感じ。
低音ノイズへの処理は1万円以下のTWSでもTOPクラスに優秀かと思います。
ただ、中音・高音のノイズカット力はあまり高くないようです。
この辺りのノイズにはむしろCMF Buds 2aの方が強く、ノイズの種類によってはCMF Buds 2aの方が効いていると感じることもありました。
CMF Buds 2aはどの帯域のノイズも割と満遍なくある程度消すといった感じの効き方。
ノイキャン時の違和感はこちらのほうが少ないですね。
どちらのイヤホンも効いているかどうかわからないようなノイキャンではなく、ちゃんと効果を実感できる効き目ではありますが、完璧なカットとはいかないので過信は禁物といったところでしょうか。
CMF Buds 2
ノイキャン |
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8.5/10 |
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CMF Buds 2a
ノイキャン |
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8/10 |
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(参考:最強~コスパ機までわかるノイズキャンセリングイヤホンの強度比較表)
外音取り込み機能の比較
外音取り込み機能に関しては明確にCMF Buds 2の方が優れていました。
この価格帯の外音取り込みは雑味が多いものが大半ですが、CMF Buds 2はかなり自然な外音取り込み。
余計なノイズが入ったりせず、イヤホンをしていないときに近い感覚で外音を聞くことができます。
人の声はわずかにベールを被った程度に音量が落ちる感じがありますが、ほとんど違和感なく聞けると思います。
“ながら聴き”にも使えるレベルですね。
一方、CMF Buds 2aの方は外音取り込み時に若干サーというノイズが入ります。
それでもこの価格帯の外音取り込みとしては雑味の少ないほうですが。
人の声はイヤホンをしていないときを10とすると、8くらいの音量になりますかね。CMF Buds 2と比べると結構マスクされて聞こえます。
駅でのアナウンスなどは問題ありませんが、人との会話では小声で喋られると聞き取れない可能性があるので注意です。
CMF Buds 2
外音取り込み |
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9/10 |
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CMF Buds 2a
外音取り込み |
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8/10 |
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装着感の違い
装着時の見た目
CMF Buds 2
耳の入口で支えている感覚。
イヤーピースは添えているだけに近い感覚なので、圧迫感が少ないです。
軽いつけ心地と安定感を両立した装着感と言えます。
CMF Buds 2a
CMF Buds 2と違ってイヤーピースでイヤホンを安定させている感じです。
しっかり耳穴をイヤーピースが塞いでいるのでCMF Buds 2と比べるとやや圧迫感はあり。
ただ、この密閉感、遮音性の高さが中音・高音のノイズカット力が高い理由にもつながっている気がします。
CMF Buds 2
装着感 |
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8.5/10 |
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CMF Buds 2a
装着感 |
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8/10 |
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マイク性能・通話品質の違い
値段の割にかなりクリアな音声でした。
CMF Buds 2の方がCMF Buds 2aより少しだけ声のザラつきが少ないかな?という印象。
風切音や騒音にはどちらも中々強いです。
ノイズ処理中の声の劣化は多少あるものの、一般的なイヤホンと比べたらむしろ劣化は少なく、悪環境でも比較的クリアな通話ができました。
共通
通話品質 | S・A・B・C・D |
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操作方法と操作性評価
初期設定の操作方法(共通)
操作方法はカスタマイズ可能
誤タップ防止のため1タップ目の操作は無し。
ダブルタップして長押しというちょっと珍しいアクションにも振れるようになっているので、基本操作は全部詰め込む事ができます。
タップの感度なども問題なく、操作性自体は上々です。
ただ、操作カスタマイズは必須かなと。
というのも、CMF Buds 2 / 2a 共にデフォルトの操作に再生/停止が割り振られていません。
CMF Buds 2はイヤホンを外すと曲を自動停止し、着け直すと再開する着脱検知機能が付いているのでまだわかるのですが、CMF Buds 2aは着脱検知機能が無いのに再生/停止が入っていないんですよね。
このままでは不便すぎるのでカスタマイズ必須=アプリインストール必須と思っておいたほうが良いと思います。
共通
操作性 | S・A・B・C・D |
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CMF Buds 2だけの機能について
着脱検知機能
イヤホンを外すと曲を自動停止し、着け直すと再開する機能。
ちょっとだけイヤホンを外したい機会なんて山程あると思いますが、そのたびにいちいち操作して曲を止めたりしなくて済むとても便利な機能です。
安価なイヤホンでは精度がいまいちでテーブルにイヤホンを置いただけで勝手に再生再開しちゃったりするものもあるんですが、CMF Buds 2は精度の方も問題なし。
快適に使えます。
この機能だけでCMF Buds 2とCMF Buds 2aの値段差、1800円分以上の価値があると思う方も結構いるんじゃないでしょうか。
装着感テスト
ちゃんと装着できているかテストしてくれる機能です。
電車とかでイヤホンをしている人をたくさんみかけますが、間違った着け方をしている人も結構いますよね。。
空間オーディオ機能
違和感や音の劣化はほとんどなく、空間の広がりを感じることが出来ます。
ただ、すごく広がるとは言えません。
頭の周りを囲うくらいの広がりなので過度な期待は禁物です。
専用アプリ【Nothing X】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- 操作方法のカスタマイズ
- 低レイテンシーモード
- LDACのON/OFF
- マルチポイントのON/OFF
- ファームウェアアップデート
- 空間オーディオ
- 装着感テスト
- 着脱検知のON/OFF
ホーム画面
(赤)で囲った機能はCMF Buds 2のみの機能
デバイスの設定
その他
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動について。
CMF Buds 2とCMF Buds 2aのマルチポイントはどちらも割り込み再生不可でした。
総評
CMF Buds 2 | CMF Buds 2a | |
音質 | 7.8 | 7.5 |
ノイキャン | 8.5 | 8 |
外音取り込み | 9 | 8 |
装着感 | 8.5 | 8 |
総合評価 | 9 / 10 | 8 / 10 |
CMF Buds 2とCMF Buds 2aは似たようなデザインのものが多いTWSでは貴重な個性的デザインのイヤホン。
基本的には音質もノイキャンもCMG Buds 2の方が上質で、値段差以上にこちらのほうが良いかなと思いました。
単純に音質とノイキャンが良いからというだけでなく、
- 連続再生時間の長さ
- 着脱検知機能の有無
- 外音取り込み機能の精度
この辺にも大きな差があり、日常生活でメイン機として使っていくならCMF Buds 2の方が快適度はかなり高い印象です。
ただ、低音が多いイヤホンは好きではないって場合にはCMF Buds 2aの方も選択肢に入りますかね。
メイン機としてガンガン使っていくならCMF Buds 2。
リラックスして聴く用としてはCMF Buds 2a。
そんな感じで選ぶのがおすすめです。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。