
| Anker Soundcore P31i | |
| 発売日 | 2025年11月4日 |
| 価格 (発売時) |
5,990円 |
| 連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 10時間/50時間 ANC ON 8時間/40時間 |
| コーデック | SBC/AAC |
| ドライバー | 11mmダイナミックドライバー |
| 防水性能 | IP55 |
| Bluetooth Ver. | 6.1 |
| 機能 | ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・マルチポイント・ゲームモード・空間オーディオ・イコライザー・専用アプリ・急速充電(10分→3.5時間) |
| 資料 | 公式サイト/説明書(PDF) |
- Ankerにしては珍しいバランス型のサウンド
- 一通り欲しい機能が揃っていて使い勝手も良い
- 低音の迫力が欲しい場合はP40iを選んだほうが良い
- ノイズキャンセリングの強度はP40iよりかなり劣る
- 傷がつきやすいイヤホンケース
| 総合評価 |
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8/10 |
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こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはAnkerの完全ワイヤレスイヤホン、Soundcore P31i 。
【エントリーモデルの決定版】を謳うノイキャン搭載TWSです。
1万円以下の価格帯でAnkerにはすでにSoundcore P40iという人気イヤホンがあるのですが、P31iはさらに安くて、どちらかといえば5,000円前後の価格帯といった感じ。
とは言え、P40iは約8,000円・P31iは約6,000円なので微妙な価格差なんですよね。
P40iと使い比べて音質やノイキャン性能にどの程度差があるのかチェックしてみたいと思います。
Anker Soundcore P31i 外観・付属品チェック
イヤホン本体
タッチセンサー式を採用。
イヤホン本体のビルドクオリティに関しては正直それほど差はないのかなぁと思いました。

P40iの方がデザインが少し凝っているとか、ロゴマークの部分に小さな突起がついていてタッチする範囲が指でわかりやすいとか、細かな違いはあります
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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イヤホンケース
イヤホン本体とは違ってビルドクオリティにかなり差を感じます。
P40iは傷が付きにくい加工がされていて少しザラッとした手触りなんですが、P31iはツルツルのプラ感丸出しという感じ。
多分ちょっとしたことですぐ傷がついてしまうと思うので、収納ポーチを用意するなどしてケアしたいですね。

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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外箱・付属品

付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- 説明書類
Anker Soundcore P31i 測定データ
重さ・サイズ実測値

| ケースサイズ | 縦:57.5mm 横:57.5mm 高さ:29.4mm 三辺合計:144.4mm |
| 重さ | イヤホン:4.4g ケース:49.7g |
イヤホンケースはそこそこコンパクトな部類。
厚みもそこまで無いのでポケットへの収まりも悪くはないです。
イヤホンは5gを切っているのでやや軽めといえると思います。
| 携帯性 | S・A・B・C・D |
|---|
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果

| Android・PC その他 | iPhone | |
| 通常時 |
266ms(SBC) |
331ms(AAC) |
| 低遅延時 | 178ms(SBC) 214ms(AAC) |
214ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
アプリからゲームモードにすることで低遅延に切り替えることができます。
それでも遅延は結構あって、特にAACではゲームをするにはちょっと不満のでそうな値かなと。
動画視聴はNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものはどのコーデックでも問題ありません。
交換イヤーピース対応表

| SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
- | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
◯ |
| SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
- | AZLA SednaEarfit Crystal 2(M) |
- |
| オーディオテクニカ AT-ER500(M) |
◯ | final TYPE E(M) |
◯ |
| NUARL Magic Ear+7 |
◯ | Spinfit OMNI |
◯ |
| COMPLY TWo-220-C(M) |
- | 日本ディックス COREIR BRASS(M) |
- |
| radius HP-DME2(M) |
- |
汎用イヤーピースはイヤホンには入ってもケースに干渉する場合が多かったです。
傘の大きいものはケース内で浮いてしまってちゃんと充電されなかったり、ケースが閉まらなかったりといった感じですね。
TWS用のもの以外は厳しいかもしれません。
Anker Soundcore P31i 詳細レビュー

音質評価
今回聴き比べしたP40iは低音がかなり強烈なドンシャリサウンド。
P40iだけでなく、Ankerのイヤホンはどれもわりと低音の迫力にこだわっている感じがしますが、P31iに関しては低音は常識的な量感ですね。
高音はややキンキンするものの、P40iと比べるとバランス型の音作りなのかなと感じました。
音の厚みとかもお値段分P40iのほうが感じられるのですが、やはり1番の違いは低音ですね。
低音の迫力が欲しい、Ankerらしいサウンドが好みという場合は少し高くてもP40iを選んだほうが絶対良いです。
逆に盛り盛りの低音は好みじゃないって場合はP31iのほうが良いと思います。
| 音質 |
|
7.3/10 |
|---|
アプリのイコライザー画面

多数のプリセット+カスタムEQが用意されています
空間オーディオ機能について

3Dオーディオで空間オーディオを楽しむことが出来ます。
ただ、P40iの3Dオーディオも微妙なので…
下位モデルのP31iもイマイチでしたね。
この機能にはあまり期待しないほうが良いでしょう。
ノイズキャンセリング機能の比較

ノイキャンモード選択画面
ノイズキャンセリングの強度についてはP40iと比べるとかなり劣る印象。
小さなノイズなら問題なく消せますが、大きなノイズに対する効果はP40iのほうが明らかに高いです。
消音力が一定レベル以上のANCイヤホンが欲しいならP40iのほうが絶対に良いと思います。
もう少し細かく比較してみると、一般的に弱ノイキャンと言われるフィードフォワード式のノイキャンイヤホンよりは効いていました。
なので、全く効かないというわけでもないです。
最近のANCイヤホンとしては特筆するほど良いわけではないというか。
強ノイキャンの分類となるハイブリッドノイズキャンセリングとの比較では、最安?の3,000円弱XiaomiのRedmi Buds 6 Liteと比べて大体同じくらいかなと。
P31iのほうが低音ノイズが少し残る感覚があるのでちょっと負けているかも。

(じゃあRedmi Buds 6 Liteで良いじゃんってなるかと思ってこちらとも聴き比べしてみましたが、音は圧倒的にP31iのほうが良かったです。安さは正義かもしれませんが、単純にRedmi Buds 6 Liteのほうがいいとは言えないかなと)
(参考:最強~コスパ機までわかるノイズキャンセリングイヤホンの強度比較表)
| ノイキャン |
|
7/10 |
|---|
外音取り込み機能の評価

2種類のモードを搭載
外音取り込みについてはP40iと大差ない感じ。
機能をオンにしても余計なノイズがあまり入らないのは◎。
安価なイヤホンでは外音取り込み時にサーというノイズが入ることが多いので、この点は良かったです。
肝心の取り込み量はイヤホンをしていないときを10とすると8から8.5くらいでしょうか。
イヤホンをしていないときと比べて音量は落ちます。
なので、相手が小声だとちょっと聞き取りにくいです。
電車のアナウンスなどは問題なく聞き取れるので実用的に使えると思います。
| 外音取り込み |
|
8.5/10 |
|---|
装着感評価
装着時の見た目
もちっと吸い付くような着け心地。
かといって圧迫感はそれほどなく、安定感と軽さを両立した良い装着感と言えると思います。
P40iはP31iより少し耳の中に余裕を感じる、軽め寄りの装着感。
逆にフィット感はP31iのほうが少し高いかなと感じます。
どちらが良いかは軽い着け心地が好きかしっかりフィットするほうが好きか…好みによりそうです。
| 装着感 |
|
8.5/10 |
|---|
マイク性能・通話品質
クリアな音声。
少し音量は控えめですが、声の輪郭がはっきりしていて聞き取りやすいです。
風切音や周囲のノイズもある程度ちゃんと処理してくれます。
処理中はやや声の劣化がありますが、問題なく使えるでしょう。
| 通話品質 | S・A・B・C・D |
|---|
操作方法と操作性評価

初期設定の操作方法
すべての操作をカスタマイズ可能。
初期設定では1タップ目は誤操作防止のためカスタマイズ無しになっています。
タッチセンサーの感度は特に問題無いと感じたので、音量操作を振ってみても良さそうです。
割り振り可能な操作

モード設定ではノイズコントロールのループ設定も変更可能となっています。
標準(ノイキャンOFF)を飛ばせるのでノイキャン→外音取り込み→ノイキャン・・・というループになって使いやすいです。
エントリーモデルでもしっかりAnkerらしい操作性になっていて快適に使えると思います。
| 操作性 | S・A・B・C・D |
|---|
専用アプリ【Soundcore】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- 操作方法のカスタマイズ
- 3Dオーディオモード
- 装着感テスト
- ファームウェアアップデート
ホーム画面

設定画面

注意点
ゲームモードとマルチポイントは併用不可
ゲームモードとマルチポイントは併用できないので両方の機能をよく使うという方は要注意です。
ただ、遅延測定結果の項目でも触れましたが、ゲームが快適にできるかはちょっと怪しい数値だったので、ゲームモードの出番はあまりないかもしれません。
アプリ内ゲームモードの説明

マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動について。
Soundcore P31iのマルチポイントは割り込み再生可能でした。
切り替え速度が非常に早く、瞬時に切り替わってくれます。

まとめ

メイン機能評価
| 音質 |
|
7.3/10 |
|---|---|---|
| ノイキャン |
|
7/10 |
| 外音取り込み |
|
8.5/10 |
| 装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
| 操作性 | S・A・B・C・D |
|---|---|
| 携帯性 | S・A・B・C・D |
| 便利機能 | S・A・B・C・D |
| 通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:8/10
P40iとの大きな違いは低音の迫力、ノイキャン性能。
P31iはP40iと比べてそこまで音質的な差は感じないものの、Ankerにしてはバランス型の音作り。Ankerらしいド派手な低音を鳴らすわけではないです。
ノイキャンもP40iと比べると控えめ。小さなノイズは消せますが、大きなノイズに対する効果はP40iと比べるとだいぶ見劣りするかなと。
Ankerらしいサウンドが欲しい、ある程度強力なノイキャンイヤホンが欲しいという場合は少し高くてもP40iを選んだほうが良いでしょう。
逆にノイキャンは重視していない、盛りすぎた低音は苦手という場合はP31iはお手頃価格で手の出しやすいイヤホンなのかなと感じました。
一通り欲しい機能は揃っていますし、アプリも多機能で使いやすいです。
すごい高性能とかコスパ最高みたいなイヤホンではないですが、よく知らないメーカーを選んで失敗したくない人には無難な選択肢と言えるのではないかと思います。
エントリーモデルの決定版かと言われると…
それは言い過ぎな気がしますね 笑
基本的にはP40iの方が満足度は一回り、二回りくらい高いように感じました。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。











