
| Xiaomi Buds 5 | |
| 発売日 | 2024年10月10日 |
| 価格 (発売時) |
11,480円 |
| 連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 6.5時間/39時間 |
| コーデック | SBC/AAC/aptX/aptX Adaptive/aptX Lossless |
| ドライバー | 11mmデュアルマグネットドライバー |
| 防水性能 | IP54 |
| Bluetooth Ver. | 5.4 |
| 機能 | ノイズキャンセリング・空間オーディオ・マルチポイント・イコライザー・専用アプリ・着脱検知機能・録音機能・急速充電(10分→2時間) |
| 資料 | 公式サイト |
- 音質は1万円前半のTWSとしてはかなり良い
- 録音機能が非常に便利
- 高見えするデザイン
- 機能をフルでONにすると連続再生時間がかなり短い
- スワイプでの音量操作がインナーイヤー型にマッチしていない
- 空間オーディオ機能は正直微妙
| 総合評価 |
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8.5/10 |
|---|
こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン、Xiaomi Buds 5。
数少ないインナーイヤー型で最新の機能をてんこもりに搭載し、1万円ソコソコというコスパ機です。
- ノイズキャンセリング機能
- ハイレゾ相当の再生に対応
- HermanとのコラボチューニングHarman AudioEFX
- 空間オーディオ機能
- イヤホンで録音出来る珍しい機能
- スワイプ&感圧センサー式の操作方法
デザインも良く、3万円クラスのイヤホンと言われても違和感のないような豪華なスペックですね。
ハーマンチューニングということで、同じ価格帯にJBLのインナーイヤー型TWS『TUNE FLEX』があるのでそれと聴き比べしつつチェックしてみました。

今回も先に総評から紹介します。
より詳細な内容は目次以降をご覧ください。
| 総評 |
8.5/10点 装着状況の応じて音質・ノイキャンをリアルタイム補正する機能があり、そのおかげかインナーイヤー型とは思えないほど迫力のある低音が出ます。ノイズキャンセリングに関してもインナーイヤー型ANCとしてはかなり強力な部類に入ると思います。 |
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| 音質 | 8.6/10 | 便利機能 | SABCD |
| ノイキャン | 4/10 | 携帯性 | SABCD |
| 外音取り込み | - | 操作性 | SABCD |
| 装着感 | 8.5/10 | 通話性能 | SABCD |
Xiaomi Buds 5 外観・付属品チェック
イヤホン本体
値段の割にかなり高級感のあるデザインです。
感圧センサー式(疑似物理ボタン式)を採用しており、左右からイヤホンのスティック部側面を摘むように軽く押してやると反応します。
物理ボタンのような操作感で誤操作しにくいのがメリットです。

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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イヤホンケース
ワイヤレス充電には非対応。
こちらも質感良く、イヤホンを取り出しやすい構造になっています。

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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外箱・付属品

付属品リスト
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- 説明書類
Xiaomi Buds 5 測定データ
重さ・サイズ実測値

| ケースサイズ | 縦:53.9mm 横:53.4mm 高さ:24.7mm 三辺合計:132.0mm |
| 重さ | イヤホン:4.3g ケース:36.8g |
イヤホン・ケースともに軽量で、ケースはTWSの中でもかなりコンパクトな部類。
ズボンのポケットにもスッと入って楽に持ち運べます。
| 携帯性 | S・A・B・C・D |
|---|
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果

| Android・PC その他 | iPhone | |
| 通常時 | 235ms(SBC) 279ms(AAC) 246ms(aptX) 364ms(aptX Adaptive)<高音質モード> |
279ms(AAC) |
| 低遅延時 | - | - |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。。
任意に切り替えることの出来る低遅延モードはありません。
どのコーデックでも通常時は0.2秒以上とそこそこの遅延があり、ゲームに使うのは厳しいでしょう。
動画視聴はNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題ありません。
aptX Adaptiveで接続する場合は自動で100ms前後の遅延になる低遅延モードに切り替わるので音ゲー以外のゲームや動画は問題なく楽しめると思います。
(aptX Adaptiveには内部的に高音質モードと低遅延モードがあり、音声ソースに応じて自動で切り替わります。任意に切り替えることは基本的には出来ません)
実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移

諸々ONの状態で+音量40%で1時間再生
音量40%+aptX Adaptive+ANC+アダプティブサウンドON時
→1時間再生で電池残量67%
音量40%+aptX Adaptive(ノイキャンなどはOFF)
→1時間再生で電池残量83%
ノイキャンや音質にリアルタイム補正がかかる機能があるせいか、アダプティブサウンドなどをONにしていると電池の減りはかなり早かったです。
バッテリーが気になる場合はあえてOFFにして使うのもありかもしれません。
イヤーピース一体型イヤホンカバーが入るかどうか
地味に需要があるらしいので恒例の?インナーイヤー型イヤホンをカナル型のようにするエレコムのEarPods用イヤホンカバー(Amazonリンク)が装着できるかもチェックしていきます。

イヤホン自体には装着できました。

しかしケースには収まらないのでその都度着け外しする必要があります。
ここまでは他のインナーイヤー型も大体同じなのですが…
Xiaomi Buds 5はノイキャンや音質が装着状態に応じて自動補正されるので、このカナル型っぽい装着方法を取ると処理がおかしくなるようです。
ノイキャンはサーというノイズが常時入るようになり、音もドンシャリがかなりきつくなってしまいます。
買ってみたものの耳にうまく合わなかったりした場合に有用なアイテムですが、このイヤホンで使う場合はノイキャンとアダプティブサウンドはOFFにしたほうが良いでしょう。
Xiaomi Buds 5 詳細レビュー

音質評価
暖色系のドンシャリサウンド。
インナーイヤー型とは思えない豊かな低音が出ます。量感はあるもののボワつかず適度な広がりがあり、スピーカー的な振動感が味わえます。
高音も刺さらず丸みがあり、音の傾向や値段の割に結構綺麗に伸びる印象。
JBL TUNE FLEXと聴き比べるとやはり低音の出方が全然違うと感じます。TUNE FLEXもインナーイヤーながらも最低限低音は出る方なのですが、Xiaomi Buds 5はインナーイヤーの枠を超えた濃厚な低音といった感じ。
そんな豊かな低音に被ること無くボーカルも明瞭に鳴りますし高音も不快感がなく聴きやすいです。
TUNE FLEXの方が高音は若干程度明るいもののザラつきを感じます。
個人的にはXiaomi Buds 5の方がだいぶ良いかなと。
値段の割にかなり高音質だと思います。
| 音質 |
|
8.6/10 |
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アプリのイコライザー画面

カスタムイコライザー画面

3Dオーディオ機能について
アプリの『オーディオ効果』からONにすることができます。
が…
音質は良かったのですが、空間オーディオははっきりいって良くないですね。
ボーカルがエコーがかかったようになり、ライブ会場ではなくカラオケルームで聴いてるよう。
個人的にはちょっと使うことはなさそうかなと思いました。

ノイズキャンセリング機能の比較

アプリのノイズコントロール画面
アダプティブモードの他、手動でディープとバランスが選べます
インナーイヤー型のノイズキャンセリングとしてはかなり強力な部類に入ります。
ただ、強力とはいってもあくまでノイキャンの効きにくいインナーイヤー型ANCとしては。
電車のような走行音のような大きなノイズをがっつりカットすることはできません。
うちの加湿器は結構うるさいのですが、加湿器のゴォォォというノイズがブーンという感じの小さいノイズになるくらいの効き目。
PCのファンの音など小さなノイズならほぼ消せるといった感じです。
TUNE FLEXのノイキャンだと加湿器のゴォォォ感をほとんど低減できないので、Xiaomi Buds 5の方がかなり効いていると思います。
ノイキャンの効果自体はカナル型と比べると高くはないですが、外音ノイズに影響されやすいインナーイヤー型イヤホンのリスニング体験はかなり向上すると言えます。
| ノイキャン |
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4/10 |
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(参考:最強~コスパ機までわかるノイズキャンセリングイヤホンの強度比較表)
録音機能について
左右のイヤホン操作に【録音】を割り振るとイヤホンで録音ができるようになります。
左右それぞれ60分ずつ録音できるようです。
録音した音源はスマホにダウンロードして確認することが可能。
イヤホンをポチっと押してすぐに録音開始できるのでかなり便利です。
録音した音声も思いの外しっかりとクリアに録れていたので、人によってはこの機能目当てで購入を検討するレベルではないでしょうか。
アプリの『録音』画面

イヤホンからスマホに転送

装着感評価

装着時の見た目
インナーイヤー型なのでカナル型のような閉塞感、密閉感の無い軽い着け心地も魅力の1つです。
ただ、たくさんの機能がぎっしり詰まっているからか?インナーイヤー型としては結構イヤホンに厚みがあるんですよね。
TUNE FLEXやAirPodsほど軽やかな着け心地ではないかな、という印象。
厚みがある分、耳のくぼみ部分で若干程度存在感を感じるところがあります。
一般的なインナーイヤー型だとポロポロと外れて落ちてしまうという人には逆に安定感が出ていいかもしれません。
| 装着感 |
|
8.5/10 |
|---|
マイク性能・通話品質
Xiaomiイヤホンは廉価版からハイエンドまでみんなマイク性能が良いのですが、インナーイヤー型のXiaomi Buds 5はどうでしょう。
声質はやはりクリア。
ただノイズ処理はXiaomiのカナル型製品と比べると若干落ちるかな?という印象。
風切音も少し入ります。
それでもTWSのマイク性能としてはクリアな部類に入ると思います。
| 通話品質 | S・A・B・C・D |
|---|
操作方法と操作性評価

初期設定時の操作方法
感圧センサー式なので一般的なタップ操作式に比べて誤操作が少なく済むはずでしたが…。
スワイプでの音量操作が曲者でした。
インナーイヤー型なのでスワイプするとイヤホンがズレるんですよね。。
それだけでなく、ちょっと指があたったりしただけで音量が上下してしまい、せっかくの感圧式の利点が消えている状態に。
幸い操作方法はカスタマイズすることができるので、スワイプ操作を諦めてクリック操作に音量調整を割り当てることである程度快適に使うことが出来ました。
操作方法のカスタマイズ画面

割り当てできる操作方法

| 操作性 | S・A・B・C・D |
|---|
専用アプリ【Xiaomi EarBuds】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- 操作方法のカスタマイズ
- 録音機能
- 着脱検知のON/OFF
- マルチポイントのON/OFF
- ファームウェアアップデート
ホーム画面

追加設定画面

使って気付いた注意点まとめ
ファームウェアアップデートするのにXiaomiアカウントが必要

ファームウェアアップデートにXiaomiアカウントが必要です。
それくらいは普通にアップデートさせてほしいところ。
マルチポイントは割り込み不可
マルチポイントの挙動について。
Xiaomi Buds 5のマルチポイントは割り込み再生不可でした。

まとめ

メイン機能評価
| 音質 |
|
8.6/10 |
|---|---|---|
| ノイキャン |
|
4/10 |
| 外音取り込み |
|
- |
| 装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
| 操作性 | S・A・B・C・D |
|---|---|
| 携帯性 | S・A・B・C・D |
| 便利機能 | S・A・B・C・D |
| 通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:8.5/10
- 音質は値段の割にかなり良い
- 録音機能が非常に便利
- ノイキャンはインナーイヤー型としては強力な部類
- 圧迫感の無い軽い装着感(ただし、厚みがあるので一般的なインナーイヤー型よりは多少存在感あり)
- 3Dオーディオはあまり良いとは思わなかった
- 機能をフルでONにすると連続再生時間がかなり短い
- スワイプでの音量操作はインナーイヤー型にマッチしていない
- ファームウェアアップデートにXiaomiアカウントが必要
連続再生時間や操作性といった使い勝手に関わる部分に若干癖があるのは否めないものの、音質はかなり良いです。
録音機能も面白く、デメリットを理解した上で購入すれば満足度の高い買い物になるかと思います。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。










