- インナーイヤー型とは思えない芯のしっかりしたサウンド
- 耳をふさがない軽い装着感なので“ながら聴き”も可能
- インナーイヤー型TWSでマルチポイント対応はレア
- ノイズキャンセリングはおまけ程度の効果
- aptX Losslessの導入ハードルが高い
総合評価 |
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9/10 |
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TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはSOUNDPEATSの完全ワイヤレスイヤホン、Air 4。
インナーイヤー型ながら厚みのある低音が特徴だったAir 3 Deluxe HSの進化版ですね。
- マルチポイント対応
- ノイズキャンセリング機能搭載
- aptX Lossless対応
簡素な機能なことが多いインナーイヤー型TWSとは思えない高機能さが目を引きます。
音質や機能面の違いなどをAir 3 Deluxe HSと実際に使い比べてチェックしていきます。
*本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
SOUNDPEATS Air 4のスペック・外観チェック
Air 3 Deluxe HSとAir 4のスペック比較表
Air 3 Deluxe HS (Amazonリンク) |
Air 4 (Amazonリンク) |
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通常価格 | 8,980円 | 8,980円 |
連続再生時間 | 5時間 20時間(ケース込) |
6.5時間 26時間(ケース込) |
ドライバー | 14.2mmダイナミック | 13mmダイナミック |
コーデック | SBC AAC LDAC |
SBC AAC aptX aptX Adaptive aptX Lossless |
防水性能 | IPX4 | IPX4 |
ノイキャン | - | ○ |
マルチポイント | - | ○ |
専用アプリ | ○ | ○ |
低遅延モード | ○ | ○ |
実売価格がどうなるかはわかりませんが、通常価格はどちらも同じようです。
それでいて性能面は大幅にパワーアップ。
2台同時接続可能なマルチポイントに対応し、ノイズキャンセリング機能も搭載。
Qualcomm の最先端チップ「QCC3071」を採用、「Snapdragon Sound」に対応しています。
aptX Losslessまで対応のaptX Adaptiveが使えるので44.1kHz/16bitのロスレス再生から96kHz/24bitのハイレゾ再生まで可能。
インナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンとしてはこれ以上ないほどのハイスペックと言えるでしょう。
ただしaptX Losslessで再生するためにはスマホ側もaptX Losslessに対応している必要があります。
Qualcomm Snapdragon 8 Gen 1 / 8 Gen 2以降を搭載したハイエンドのスマホが必要ということで導入ハードルはかなり高めです。
通常のaptX Adaptiveとしてハイレゾ再生をするという方のほうが多いんじゃないでしょうか。(自分もそうですが)
導入ハードルという面では比較的安価なスマホでも対応していることが多いLDACのほうがだいぶ有利ではあります。
Air 4とAir 4 Liteの違いについて
aptX Adaptive/aptX Losslessの代わりにLDACに対応した Air 4 Lite(Amazonリンク)が出ているのを見つけました。
ノイズキャンセリング機能はなく、マルチポイントには対応。
(後述の内容となりますが)正直Air 4のノイキャンはほぼ効果なしなのでaptX Adaptiveで聴ける環境がない方はこちらのほうが良いと思います。
便利機能 | S・A・B・C・D |
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イヤホン本体
イヤホンケース
外箱・付属品
付属品リスト
- 充電用USB Type-Cケーブル
- 説明書類
SOUNDPEATS Air 4 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:58.1mm 横:53.5mm 高さ:24.2mm 三辺合計:135.8mm (参考) Air3 Deluxe HS 三辺合計:126.6mm |
重さ | イヤホン:4.3g ケース:31.0g |
再生時間が結構伸びた代わりにイヤホンケースは結構サイズUPしています。
といっても十分コンパクトで持ち運びはしやすいです。
また、Air 3 Deluxe HSは光沢のあるボディでしたがAir 4では艶消しに変化しています。
Air 3 Deluxe HSも後から艶消しバージョン(Amazonリンク)が出ていることを考えると、指紋がつかない方が良いとの要望が多かったのでしょうか。
携帯性 | S・A・B・C・D |
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遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 270ms(SBC) 255ms(aptX Adaptive 高音質モード) |
326ms(AAC) |
低遅延時 | 115ms(SBC) 212ms(aptX Adaptive / ゲームモード) 100ms前後(aptX Adaptive / 低遅延モード) |
172ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- iPhoneでは約0.172秒の遅延
- Androidでは約0.1~0.115秒ほどの遅延
iPhoneでもAndroidでも動画視聴やゲームプレイでそれほど気にならない程度の遅延です。
SBCやAACで音ゲーは厳しいですが、aptX Adaptive 低遅延モード時は対人やハイスコア狙いでなければ普通に遊ぶくらいは可能かと思います。
なお、aptX Adaptive ゲームモードとaptX Adaptive 低遅延モードは別物です。
aptX Adaptive 低遅延モードは接続状況が悪い時、動画視聴・ゲームプレイ中と判定された時に自動で切り替わります。
任意に切り替えることは出来ません。
イヤーピース一体型イヤホンカバーは一応入りますが…
Air 4はインナーイヤー型なのでイヤーピースの選択肢はありませんが、エレコムのEarPods用イヤホンカバー(Amazonリンク)が装着できました。
インナーイヤー型でも低音がしっかり出るイヤホンなのでカナル型的な装着感になるこれをつけるととんでもないど派手な低音になります 笑
しかし、ケースには収まらないので…都度つけ外しする必要はあります。
装着感が合わなくてどうにもならなかった時の最終兵器として使えそうです。
SOUNDPEATS Air 4 詳細レビュー
音質評価
<aptX Adaptive(96kHz/24bit)で視聴しています>
下から上まで全体的に派手目でインナーイヤー型とは思えない濃厚なサウンドです。
基本的にはAir 3 Deluxe HSと同傾向といえそうですが、細かな改善点が聴き心地に大きく影響しています。
まずAir 3 Deluxe HSもインナーイヤー型とは思えないしっかりした量感の低音が特徴のイヤホンでしたが、Air 4ではその低音がさらにパワーアップしています。
インナーイヤー型にしては低音が出るとかではなく、普通に十二分に低音の迫力が感じられるレベル。
さらに、Air 3 Deluxe HSではインナーイヤー型らしい軽やかさは感じないと評しましたが、この点も改善されています。
Air 3 Deluxe HSは音が真ん中に密集しすぎているきらいがありましたが、Air 4はインナーイヤー型らしい広い音場感で聴くことができます。
一方でボーカルは少し情感が抜けてカラッとした感じになりましたかね。
総合的には順当にパワーアップしていると言えそうです。
音質 |
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7.7/10 |
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ノイズキャンセリング機能の比較
インナーイヤー型ながらノイズキャンセリング機能を搭載しています。
以前レビューしたJBL TUNE FLEXなどもそうでしたが、外音が自然と耳に入ってくるインナーイヤー型でノイズを打ち消すのは中々難しいんですよね。
小さなノイズに対してはある程度ノイズを遠ざけるくらいの効果を感じることができます。
しかし、大きなノイズに対してはほとんど無力といってもいいです。
サウンドピーツでノイズキャンセリング目当てならカナル型で強力ANCを搭載したCapsule3 Proの方がおすすめできます。
(参考:インナーイヤー型TWSのノイズキャンセリングの強さを相対評価で確認|ノイキャン強度ランキング)
ノイキャン |
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1/10 |
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外音取り込み機能の評価
機能としての外音取り込み機能はありませんが、外音を自然と取り込めるインナーイヤー型なので“ながら聴き”ができます。
マイクで機械的に取り込む外音取り込み機能より優秀です。
音量を控えめにすれば自分にだけBGMが流れている感覚で周囲の音にもしっかり気を配ることが可能です。
外音取り込み |
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9.5/10 |
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装着感評価
Air 3 Deluxe HSと少し形状が変わった影響か、装着したときに耳に当たる部分が増えたような…
そう思って測ってみました。
やはり少しサイズ自体が大きくなっているようです。
この影響かAir 3 Deluxe HSのほうがより軽い装着感で快適度は高いです。
ただ、カナル型のような圧迫感は無いので一般的なカナル型TWSより軽い付け心地なのも間違いないです。
装着感 |
|
9/10 |
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マイク性能・通話品質について
はっきりと相手に声が届いていました。
ただ、Air 3 Deluxe HSのときと同様に周囲の雑音もしっかり相手に届いてしまう模様。
静かなところでの通話は問題ありませんが、あまり騒がしいところでの通話には向かないかもしれません。
通話品質 | S・A・B・C・D |
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マルチポイントの挙動について
マルチポイントで2台同時接続したときの挙動について。
デバイスAで音楽を流している最中にデバイスBで音楽を流し始める
⇒自動でデバイスAの音が止まりデバイスBの音に切り替わることを確認。
デバイスAの音をとめてからでないとデバイスBで音を流すことができない仕様のものも多いですがAir 4のマルチポイントは割り込みが可能でした。
操作方法と操作性評価
L側 | R側 | |
1クリック | 音量DOWN | 音量UP |
2クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
3クリック | ゲームモード | 音声アシスタント |
長押し(1.5秒) | モード切替 ・ノイキャン ・ノーマル |
曲送り |
ほぼすべての操作をイヤホンからコントロールできます。
タップの反応も問題なく操作しやすいです。
ただ、曲戻しだけはイヤホンからは行えません。
デバイス側で操作する必要があります。
操作性 | S・A・B・C・D |
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専用アプリ【SOUNDPEATS】の主な機能
専用【SOUNDPEATS】の主な機能一覧
- アダプティブイコライザー
- イコライザー機能
- 各種機能のON/OFF
- ファームウェアアップデート
ホーム画面&機能一覧
アダプティブイコライザー
聴力テストを行い音質の最適化をはかります。
自分はデフォルトのSOUNDPEATSクラシックの方が好みなので使っていません。
イコライザー機能
複数のプリセットとカスタムEQで好みの音に変化させることができます。
使って気付いた注意点
初回ファームウェアアップデートあり
アップデートしなくても普通に使えると思いますが、初回アップデートがあるので専用アプリから更新したほうが良いでしょう。
専用アプリを立ち上げるとアップデートの通知がきます。
総合評価
メイン機能評価
音質 |
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7.7/10 |
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ノイキャン |
|
1/10 |
外音取り込み |
|
9.5/10 |
装着感 |
|
9/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
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携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評
SOUNDPEATS Air 4は低価格帯インナーイヤー型TWSの決定版ともいえる圧倒的スペックの完全ワイヤレスイヤホンです。
耳をふさがない軽い装着感ながら芯のしっかりしたサウンドが楽しめるのでカナル型が苦手な方には貴重な選択肢となるでしょう。
aptX Losslessは導入ハードルが高く、聴ける環境を整えるのは大変ですが…
普通のaptX Adaptiveで聴いても十分に聴きごたえのあるサウンドでした。
ノイズキャンセリングの効果はおまけ程度ということだけ念頭に置けば、興味のある方にとって満足度の高い買い物になると思います。
とてもおすすめです。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。