HUAWEI FreeBuds 6i | |
発売日 | 2024年6月18日 |
価格 (発売時) |
14,800円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 8時間/35時間 ANC ON 5時間/20時間 |
コーデック | SBC/AAC/LDAC/L2HC |
ドライバー | 11mmダイナミックドライバー |
防水性能 | IP54 |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
機能 | ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・マルチポイント・低遅延モード・イコライザー・着脱検知・専用アプリ・急速充電(10分→4時間) |
資料 | 公式サイト / 説明書 |
- 1万円台TOPクラスの強力ノイキャン
- 誤タップの無い優れた操作性
- フラット寄りでボーカルが映えるサウンド
- 重低音はあまり出ない
- イヤーピースの選択肢が少ない
- Androidではアプリのインストールに一手間必要
総合評価 |
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8.5/10 |
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こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはHUAWEIのTWS、FreeBuds 6i。
強力ノイキャンと重低音を売りとしたイヤホンです。
HUAWEIはハイエンドのFreebuds Pro 3が非常に良い出来でしたが、ミドルクラスの方はどうなのか。
今回も先に総評を紹介します。
より詳細な内容は目次以降をご覧ください。
総評 |
8.5/10点 強力なノイズキャンセリングが売りの完全ワイヤレスイヤホン。 |
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音質 | 8/10 | 便利機能 | SABCD |
ノイキャン | 9.5/10 | 携帯性 | SABCD |
外音取り込み | 8/10 | 操作性 | SABCD |
装着感 | 8.5/10 | 通話性能 | SABCD |
- HUAWEI FreeBuds 6iとは
- HUAWEI FreeBuds 6iの外観・付属品チェック
- HUAWEI FreeBuds 6i 測定データ
- HUAWEI FreeBuds 6i 詳細レビュー
- HUAWEI FreeBuds 6i 総評
HUAWEI FreeBuds 6iとは
https://consumer.huawei.com/jp/audio/freebuds6i/
『特徴』
前作FreeBuds 5iと比較してドライバー性能は50%、ANC性能は100%向上。
フラッグシップモデル(FreeBuds Pro 3)並のノイズキャンセリング性能とのこと。
機能面もノイキャン・マルチポイント・低遅延モードなど欲しい機能は一通り網羅。
FreeBuds Pro 3では対応しているワイヤレス充電には非対応です。
便利機能 | S・A・B・C・D |
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HUAWEI FreeBuds 6iの外観・付属品チェック
イヤホン本体
タッチセンサー式。
タップ操作だけでなくスワイプで音量調節できるようになっています。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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イヤホンケース
10分の充電で4時間再生可能な急速充電に対応。
ケースはコロンとした丸みを帯びた見た目で、厚みを無くした卵という感じのサイズ感です。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- クイックスタートガイド等
HUAWEI FreeBuds 6i 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:48.0mm 横:61.6mm 高さ:27.0mm 三辺合計:136.6mm |
重さ | イヤホン:5.4g ケース:33.7g |
厚みのない卵と表現したとおり、比較的コンパクトなケースです。
見た目以上にかなり軽く、指でひょいと摘めるくらい。
イヤホンは重さ・サイズ共に標準的です。
携帯性 | S・A・B・C・D |
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(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 210ms(SBC) 238ms(AAC) 361ms(LDAC) |
238ms(AAC) |
低遅延時 | 170ms(SBC) 183ms(AAC) 128ms(LDAC) |
183ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
- Android接続時の最小遅延=約0.128秒
- iPhone接続時の最小遅延=約0.183秒
アプリから「低オーディオ遅延」をONにすることで低遅延にすることができます。
Android(LDAC/低遅延モード)では音ゲー以外のゲームや動画視聴で許容範囲といえる遅延です。
iPhone(AAC/低遅延モード)では動画視聴はYoutubeやNetflixなどのアプリ側で遅延を補正してくれるものは動画視聴も問題ありませんが、ゲームは厳しいでしょう。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
- | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
- |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
- | final TYPE E(M) |
- |
オーディオテクニカ AT-ER500(M) |
- | Spinfit OMNI |
- |
NUARL Magic Ear+7 |
- | 日本ディックス COREIR BRASS(M) |
- |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
- |
独自規格のイヤーピースを採用しています。
その上、軸が非常に浅いので汎用イヤーピースをはめてもすぐに外れてしまいました。
標準のイヤーピースが耳に合わないとちょっとつらいかもしれません。
HUAWEI FreeBuds 6i 詳細レビュー
音質評価:重低音というよりはフラット寄りなサウンド
イコライザーはプリセットとカスタムEQを搭載
寒色系でフラットなサウンドです。
重低音モデルとのことでしたが、低音の沈み込みはそれほどでもないような。
量感は充分ですが、やや腰高な低音という印象を受けました。
HUAWEIの旧ハイエンドTWS、FreeBuds Pro 2のようなズシンとくる重低音は出ないかなと。
中音もやや薄味ながらボーカル域は立っており、さっぱりとした聴き心地となっています。
高音域は重低音モデルという印象とは裏腹に見通しが良く、かなりクリア。
総合的には事前の印象とは違ったかなり爽やかな聴き心地のイヤホンで、HIPHOPなどの低音がズンズン欲しい曲にはあまり合わない印象でした。
ボーカルをメインに聴きたい人には良いと思います。
音質 |
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8/10 |
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ノイズキャンセリング機能の比較:1万円台ではかなり強力なANC
ノイキャンはアダプティブなモードの他、3種類の強度を選択可能
ノイズキャンセリングは1万円台の完全ワイヤレスイヤホンとしては非常に強力な部類に入ります。
低音ノイズを強力にカットし、ノイキャンが効きにくい中音・高音ノイズもある程度カット。
フラッグシップ並のノイキャンとのことでしたが、たしかにFreeBuds Pro 3と同程度の消音力があると感じました。
ただ、ノイキャンが強く効いている時にサーというホワイトノイズが入ります。
音楽を流せば気にならない程度ですが、騒がしい環境で音楽を流さずに耳栓的に使いたい場合は注意が必要です。
(参考:HUAWEI FreeBuds 6iのノイズキャンセリングを他社ANCイヤホンと比較|ノイキャン強度比較表)
ノイキャン |
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9.5/10 |
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外音取り込み機能の評価:充分な取り込み量もやや雑味あり
人の声にフォーカスする音声モードを搭載
イヤホンをしていないときとそれほど変わらないくらいの充分な取り込み量。
イヤホンをつけたまま会話することも可能でした。
ただ、外音取り込みモードにするとサーというノイズが結構入ります。
ごくごく小音量で“ながら聴き”したいときや周囲の音に気を配りたいときにはちょっとそのへんの雑味が気になるという感じですが、ちょっとした会話やレジでの対応には充分な性能です。
外音取り込み |
|
8/10 |
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装着感評価:違和感・圧迫感の少ない着け心地
装着時の見た目
前作FreeBuds 5iより耳の中に入る部分が6%削減されているそうです。
そのためか、耳に入れた時の違和感・圧迫感が少なく良質な着け心地です。
ある程度長時間着けたままにしていても耳が疲れません。
スティック型なので安定感もあり、頭を振ってもブレることなく使えます。
普段使いはもちろんのこと、ちょっとした運動にも使っていけそうです。
装着感 |
|
8.5/10 |
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マイク性能・通話品質:クリアな音声も風切音には弱め
HUAWEIらしく音声はクリアで自然な声質です。
静かなところではストレスなく通話可能でした。
風切音にかなり弱いのが気になるところですが、喧騒下では強力に周囲のノイズをカット。
その分、こもったような声にはなりますが周囲の雑音は通話相手にほとんど伝わらない程度に抑えられていました。
通話品質 | S・A・B・C・D |
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操作方法と操作性評価:スワイプ可能で快適操作
スワイプで音量を調整できます
L側 | R側 | |
1タップ | - | - |
2タップ | 再生/停止 | 再生/停止 |
3タップ | 曲送り | 曲戻し |
長押し | ノイズコントロール | ノイズコントロール |
スワイプ | 音量調整 | 音量調整 |
スワイプで音量を調整できるようになっているため、操作にかなり余裕があります。
誤タップの多い1タップ目が無効になっていても基本操作は余裕で賄えています。
ただ、カスタマイズの自由度は低めというよりほぼ無いです。
一応、アプリの「ジェスチャー」という項目で操作方法をカスタマイズ出来るようになっているのですが…。
スワイプの音量調整を曲送り/戻しにする、というようなことは出来ません。
機能のON/OFF切り替えができるだけで自由に設定できるわけではありません
好みの配置があるという方には残念な仕様ですが、操作自体は快適に行うことが出来ます。
ノイズコントロールの切り替えパターンを選択可能
操作性 | S・A・B・C・D |
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専用アプリ【AI Life】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- 装着感テスト
- ゲームモード
- 装着検出 ON/OFF
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
設定画面
使って気付いた注意点
Androidではアプリのインストールに一手間必要
ファーウェイ製のアプリはグーグルプレイストアからダウンロードすることができないため、以下のような手順を踏む必要があります。
- ファーウェイのサイトからアプリ『AppGallery』をダウンロード
- 『AppGallery』をインストール
- 『AppGallery』を開き【AI Life】を検索
- アプリ【AI Life】をインストール
ファーウェイのサイトで【AI Life】をインストールしようとしても先に『AppGallery』をインストールするよう促されます。
【AI Life】をインストールしたら『AppGallery』はアンインストールしてしまっても構わないと思います。
なお、iPhoneの場合はApp Storeからアプリを普通にインストールできます。
マルチポイントは割り込み不可
マルチポイントの挙動について。
端末Aで音を再生中に端末Bで音を出しても自動では切り替わりませんでした。
端末Aの音を止めてから端末Bで音を出す必要があります。
HUAWEI FreeBuds 6i 総評
メイン機能評価
音質 |
|
8/10 |
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ノイキャン |
|
9.5/10 |
外音取り込み |
|
8/10 |
装着感 |
|
8.5/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
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携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:8.5/10
HUAWEI FreeBuds 6iはフラットなサウンドと強力なノイズキャンセリングが特徴の完全ワイヤレスイヤホン。
重低音はそれほど出ませんが、高音はこの価格帯では結構クリアに鳴るほうかと思います。
さっぱりとした聴き心地でボーカルをメインに聴きたい方に合うかなという印象です。
装着感含め、その他の機能はHUAWEIらしく一定以上のレベルにきちんと仕上がっており、重低音という部分に過度な期待をしなければ満足感を得られるでしょう。
ノイキャン重視だけど派手な低音は苦手という方には特にマッチすると思います。
今回は以上です。
また次回のレビューでお会いしましょう。