投稿日:2022年6月28日
更新日:2022年8月9日 評価の修正
- 圧倒的な重低音
- 低音に潰されず中~高音もちゃんと鳴る
- コンパクトで使い勝手も良い
- ノイキャンはいまいち
- 冷静になるとHA-A30Tで良い気がしてくる
総合評価 |
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8/10 |
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完全ワイヤレスイヤホンコレクターの猫居です。
コレクターならではの『比較』を意識した視点でイヤホンの特徴をお伝えしていきます。
今回レビューするのはJVCの完全ワイヤレスイヤホンHA-XC72T。(Amazonリンク)
重低音と堅牢な造りで定番人気となっているXXシリーズのイヤホンですね。
まずは音質・ノイキャンなどの各評価をみていきましょう。
音質 |
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8/10 |
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ノイキャン |
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4/10 |
外音取り込み |
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8/10 |
装着感 |
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7.5/10 |
使い勝手 |
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8/10 |
通話品質 |
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6/10 |
圧倒的なキレと迫力のある低音が魅力。
以前レビューしたVictorのHA-A30Tとベースは同じ物が使われているようです。
操作方法やノイキャンなどの機能面までほぼ同じものでした。
それをベースに低音と防塵・防水性能をプラスしたという感じです。
HA-A30Tが物凄く良く出来たTWSなので当然HA-XC72Tも外れません。
詳細評価については目次より各項目をご覧ください。
他のイヤホンとの比較を通してメリット・デメリットお伝えします。
HA-XC72Tのスペック評価
連続再生時間 |
約7.5時間(ANC使用時) 約17時間(ケース込/ANC使用) |
コーデック | SBC・AAC |
防水性能 | IP55 |
機能 |
ノイズキャンセリング機能 外音取り込み機能 低遅延モード バスブーストモード 急速充電(10分→1時間) |
専用アプリで出来ること |
専用アプリ無し |
ミドルクラスの完全ワイヤレスイヤホンとしては専用アプリが無いのは少しさみしいところですね。
ただ音の変化はバスブーストモードでつけられますし、低遅延モード・バスブーストモード共にイヤホン本体から操作可能。
すべての操作をイヤホンで賄えるのでそれほど問題はなさそうです。
HA-XC72Tの付属品
付属品リスト
- 説明書
- USB給電ケーブル
- イヤーピース
- 充電ケース
HA-XC72Tの音質評価
低音 |
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9/10 |
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中音 |
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7.5/10 |
高音 |
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7.5/10 |
シリーズの特徴でもある重低音がやはり印象的。
輪郭がとてもはっきりしていて強く響いてさっと消える、キレの良い低音です。
完全ワイヤレスイヤホンは高音域の雑さをごまかすために低音偏重なものが多いですが、それらのボワボワの低音とは一線を画すキレ。
このキレの良さが他の帯域への侵食を抑え、分離良く聴こえるため中音・高音もぼやけることなくはっきりと綺麗に聴こえます。
バスブーストモードにすると低音の深みがさらにアップ。
せっかくの重低音イヤホンなので重低音が出る他のイヤホンとも聴き比べしてみました。
重低音の聴き比べ
- 1万円以下からはVictor HA-A30T
- 同価格帯にあたる1万円台からはAnker Soundcore Liberty 3 Pro
- 2万円台からはBoseのQuietComfort Earbuds
この3つを比較対象としました。
HA-A30Tとの比較
HA-A30T(バスブースト)<HA-XC72T(ノーマル)
HA-A30Tは重低音モデルというよりは重低音も出せるといった感じのイヤホンですが、XC72TのベースがHA-A30Tっぽいので比較対象としました。
HA-A30Tはバスブーストモードで聴き比べ。
HA-XC72TのフラットモードですでにHA-A30Tのバスブーストモードより低音が出ています。
フラットとは一体。笑
中音~高音は基本的に同じですね。
バランスの取れた音で素直な伸び。
Anker Soundcore Liberty 3 Proとの比較
迫力で勝るHA-XC72T
ハイブリッドドライバーを採用しているSoundcore Liberty 3 Proは低音の量感が凄まじいです。
やや過剰な盛りようにも感じる膨張感。
XC72Tのようなキレキレの低音とは種類が違います。
高音域をBAドライバーが担当しているAnkerは解像度も高いのですが、低音がやや他の帯域にかかり気味。
そのためか解像感では負けているはずのHA-XC72Tのほうがスッキリ聴けます。
ノーマルモードとの比較ではAnkerの方が深みがありますがバスブーストモードにすると深みもHA-XC72Tの方が上に。
【Soundcore Liberty 3 Proの詳細レビュー】
Bose QuietComfort Earbudsとの比較
リッチな低音のBoseか迫力のHA-XC72Tか
やはりBoseの低音は上手いですね。
QuietComfort Earbudsは適度な量感と深度、程よい余韻が心地良いリッチな低音。
HA-XC72Tの迫力重視の低音とは性格がまるで違うのでどちらが良いかは完全に好みの分かれるところだと思います。
ただどの価格帯においてもHA-XC72Tを超えるキレと迫力を出せる完全ワイヤレスイヤホンはありませんでした。
XXシリーズの面目躍如と言えそうです。
【Bose QuietComfort EarbudsとSONY WF-1000XM4の使用比較レビュー】
ノイズキャンセリング評価
ノイキャン |
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4/10 |
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ノイズキャンセリングの聴き目もHA-A30Tとほぼ同等です。
密閉感の差で僅かにノイズキャンセリングも高まっていると思いますが誤差の範囲。
HA-A30Tが-28db相当の消音効果だったのでそれくらいということになります。
-28db相当とはコスパ高な中華TWSなら5000円前後で買えるもの。
ノイズキャンセリングのコストパフォーマンスに関しては良くはないです。
ノイズをある程度遠ざけることはできますがそれなりの効き目と思ってください。
ノイキャン重視でTWSをお探し場合は以下の記事をチェックしてみてください。
⇒ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめと最強がわかる比較表
外音取り込み機能評価
外音取り込み |
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8/10 |
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ノイキャンとは違いこちらは優秀。
イヤホンをしていないときの外音の聞こえ方に近く、違和感はほとんどありません。
高音がややカサつく程度の違いです。
また外音取り込み時には音楽の音量が自動で下がるようになっているのでスムーズに外音を聞くことができます。
装着感評価
装着感 |
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7.5/10 |
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装着感は非常に良好。
小型で軽量なイヤホンのため軽い付け心地です。
HA-A30Tと比べると一回りくらい大きいですが、付け心地にはほとんど差を感じません。
僅かに圧迫感と密閉感がHA-XC72Tの方が上といったところでしょうか。
操作性評価
操作性 |
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9/10 |
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HA-XC72T操作方法一覧
すべての操作がイヤホンから行えます。
低遅延モードとバスブーストモードの操作方法が付属の説明書には書かれていないので気をつけてください。
タップの感度もちょうどよく、操作性も合格点。
低遅延モードへの移行が5回タップというのだけがちょっとややこしいかなと。
イヤホン同士が磁石でくっつくためケース無しでの持ち運び・運用が可能。
地味に便利な機能です。
操作性を含めた総合的な使い勝手の評価は8/10としました。
主なマイナスポイントは
- マルチポイントに対応していない
- ワイヤレス充電に対応していない
くらいですね。
非常に使い勝手の良いイヤホンです。
総評:このイヤホンがおすすめな人と代替候補
完全ワイヤレスイヤホン最強のキレと迫力を誇る低音。
低音一辺倒ではなくキチンと聴ける中音・高音に装着感や操作性の良さ。
基本的な部分も良く出てきているので重低音好きな方への満足度は非常に高いものとなるでしょう。
逆に重低音にそれほどこだわりがない人の場合はベースが同じVictor HA-A30Tのほうが値段も安く完成度も同等なのでオススメです。
今回のレポートは以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。