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TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

EDIFIER Comfo Run レビュー|U1万のオープンイヤー型イヤホンとは思えないほど強力な低音

Author:猫居こうた

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EDIFIER Comfo Run

  EDIFIER Comfo Run
発売日 2023年3月1日
価格
(発売時)
9,980円
連続再生時間 17時間
コーデック SBC/AAC
ドライバー 16.2mmダイナミックドライバー
防水性能 IP55
Bluetooth Ver. 5.3
機能 低遅延モード・Bass boostモード・歩数計機能・急速充電(15分→5時間)
資料 公式サイト
  • U1万オープンイヤー型としては非常に強力な低音
  • 周囲の音に気を配りながら音楽を楽しめる
  • 動きのあるスポーツでの利用も可能なフィット感
  • 独自規格の充電ケーブルは良し悪しアリ
  • 低遅延モードや歩数計の機能に少し癖がある
総合評価
 
8.5/10

2024年3月21日 更新:アプリを日本語化することができたので手順を追記しました

こんにちは、猫居です。

今回レビューするのはEDIFIERのオープンイヤー型ワイヤレスイヤホン、Comfo Run。

ネックバンド型ですが、骨伝導イヤホンではありません。

指向性をもたせたエアコンダクションテクノロジー(空気伝導)で音漏れせずに“ながら聴き”が楽しめるとのこと。

昨今は左右分離型のオープンイヤー型イヤホンが流行っているように思いますが、旧来式のネックバンド型で空気伝導イヤホンを出すことにどのような利点があるのかチェックしていきます。

先に総評から紹介します。

より詳細な内容は目次以降をご覧ください。

本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。

総評

8.5/10点

大きな動きのあるスポーツも問題にしないフィット感と安価なオープンイヤー型とは思えないほどしっかりと低音が出るところが魅力のイヤホンです。
ネックバンド型であることを活かしたイヤホンを耳の前後から軽く挟み込むような装着方法。これがスポーツでも使える安定感と強力な低音を生み出しているように思います。
左右分離型のほうが利便性は高いものの、スイートスポットに安定してフィットするため、装着感だけでなく音質的な利点も大きいです。
より耳穴に近い位置でフィットするためか音漏れの測定結果もこれまで使ってきた他のオープンイヤー型より優秀でした。
難点はアプリにあまり機能がなく、
低遅延モードや歩数計の機能にも少し癖があるところ。

EDIFIER Comfo Runとは

https://www.edifier.jp/products/comfo-run

『特徴』

  • 肌に優しいリキッドシリコンと柔軟 なニチノールワイヤーを使用し、繊細なデザインのイヤーフックとバックフックにより、快適で安定感のある装着感を実現
  • 16.2mm PU+ウールペーパー大型ムービングコイルユニットを採用。ライブ感ある迫力のあるサウンドを提供
  • エアコンダクションテクノロジー:サイドに配置されたバスレフポートが低音のパフォーマンスを向上させると同時に高周波の音漏れを防ぐ
  • IP55の高い防塵性と防水性を備え、アウトドアや激しい運動中の汗水や突然の雨にも対応
  • 歩数カウント用のペドメーターを内蔵

開放型×高音質を掲げる本作。

ハイレゾコーデックや2台同時接続可能なマルチポイントには対応していませんが、装着感と開放型ではスカりやすい低音の再生能力に重点を置いたイヤホンのようです。

EDIFIER Comfo Runの外観・付属品チェック

イヤホン本体

物理ボタン式。

スベスベとしっとりした触り心地で柔らかくしなります。

【画像6枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

充電方法について

EDIFIER Comfo Run 専用充電ケーブル

EDIFIER Comfo Run 充電

15分の充電で5時間再生可能な急速充電に対応。

専用の充電ケーブルを使用します。

専用ケーブルの採用には良いところも悪いところもあり、といった感じです。

メリット

  • 普通のUSBより楽に充電セットできる
  • 構造的に防水・防塵性能を確保しやすい

デメリット

  • USBのポートを1つ独占する
  • 専用ケーブルでなければ充電できない

磁石でひっつくのでカチっと合わせるだけで充電が開始されるのは楽でいいです。

しかし、ポートを1つ独占し他のケーブルを使い回せないのはデメリットでもあります。

外箱・付属品

EDIFIER Comfo Run 外箱・付属品

付属品リスト

  • 充電用ケーブル
  • 説明書類

EDIFIER Comfo Run 測定データ

重さ・サイズ実測値

EDIFIER Comfo Run サイズ・重量

イヤホンサイズ 縦:135mm
横:90mm
重さ 32.2g

良くしなるので顔が大きい人でも余裕を持って装着出来ると思います。

重さも着けてしまえばほぼほぼ気にならないレベルです。

遅延測定結果

EDIFIER Comfo Run 遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 235ms(SBC)
262ms(AAC)
262ms(AAC)
低遅延時 122ms(SBC)
261ms(AAC)
261ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

  • Android接続時の最小遅延=約0.122秒
  • iPhone接続時の最小遅延=約0.261秒

ボタン操作およびアプリからの切り替えで低遅延モードにすることが出来ます。

SBC接続時の遅延は中々良い数値で、普通のゲームや動画の視聴に問題ないレベルです。(音ゲーは厳しい)

ただ、AACでゲームモードにしても効果がないような?測定してみても遅延は通常時とほぼ変わりありませんでした。

この値だとゲームは厳しく、動画視聴はYoutubeやNetflixなどのアプリ側で遅延を補正してくれるものは大丈夫といった感じです。

音漏れ測定結果

測定器とパーソナルスペース(45cm)分の距離を開けて、イヤホンを装着。

音量を変えて数回測定しました。

無音時のノイズ数値

無音時の測定値

音量別の測定結果

  • 無音時→36.5dB
  • 音量40%→38.8dB 少し音漏れあり
  • 音量67%→42.7dB 音漏れあり
  • 音量80%→46.2dB 音漏れ大
  • 音量100%→49,8dB 音漏れ特大

このイヤホンでは多くの人にとって適当な音量は50%~60%くらいだと思います。

このままだと音漏れしてしまうので、電車の中などでは少し物足りないくらい(30%)の音量まで落としたほうが良いです。

図書館など静かな場所でも近くの人に音漏れしないよう配慮するなら20%以下の音量が無難でしょう。

静かな場所なら小音量でも充分リスニング出来ます。

比較対象として他のオープンイヤー型の測定値も載せておきます。

SHOKZ OPENRUN PRO

  • 音量40%→37.8dB
  • 音量80%→47.6dB
  • 音量100%→53,4dB

SOUNDPEATS GoFree2

  • 音量40%→39.5dB
  • 音量80%→50.2dB
  • 音量100%→52.0dB

他のオープンイヤー型イヤホンと比較しても多少ですが、音漏れが少ないようです。

骨伝導イヤホンより音漏れを少なくすることが可能で音質的にも有利となれば各社オープンイヤー型をプッシュしてくるわけですよね。

EDIFIER Comfo Run 詳細レビュー

EDIFIER Comfo Run

音質評価:オープンイヤー型らしからぬ深みある低音

EDIFIER Comfo Run イコライザー Bass boost

アプリから低音増強のBass boostを選択できます

暖色系で重心はかなり下寄り。

低域~中域にかけてボリュームのあるサウンドです。

EDIFIERのイヤホンにしてはややゆったりとした濃厚な低音を鳴らす印象です。

低音はこの手のイヤホンにしてはかなり深みがあり、輪郭もある程度捉えられるのでオープンイヤー型にありがちなスカスカ感がありません。

骨伝導イヤホンで2万円オーバーするSHOKZ OPENRUN PROや安価なオープンイヤー型ではSOUNDPEATS GoFree2などとも比較してみましたが、Comfo Runのほうが明らかに芯の太い低音を鳴らします。

中域も厚みがあって、特に男性ボーカルは力強さを感じられます。

重心がかなり下寄りなので中高音~高音にかけては少し暗さを感じますが、女性ボーカルなどはきちんと前に出て主張するのでうまくまとめられている印象です。

総合的にはオープンイヤー型らしからぬ力強い低音が1番の魅力と言えるでしょう。

きちんと“土台”を感じられるので、耳を塞がない状態でのリスニングでも音楽を楽しめます。

低音の質感に関しては1.5~2万円くらいのオープンイヤー型と比べても引けを取らないと思います。

装着感評価:収まりの良いフィット感

画像のような感じで軽く挟み込むようにフィット。

スイートスポットからズレると極端に音が悪くなるオープンイヤー型ですが、前後から挟むようにフィットさせるので安定感があります。

大きな動きのあるスポーツなどで使っても問題のないフィット感です。

締めつけ感もほとんどなく、軽くつまんだような感覚。

ただ、それでもやはり長時間つけっぱなしだと肌に当たる部分は少し疲れてきますね。

左右分離型のように耳にフックするわけではないので、あの手のイヤホンで耳が痛くなるという方はこちらのタイプの方が合うかもしれません。

EDIFIER Comfo Run 装着時の見た目

装着時の見た目

マイク性能・通話品質:多少の雑音や風にも耐えられる

声の質感は少しザラザラしていますが、音量大きめでかなり聞き取りやすいです。

また、雑音にも強く、多少のノイズは全く気になりませんでした。

風切り音はそこそこ程度の風は問題にしませんが、強風になると声が途切れてしまう感じです。

“ながら聴き”用のイヤホンなので、ある程度のノイズや風にも対応してくれるのは助かりますね。

結構使いやすいと思います。

操作方法と操作性評価:耳の後ろに手をやる動作が…

EDIFIER Comfo Run 操作方法

  + -
1クリック 音量プラス 再生/停止 音量マイナス
2クリック - ゲームモード -
長押し2秒 曲送り - 曲戻し
長押し3秒 - 電源ON/OFF -

中央のボタンだけ突起しており、手探りでもボタンを判別できるようになっています。

低遅延モードをボタン操作で呼び出せるのも◎。

ただ、ボタンが耳の後ろ側にあるので操作時に毎回耳の後ろに手を持っていかないとならないのが少し煩わしく感じます。

今回比較に使っているOpen Run ProやGo Free 2は耳の横で操作できるんですよね。

それに比べると耳の後ろってのはちょっと遠く感じる…ほんの些細な差なのかもしれませんが。(身体がかたすぎる?)

専用アプリ【EDIFIER Connex】の主な機能

まだ新しいアプリなのか?英語のみ、機能のほとんど無しの状態です。

追記:アプリをアップデートすることで日本語化することが出来ました

主な機能一覧

  • Bass Boostモード
  • 低遅延モード
  • 歩数計*

ホーム画面

設定画面

*Pedometer(歩数計)

EDIFIER Comfo Run Pedometer

歩数計は0からカウントが始まるまで少しラグがあるものの、歩数の計測自体は結構正確でした。

ただ…

アプリがアクティブでなくなると計測が止まってしまい、1からスタートし直さないといけないようです。

バックグラウンドにいったときだけでなく、メールやラインの通知が入ってきただけで止まるので割りと使えません…。

日本語化の手順

画像の1→2→3の順でクリックしていくとアプリをアップデート出来ます

使って気付いた注意点

AAC接続時は低遅延モードの効果が無い

Androidで使う場合はコーデックをSBCに切り替えれば良いのですが、iPhoneではAACに固定されてしまうのでiPhoneで低遅延モードを使いたいという方は要注意です。

使用するアプリは【Edifier Connect】ではない

これまでのEdifier製品では【Edifier Connect】というアプリを使っていましたが、今作では【EDIFIER Connex】というアプリを使用します。

歩数計はよく止まる

バックグラウンドにいったとき、メールなどの通知が来たときなどに歩数計のカウントが止まってしまいます。

リセットしてやり直さないといけないのが中々厳しいところ。

EDIFIER Comfo Run 総評

EDIFIER Comfo Run

総評:8.5/10

ネックバンド式を採用したワイヤレスイヤホンのEDIFIER Comfo Runは単純にスポーツ用というわけではなさそうです。

安定したフィット感が確かな低音を生み出し、左右分離型に比べて音質的にもメリットがあることがわかりました。

音漏れもしにくいのでその分音量を確保できるわけで、同価格帯の他のオープンイヤー型と比べると結構リスニング体験としては差があると感じますね。

利便性ではどうしても劣りますが、スポーツで使いたい方・耳に挟むタイプは耳が痛くなるという方・安価なオープンイヤー型は低音が物足りないと感じて諦めていた方にはこちらの方がおすすめです。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。