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TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

【大人のためのTWS】オーディオテクニカ ATH-TWX9をレビューします

Author:猫居こうた

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audio-technica ATH-TWX9 Review

  • フラット傾向で美麗なサウンド
  • マルチポイント+高品質通話でビジネスシーンにも
  • 所有欲くすぐる高級感のあるデザイン
  • 低音の深みはそれほどない
  • ノイキャンは強力だが圧倒的ではない
総合評価
 
8.5/10

更新日:2024年10月 最新の基準に合わせて総合評価を修正

完全ワイヤレスイヤホンコレクターの猫居です。

コレクターならではの『比較』を意識した視点でイヤホンの特徴をお伝えしていきます。

今回レビューするのはオーディオテクニカのハイエンドモデル、ATH-TWX9。

マルチポイントやノイズキャンセリング搭載の全部入り完全ワイヤレスイヤホンですね。

マルチポイント対応で高音質が期待出来る高価格帯の完全ワイヤレスイヤホンってこれまであまり無かったので期待を込めて購入しました。

デザインが非常に高級感ある仕上がりなので仕事でもプライベートでもこれ1つでストレスなくこなせたら最高です。

まずはATH-TWX9の特徴・評価からみていきましょう。

オーディオテクニカ ATH-TWX9の特徴

スペック表

  ATH-TWX9
連続再生時間 6時間(ANC利用時)
18.5時間(ケース込/ANC利用時)
対応コーデック SBC・AAC・aptX・aptXAdaptive
機能 ノイキャン(ANC)
外音取り込み機能
クイックヒアスルー
マルチポイント
ワイヤレス充電
深紫外線除菌システム
AmazonAlexa搭載
360 Reality Audio対応
防水性能 IPX4
WEB説明書 ATH-TWX9の取扱説明書
専用アプリで出来ること

専用アプリ【Connect】
<Android用/iPhone用>
イコライザー機能
低遅延モード
操作の割り当て
脱着検知のON/OFF
ノイキャンのパーソナライズ
(装着状態を測定してANC効果を最大化)
ノイキャンの最適化
(環境音に合ったノイキャン強度を選択)

etc

2022年現在実装できる全ての機能・技術を搭載した最先端イヤホンといった感じです。

ボリュームステップや左右バランスを細かく調整できるなど、他のメーカーではあまり見ない機能も。

ハイエンドモデルにふさわしい機能性を備えているといえます。

性能のコストパフォーマンス評価

  ATH-TWX9 価格帯平均と比較
音質 9.2/10 点 トップクラス
ノイズキャンセリング 8/10 点 平均的
外音取り込み機能 8.5/10 点 上位
装着感 9/10 点 トップクラス

全ての項目がかなりのレベルにあります。

触った時の質感の良さやケースに収まっている様も高級感があって所有欲がとても満たされます。

お金を出すだけの価値がある仕上がりだと感じました。

ヤマハ TW-E7BVictor HA-FW1000Tといったこれまでレビューしてきた国産メーカーのハイエンドモデルは音は良くても機能面で評価を落とすところがありました。

しかしオーテクはさすがの出来栄えで音質・機能面共によく出来ています。

さらに

  • 装着感が非常に良い
  • マルチポイントに対応している
  • 音声通話品質も優れている

仕事で使う場合に重要なポイントを抑えていて、この辺は他のハイエンドモデルよりかなり優れています。

リスニング用のTWSとしてもおすすめですが、仕事でも使いたい社会人には特におすすめです。

<こんな人におすすめ>

  • 仕事でもプライベートでも使いたい
  • 軽い装着感で長時間付けていられるイヤホンが良い
  • 高解像でスッキリした音が好み

オーディオテクニカ ATH-TWX9 詳細レビュー

使用上の注意点

96kHz/24bitのハイレゾ再生はSnapdragonシリーズが搭載されているスマホだけ

僕のようにスナドラではなくただのaptXAdaptive接続ができるだけのスマホの場合は48kHz/24bitのハイレゾ再生となります。

低音が物足りない場合はイコライザーで低音をブースト

非常にフラットな美麗サウンドなのでドンシャリ好きにはやや低音が物足りない可能性があります。

アプリにイコライザーがあるので低音を持ち上げてあげるといい感じです。

音質評価については後述します。

イヤホンを外すときはスティック部分ではなく本体部分を持って外す

画像のようにスティック部分に物理ボタンが配置されているのでスティック部分を掴んでイヤホンを耳から外すと誤操作につながります。

外箱・付属品チェック

付属品リスト

  • 説明書類
  • 充電用ケーブル
  • イヤーピース
  • イヤホンケース

ATH-TWX9の付属品

ポーチのようなデザインのイヤホンケース

非常に高級感があります

USBはType-C

Qi規格のワイヤレス充電にも対応
またケースを閉じると除菌システムが作動します

ケースを開けるとイヤホンがショーウィンドウに展示してあるかのよう

しっとりとした手触りで意外とコンパクトです

続いてイヤホン

こちらも非常に高級感ある仕上がりです

物理ボタンとタッチセンサーが併用されています

サイズ・重量

ATH-TWX9 サイズ・重量

  • 縦:50.5mm
  • 横:65.3mm
  • 高さ:37.4mm
  • 重さ:イヤホンケース 57.3g・イヤホン 5.5g

遅延測定結果

ATH-TWX9の遅延測定結果

(注)この測定環境では有線イヤホンで50ms程度の遅延が発生します

  • aptX Adaptive ノーマルモード時 308ms
  • aptX Adaptive 低遅延モード時 268ms
  • aptX 低遅延モード 197ms

308-50=258ms。

aptXAdaptiveノーマルモード時の遅延が約0.26秒の遅延。

197-50=147ms。

もっとも低遅延だったaptX低遅延モード時で約0.15秒の遅延という結果でした。

aptXAdaptiveの方が遅延が多いのはaptXAdaptiveが通信状況に応じて自動で音質優先か接続優先か切り替えてしまうためです。

通信状況が悪ければaptXAdaptiveのほうがさらに低遅延になると思います。

Youtubeなどで動画を観る程度ならaptXAdaptiveの低遅延モードで充分です。

ゲームをするならaptXにアプリで切り替えて低遅延モード。

スコアを競うようなシビアなタイミングを要求されるゲームはどのモードでも厳しいです。

音質評価:寒色系の高音がストレートに伸びる

音質はフラット寄りで高音が綺麗に伸びるのが特徴。

分離感良く1つ1つの音を丁寧に、そして綺麗に鳴らすイヤホンです。

変な強調感がまったくなく自然なサウンドなので聴き疲れせず長時間リスニングできます。

派手さは無いけれど堅実なタイプといったところですね。

レベル高いです。

低音はカラッと鳴るタイプなので、低音に余韻を求めるタイプの方には物足りないかもしれません。

低音の量感に不満がある場合はアプリのイコライザーで『Bass Boost』を選ぶと同社人気シリーズのSOLID BASS的なサウンドに。

低音の量感がかなり出て迫力が増します。

さっと鳴ってさっと消える、スピードとキレの低音です。

余韻はそれほどなく、BASS Boostしてもボーカルを邪魔しません。

おすすめのイコライザー設定

プリセットの種類

先に書いたように、このイヤホンで不満を覚えるとすれば多分低音の迫力に関して。

なのでイコライザーのプリセット「Bass Boost」を選択してあげると良い感じになると思います。

逆にその他のプリセットはせっかくのATH-TWX9の自然な聴き心地が崩れるので個人的にはあまり好みでは無かったです。

ノイズキャンセリングはそこそこなれどSONYWF-1000XM4には及ばない

SONY WF-1000XM4とのANC比較ではWF-1000XM4の方が優れていました

低音ノイズを中心にかなりうるさい騒音も遠ざける強力な効き目。

ノイキャン時の違和感・圧迫感も少なめで実用的に使えます。

ノイズキャンセリングの効き目を手持ちのANC完全ワイヤレスイヤホンとも比較してみました。

まずライバルとなるであろうSONY WF-1000XM4との比較。

これはWF-1000XM4の圧勝でした。

消音力で選ぶならWF-1000XM4の方が良いでしょう。

では、db値ではどれくらいの効き目なのか。

Victor HA-FW1000T(-35db相当)やヤマハ TW-E7B(-38db相当)のANCと比べると明らかにノイズを消しているのがわかります。

JBL LIVE FREE 2とほぼ同等のANC効果

JBL LIVE FREE 2やEarFun Free Pro 2とほぼ同等の効き目だったので-40dbくらいの効き目がありそうです。

値段を考えれば最高とはいえませんがクリアして欲しいラインは超えてきたといったところですね。

【参考:ノイキャン完全ワイヤレスイヤホンのおすすめと最強がわかる比較表

外音取り込み機能は違和感なし

ヒアスルーは高音がカサつくこともなく違和感を感じない外音取り込み音です。

ただ若干ですが、イヤホンをしていないときの音に比べて音量が下がって聞こえるかなと。

ある程度のボリュームのある音なら問題にはならないのですが、ボソボソっとした声で喋られるとちょっと聞き取りにくく感じる場面も。

外音取り込み量の調整やボタン三回押しで即座にヒアスルーに切り替わるクイックヒアスルー機能もあり、実用的に使っていけそうです。

装着感:軽くて圧迫感の無いつけ心地

装着感には相当気を使って造られているみたいです。

しっかりとしたフィット性能と軽いつけ心地を両立。

長時間装着しっぱなしにしても全然耳が疲れません。

高さの違う3種類のイヤーピースがそれぞれのサイズ分付属

イヤーピースがこれほど豊富に付属している点からも装着感へのこだわりが感じられます。

通話品質はクリア、イヤホンからミュート出来るのが嬉しい

マルチポイントに対応していることから通話での使用にも配慮されています。

通話品質はもちろん、通話時の操作性も良好。

普通のイヤホンだと物理ボタンかタッチセンサー、どちらか1つしか無いので操作の割り当てにミュートを割く余裕が無いんですよね。

しかしATH-TWX9は2箇所操作に割り当てができるのでミュートの操作を割り振る事ができたんじゃないかと思います。

通話中とっさにミュートしたいときは必ずあるので、その操作がイヤホンから行えるのは非常に便利です。

専用アプリの機能

専用アプリ『Connect』

 

機能一覧
  • ボリュームステップは64ステップまで細かく変更可能
  • ノイズキャンセリングや外音取り込みは強度の調整が可能

 

ノイズキャンセリング最適化機能もあり



キーアサインは1箇所しか割り当て変更できず

キーアサインは1箇所しか操作の割り当てが出来ず、カスタマイズ性は低いです。

しかし、物理ボタンとタッチセンサーの使い分けで操作に余裕があるため操作性は非常に良好でした。

ATH-TWX9のペアリング方法

ATH-TWX9のペアリング方法(説明書より)

マルチポイントの接続方法

ATH-TWX9マルチポイントの接続方法(説明書より)

操作方法一覧

  1クリック 2クリック 3クリック 長押し
タッチセンサ(左)   モード切り替え
  • ノイキャン
  • 外音取り込み
  • ノーマル
  ノイキャン最適化
タッチセンサ(右)       音声認識機能
物理ボタン(左) 音量アップ 音量ダウン クイックヒアスルー ミュート機能
物理ボタン(右) 再生/停止 曲送り 曲戻し ミュート機能

余っている操作が多いので低遅延モードをイヤホンから呼び出せるようにするなどカスタマイズ性をあげてほしいですね。

アプリのアップデートでそういったことが可能になると良いのですが。

ATH-TWX9とSONY WF-1000XM4との比較

  ATH-TWX9 WF-1000XM4
音の傾向 下が軽めで上が綺麗 重心はやや下より
装着感 軽い装着感 密閉感マシマシ
ノイキャン そこそこ 強力

基本的には上記の3点の違いを比較してどちらが好みかで選べば間違いないと思います。

ライバル視されるイヤホンだと思うので後日詳細な比較レビューをアップ予定です。

追記

ATH-TWX9とSONY WF-1000XM4の詳細な比較レビューをアップしました。

総評と代替候補

メイン機能評価

音質
 
9.2/10
ノイキャン
 
8/10
外音取り込み
 
8.5/10
装着感
 
9/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性

S・A・B・C・D

便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D
遅延測定 197ms
ハイエンドモデルに相応しい上質な仕上がり。
そのデザイン、音質、機能性。
落ち着いた大人にこそ似合う上品な完全ワイヤレスイヤホンです。
ビジネスシーンでの利用も考慮するなら1番の選択肢となるでしょう。
それにやっぱり国産メーカーが良いという需要もあると思います。
ヤマハやビクターのハイエンドモデルはややピーキーな性能だったので…
万人受けする良い選択肢が出てきてくれたなと。
ただ、ノイズキャンセリングは強力ですが圧倒的な効き目とまではいきません。
日本のメーカーでノイズキャンセリングの最上位のものがほしいという場合はやはりSONY WF-1000XM4を選ぶといいと思います。
今回は以上です。
また次回のレビューでお会いしましょう。