- 値段の割にとても整った音質
- 値段の割にかなりの高機能
- QCYのアプリが使える
- チープな質感・デザイン
- プリセットイコライザーが微妙
総合評価 |
|
9/10 |
---|
TWSコレクターの猫居です。
今回レビューするのはGEOの完全ワイヤレスイヤホン、GRFD-TWS HT05。
ノイズキャンセリング機能を搭載したモデルで価格は5,478円。
安い割に素晴らしいと評判のやつですね。
以前GEO産の骨伝導イヤホンをレビューしましたが、そちらは正直いまいちでした。
GRFD-TWS HT05は中国メーカー産『QCY HT05』(Melobuds ANC)のOEM品。
QCYはコスパ高なTWSをたくさんリリースしている実績のあるメーカーですし、基本的に評判の良いGEOホンはQCY製が多いみたいです。
QCY HT05は元々7,980円するイヤホンなので、それと同じものをGEOが5,478円で出してきたから話題になったという感じですかね。
QCYはセール機会もそこそこ多い印象なので、場合によっては5,478円より安く買えると思います。
基本的に中身は同じなのでその時どちらが安いかで決めれば良さそうです。
前置きはこれくらいにして音質やノイキャンなど、詳しくチェックしていきます。
- GEOのノイキャンTWS HT05(=QCY HT05)の外観チェック
- GEOのノイキャンTWS HT05(=QCY HT05)のスペックと測定結果
- GEOのノイキャンTWS HT05(=QCY HT05)詳細レビュー
- HT05(=QCY HT05)の使い方と注意点(説明書代わりに)
- メリット・デメリットのまとめ
- 総合評価と代替候補
GEOのノイキャンTWS HT05(=QCY HT05)の外観チェック
イヤホン本体
gif動画で雰囲気をチェック
イヤホンケース
付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用ケーブル
- 説明書類
GEOのノイキャンTWS HT05(=QCY HT05)のスペックと測定結果
スペック表
HT05 | |
価格 | 5,478円 |
連続再生時間 | 8時間 30時間(ケース込) |
コーデック | SBC・AAC |
防水性能 | IPX5 |
ノイキャン | ○ |
マルチポイント | - |
専用アプリ | ○ |
低遅延モード | ○ |
2台同時接続可能なマルチポイントこそありませんが、この価格帯としては最高レベルの高機能さです。
その上、ノイズキャンセリングは-42dbと高い数値を謳っているのでかなり期待が持てますね。
この後実際に手持ちのノイキャンイヤホンと比較してみます。
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:54.9mm 横:54.9mm 高さ:29.0mm 三辺合計:138.8mm |
重さ | イヤホン:4.7g ケース:39.2g |
サイズ感はそこそこのコンパクトさですが、見た目以上に軽いです。
まぁその分チープな質感でもあるのですが‥。
遅延測定結果
- ノーマル=255ms
- ゲームモード=173ms
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時52msの遅延を観測します。
結果から-52msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考えます。
173-52=121ms。
ゲームモード時で約0.121秒の遅延です。
音ゲーは厳しいですが、普通のゲームや動画視聴は快適な範囲。
実用的に使える機能です。
交換イヤーピース対応表
SONY ハイブリッドイヤーピース(M) |
○ | AZLA SednaEarfit Crystal(M) |
○ |
SONY トリプルコンフォートイヤーピース(M) |
△ | final TYPE E(M) |
○ |
COMPLY TG-200 トゥルーグリップ(M) |
✕ | Spinfit CP360(M) |
○ |
NUARL Magic Ear+(M) |
△ |
(自分がよく使うTWS用イヤーピース+SONYのイヤピ2種との対応表です)
楕円形のノズルですがイヤーピースはハマりました。
△にしてあるイヤピは入るけどケース内で少し浮いてしまうため△としました。
デフォルトのイヤピがちょっとベコベコなので交換してあげると支えが安定してより良いと感じました。
GEOのノイキャンTWS HT05(=QCY HT05)詳細レビュー
音質評価
グラフェンコート仕様の10mmダイナミックドライバーを搭載しているようです。
この価格帯の(元が)中華イヤホンとしては異例とも言える整ったフラット寄りの音質。
ノイキャンON時は少し低音のボリュームが出る感じです。
いつもそうですが基本的にANCはON状態の音質について言及していきます。
低音域は適度な量感に沈み込みも充分。
明瞭でぼやけることのない切れの良い低音なので心地良いです。
中音域はかなりすっきりとした割りと癖のないサウンド。
ボーカルにもう少し艶感が欲しいかなと思わなくもないですが、値段を考えれば充分。
高音も聴きやすさ重視な感じですが、そこそこ見通しもよくクリア。
刺さりがなく全体的なまとまりの良さもあって聴き疲れしにくいです。
この値段でこの音はかなりコストパフォーマンス高いと思います。
ノイズキャンセリングの効き目を比較
-42dbの効果を謳うハイブリッドノイズキャンセリング機能を搭載しています。
実際に使ってみると、低音ノイズを中心にかなり効果的にノイズをカットできています。
人の声や高音ノイズへの効き目はそれなりですが、確かに-35~38dbくらいのANCとは明らかに違いそうです。
実際に他のANCイヤホンとも使い比べてみました。
まず-43dbのANCイヤホンSOUNDPEATS Capsule3 Proと比較。
明らかに低音ノイズの消し方に差を感じるので-43dbよりは弱そうです。
次に-40dbのEarFun Free Pro 2と比較。
今度はほんの僅か、カーテン1枚挟んだくらいの差でHT05の方がノイズを軽減できているかなという感じ。
追記
-42dbのTWS(OPPO Enco Free 2)が手に入ったのでそちらとの比較。
他の-42dbノイキャンと比べると低音ノイズへの効きが明らかに劣っているように感じます。
高音ノイズへの効果はHT05の方が上なのですが‥
-42dbよりはやはり-40dbの方が近いのかなという印象。
評価を-40db相当に修正します。
あと、ノイズキャンセリング時のホワイトノイズが少し気になりますね。
音楽を流してれば全く気にならないレベルですが、耳栓代わりに使いたい場合には注意が必要です。
(参考:ノイキャン完全ワイヤレスイヤホンのおすすめと最強がわかる比較表)
外音取り込み機能
ヒアスルーもかなりレベル高いです。
自然な外音を1.1倍にしたくらいの聞こえ方。
しかし変な強調感は無く、サーっというノイズも入りません。
音量を控えめにすれば充分『ながら聴き』も可能なレベルです。
装着感
チープな見た目に反して耳穴に比較的よく馴染みます。
フィット感と軽さがそこそこ両立できているので装着感も良い方です。
ただ、そこそこのサイズ感があるので長時間つけていると少し耳が疲れてくるかな?
マイク性能・通話品質について
通話の声は比較的クリア。
ちょっと人口感のある声ですかね。
静かなところでの通話は問題ありません。
ただ、周りの騒音をめちゃくちゃ良く拾ってしまいます。
騒がしいところでの通話には向かなそうです。
専用アプリ【QCY】が使える
中身がQCY HT05(Melobuds ANC)と同じなのでQCYのアプリが利用できます。
アプリの製品選択画面でMelobuds ANCを選べばOKです。
ホーム画面
イコライザー機能
いくつかのプリセットがありますが、めちゃくちゃ微妙です。
使うと目に見えて音が悪くなります。
カスタム設定で少しだけいじるのがおすすめ。
ノイズキャンセリングの強度設定
ANCレベル5まで用意されているのですが‥
レベル4以上になるとANCがオフになります。
おそらく1/2/3の三段階しかないっぽいです。
透き通る=ヒアスルー、正常=ノーマルモード
だと思いますが、『透き通る』を選んでもモードが切り替わりません。
また、ANCの強度を変えてもホワイトノイズは変わらず。
常にMAXの3で良いと感じました。
その他の機能
アプリ総評
割とポンコツなアプリだと思いますが‥
イコライザーのカスタマイズ、操作方法のカスタマイズ。
この2つはちゃんと使えるのでそれだけでも自由度は段違いですね。
HT05(=QCY HT05)の使い方と注意点(説明書代わりに)
ペアリング方法
リセット方法
充電方法
付属の充電用ケーブルで充電できます。
5分の充電で1時間再生可能な急速充電に対応。
操作方法
L側 | R側 | |
1クリック | - | - |
2クリック | 再生/停止 | 再生/停止 |
3クリック | 音声アシスタント | 曲送り |
長押し | ゲームモード | モード切替 ・ANC ・外音取込 ・ノーマル |
長押し以外の操作を専用アプリから操作方法を自由に設定可能です。
デフォルトでは音量調整と曲戻しが操作から外れています。
操作カスタマイズしたほうがだいぶ使いやすくなると思います。
(一例)
注意点:アプリの利用には会員登録が必要
アプリを使う際にメールアドレスを入力して会員登録を要求されます。
正直面倒ですが、入れたほうが何かと便利です。
説明書
メリット・デメリットのまとめ
HT05(=QCY HT05)を選ぶメリット
値段の割に整った音質
聴き疲れしにくい整ったサウンド。
上から下まで非常にバランスの取れた音で、値段を考えれば相当に良いと思います。
値段の割に高性能
しっかりと効果を実感できるノイズキャンセリング。
『ながら聴き』できるレベルの外音取り込み機能。
低遅延モードやイコライザーなど。
5000円くらいで買える完全ワイヤレスイヤホンとしては非常に高機能と言えます。
QCYの専用アプリが使える
QCYの専用アプリが使えます。
イコライザーに操作カスタマイズ、ノイキャン強度の調整などが可能。
HT05(=QCY HT05)を選ぶデメリット
チープな質感・デザイン
性能全振りと言った感じで見た目には全く力が入っていません。
それでも良い!という人には最高のコストパフォーマンスかもしれません。
プリセットイコライザーが微妙
プリセットは露骨に音が変になるのでおすすめできません。
カスタムで好みの位置に少し変化をつけるくらいの使い方がおすすめです。
総合評価と代替候補
メイン機能評価
音質 |
|
7.6/10 |
---|---|---|
ノイキャン |
|
8/10 |
外音取り込み |
|
9/10 |
装着感 |
|
8/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 |
S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
GEO HT05は音質・ノイキャン・ヒアスルーが高いレベルでまとまっている完全ワイヤレスイヤホン。
ゲームモードもあるのでかなり実用的に使っていけるでしょう。
性能のコストパフォーマンスという観点ではほぼほぼ満点に近いと思います。
一方、見た目のチープさはかなり気になりました。
(選んだ色が悪い?)
質感は2000~3000円のイヤホン並。
この辺は高コスパで人気のSoundpeatsなどとは結構な差を感じるところです。
代替候補について
チープな質感がデメリットといえるHT05の代替候補としておすすめなのがagの完全ワイヤレスイヤホンPITA。
機能に全振りしたHT05とは違い、機能は0。
しかしfinal監修のイヤホンだけあって音質はU1万円TWSでは最高クラス。
デザインや質感は非常に上質で高見えしますし、装着感も寝ホンに使えるほど快適です。
便利機能よりも音質・デザイン・装着感といったイヤホンとしての基本性能を重視したい方にはこちらがおすすめ。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。