こんにちは、猫居です。
今回レビューするのはSIMGOTの新作イヤホン、MT3 PROです。
SIMGOTの名機と言われるイヤホンEN700 PROに使われていた10mmダイナミックドライバーを採用したシングルドライバーイヤホン。
デザインは以前レビューした同社イヤホンEM2と同系統で、クリアボディが目を引く非常にデザイン性高く美しいものになっています。
値段は7800円とEM700 PROより1万円ほど安く、見た目も中身もかなり期待が持てます。
詳しくチェックしていきましょう。
SIMGOT MT3 PROの詳細レビュー
外観・付属品チェック
箱出し。
SIMGOTはどのイヤホンも本体だけでなく付属品までセンスの良いものが付いてくるイメージですが、今回もアンダー1万円ながらとてもオシャレで実用性の高いアイテムが付属していました。
ケースはEM2やEN700 PROのような革ケースではありませんでしたが、白色のソフトケースは質感良くオシャレで長く使えそうです。
この値段のイヤホンでまさかの高純度無酸素銅+銀メッキ銅線の混合編線4芯ケーブルが付属。
これは1ランク上のEM2の付属ケーブルより良いものです。
2種類のイヤーチップも付属。
1が中高音、2が低音を高めるイヤーチップになっています。
個人的には1がこのイヤホンには合っているかなと感じました。
装着感について
EM2との比較。
EM2と比べるとやや厚みがあるのがわかると思います。
ただ、装着感は非常に良いです。
低価格帯のイヤホンは装着感もピンキリなところがありますが、MT3 PROは耳にとても良くフィットしてくれます。
ケーブルも非常に質が良く、柔らかくて取り回しはとても良いです。
イヤホンのデザインともマッチしていて総合的なオシャレ度が高い点も高評価。
もちろんタッチノイズもありません。
音質評価
中低域にボリュームがあり、その音の出も非常に特徴的なイヤホン。
ウォーム系で柔らかく聴き疲れしにくい音です。
余韻を楽しむタイプでスピード感はあまりありません。
音場はそれ程広くはなく、ボーカルが耳元で歌っているかのような近さに位置します。
【低域】
非常に特徴的な低音を鳴らします。
弾むような弾力のある音です。
アンダー1万円のイヤホンではかなり質・量ともに優れた低音。
しかしハイレベルな中華イヤホン競争において、それだけではMT3 PROでなければならない理由にはならないのですが‥
このイヤホンは中域も素晴らしいものでした。
【中域】
1ランク上のEM2とかなり近い音の鳴り。
EM2は女性ボーカルの表現力がずば抜けて高く、レビューでも絶賛したのですがMT3 PROも非常に艶感のあるボーカルを聴かせます。
EM2に比べてMT3 PROのほうが下の方の量が出ることもあってか男性ボーカルの熱量も素晴らしく、男性ボーカルも情感たっぷりに聴けます。
【高域】
逆に高域についてはハイブリッドドライバーのEM2と比べると厚みや艶感でずいぶんと差を感じてしまう部分。
ただ解像度や伸びは充分にあり、消えてしまうといった致命的な不満があるわけではありません。
全く刺さりのない非常に素直な音の出で中域を邪魔しない音作りになっています。
総評
非常に濃厚なボーカルと弾む低音で楽しくリスニング出来るイヤホン。
ボーカルをメインで聴きたい人やそういった楽曲との相性は抜群です。
ポップスやロックなんかには特に最適なアンダー1万円イヤホンではないでしょうか。
SIMGOTのイヤホンはデザイン・使い勝手・音作りと総合的によく考えて作られている印象が強いですが、今作においても随所にSIMGOTらしさが見える秀作でした。
「粗はあるが一芸に秀でている」みたいな中華イヤホンも少なくないですが、SIMGOTイヤホンは非常に丁寧な仕事がなされていて感心してしまいます。
コストパフォーマンスめちゃくちゃ高いです。
オススメです!