Xiaomi Redmi Buds 6 Pro | |
発売日 | 2025年1月23日 |
価格 (発売時) |
9,980円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 9.5時間/36時間 |
コーデック | SBC/AAC/LDAC |
ドライバー | 6.7mm圧電セラミックドライバー×2 + 11mmチタニウムダイアフラム搭載ダイナミックドライバー |
防水性能 | IP54 |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
機能 | ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・空間オーディオ・マルチポイント・イコライザー・専用アプリ・着脱検知・急速充電(5分→2時間)・Google Fast pair |
資料 | 公式サイト |
- 低音不足だった前作とは打って変わって質の良い低音が出るようになった
- スワイプ操作で音質調整できるようになって操作性UP
- ビルドクオリティや外音取り込みの精度は前作の方が良かった
- イヤホンケースからイヤホンを取り出しにくい
総合評価 |
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8.5/10 |
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こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはXiaomiの完全ワイヤレスイヤホン、Redmi Buds 6 Pro。
コスパ重視のRedmi Budsシリーズ最新作ですね。
前作Redmi Buds 5 Proはデュアルドライバーに公称値-52dBのノイキャンを載せたTWSでしたが、今作はトリプルドライバーでノイキャン公称値は-55dBと更にパワーアップ。
このイヤホン、レビュー待ってます的なコメントをいつも以上にたくさんいただいたのでかなり注目度高いみたいですが、果たしてどうなのか。
取り急ぎとれたデータや感想やら簡単にまとめていきます。
Redmi Buds 6 ProとRedmi Buds 5 Proの主な違い
大きな違い | 音質大幅UP →低音がよく出るようになった |
中程度の違い |
操作性UP |
細かい変化 | ノイキャン微UP デザインの特別感はなくなった 外音取り込みの精度が落ちた |
低音不足だった前作とは真逆の、非常に力強い低音を鳴らすイヤホンです。量感多めな低音の中でも緩くならない引き締まった空気感があり、前作より2ランクくらい解像度はあがっている印象。同価格帯のライバルEarFun Air Pro 4の方が中音・高音は綺麗に鳴りますが、低音の迫力はRedmi Buds 6 Proの方が上なので低音好きな方にはこちらのほうが良いかもです。
ノイズキャンセリングは公称値の高さに印象が引っ張られがちですが、実際に使い比べてみると価格帯TOPノイキャンQCY MeloBuds ProやAir Pro 4には劣る印象。特に高音ノイズが残りがちなのが気になるところです。ただ、それでも前作よりは処理はうまくなっており、値段の割には充分に強力な部類に入ると思います。
その他、スワイプで音量を調整できるようになって操作性も上がっています。スワイプ操作は曲を再生中にしか反応しないので誤タッチの心配もなく使いやすいです。
ライバルイヤホンと比べて見劣りするところは外音取り込みの精度。低遅延モードが無いので結構遅延が大きいところ。イヤホンケースからイヤホンを取り出しにくい・収納にくいところ。ゲームにも使いたい場合はAir Pro 4など他のイヤホンの方が良いと思います。
総合的にはEarFun Air Pro 4の方がまだ上だと思いますが、Air Pro 4じゃ低音が物足りないという方には良いと思います。また、イヤホンの中華ブランドとか詳しくないから抵抗あるよっていう方には最有力候補となりそうです。有名メーカーでありながら性能は価格帯TOPクラスに比肩。SONYとかだとこの価格帯ではノイキャンすらついていないので、大手の中では破格のコスパTWSであるのは間違いないです。
Redmi Buds 5 Proから買い替えについて
→音質をメインに基本的な部分は前作より進化しているので買い替える価値はあると思いますが、前作のほうが良かった面もあるため全面的に満足度アップとはいかないかもしれません。特に前作は値段の割に特別感のある見た目だったので、デザインも重視する場合は要注意。音は確実に良くなっていると思います。
遅延の測定値やより詳しい比較結果については目次以降をご覧ください。
*( )内の数値は前作Redmi Buds 5 Proの採点数
音質 | 7.9/10 (7.6) | 便利機能 | SABCD |
ノイキャン | 9/10 (8.5) | 携帯性 | SABCD |
外音取り込み | 7.5/10 (8.5) | 操作性 | SABCD |
装着感 | 8/10 (8) | 通話性能 | SABCD |
Xiaomi Redmi Buds 6 Pro 外観・付属品チェック
イヤホン本体
前作はマーブル模様のキラキラしたラインが入っていましたが、そういうのはやめてシンプルなデザインに。見た目はQCY MeloBuds Proにそっくりです。(一回り小さいかな)
イヤホンケース
イヤホンケースもレザー調デザインをやめてごく普通なものに。
ワイヤレス充電には非対応です。
値段的に対応していないのは普通なのですが、ライバルのEarFun Air Pro 4は対応しています。
指をいれる隙間が少なくてイヤホンを取り出しにくい・収納しにくいです。
外箱・付属品
付属品リスト
- イヤーピース
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- 説明書類
Xiaomi Redmi Buds 6 Pro 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:48.3mm 横:61.0mm 高さ:25.1mm 三辺合計:134.4mm |
重さ | イヤホン:5.2g ケース:36.1g |
イヤホンケースはTWSの中でもかなりコンパクトな部類に入ります。
ケースは軽め、イヤホンは標準的な重さですね。
携帯性 | S・A・B・C・D |
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(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 238ms(SBC) 273ms(AAC) 286ms(LDAC) |
273ms(AAC) |
低遅延時 | - | - |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
どのコーデックでも0.2秒以上の遅延があり、ゲームで使うのは厳しいですね。
動画試聴に関してはNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく楽しめます。
実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移
ノイズキャンセリングON・LDAC・音量40%で再生
- 1時間再生⇒電池残量90%
- 2時間再生⇒電池残量75%
- 3時間再生⇒電池残量60%
- ~
- 6時間再生⇒電池残量10%
- 6時間59分再生⇒電池残量0%
約7時間再生することができました。
かなりの電池もちといえそうです。
ただ、前回のレビュー同様イヤホンを外した状態で音楽を再生しています。
アプリ表示上はノイキャンONのままでしたが、自動でOFFになっている可能性もあります。
交換イヤーピースについて
楕円形でぶっといノズル&イヤホンケースの溝に遊びがないので汎用のイヤーピースはほとんど使えないと思います。
超頑張れば無理やり装着することもできるかもですが…。
Xiaomi Redmi Buds 6 Pro 詳細レビュー
音質評価
Xiaomi Redmi Buds 5 Proは低音の物足りなさを感じる音でしたが、今作は逆に非常にボリュームのある低音が特徴的なサウンドとなっています。
明瞭感もUPしており、聴き比べると特に中音あたりは5 Proのほうがザラついた感じが強く、6 Proの方が綺麗に鳴りますね。
音の傾向は全く違いますが、前作よりだいぶ良い音になったと感じます。
ライバルとなりそうなイヤホンと比べるとQCY MeloBuds Proより解像度は高く、EarFun Air Pro 4と同程度かなと。
ただし、音のバランスはAir Pro 4の方が良いと思います。
Xiaomi Redmi Buds 6 Proは結構なボリュームがありながらもボワつかず質感の良い低音を鳴らすところが美点ですが、中音・高音はAir Pro 4の方が綺麗に鳴るという印象です。
逆にAir Pro 4の低音じゃ物足りないと感じた方にはRedmi Buds 6 Pro のほうが良いでしょう。
音質 |
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7.9/10 |
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アプリのイコライザー画面
プリセット
空間オーディオ機能について
アプリの3Dオーディオ機能で空間オーディオ機能が利用できます。
前作は違和感すごくて使い物にならなかったですが、今作は違和感なく使えます。
ただ、音の広がりはほんの僅かに広がるかな?という程度。
違和感ない代わりに効果もあまりないという感じで、この程度ならわざわざ使わないかな…。
ノイズキャンセリング機能の比較
アプリのノイズコントロール画面
自動最適化の他、手動で強度を調整することもできます
ノイズキャンセリングはアダプティブモードだとうまく最適化されずに消音力が落ちる場面が多々あったので手動で強度MAXにしています。
前作と比べると中音ノイズへの処理がうまくなっている印象。
ライバルとなるAir Pro 4やMelobuds Proと使い比べると…
- 低音ノイズ:Melobuds Pro>Air Pro 4>Redmi Buds 6 Pro
- 中音ノイズ:Melobuds Pro>Redmi Buds 6 Pro>Air Pro 4
- 高音ノイズ:Air Pro 4>Melobuds Pro>Redmi Buds 6 Pro
といった感じ。
Redmi Buds 6 Proは3000Hzくらいからあまりノイキャン効いていないようで、普段使いしてみてもやや耳に残る音が多い印象でした。
前作(-43dB相当)よりは強く、Air Pro 4(-45dB相当)よりは弱いので-44dB相当といったところでしょうか。
(参考:最強~コスパ機までわかるノイズキャンセリングイヤホンの強度比較表)
ノイキャン |
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9/10 |
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外音取り込み機能の評価
3種類の外音取り込みモードを搭載
外音取り込み機能は前作の方が良かったですね。
今作、標準モードだと余計なノイズを取り込まない代わりに音の取り込み具合も足りて無くて、人が何を話しているのかまではちょっと聞き取りにくいです。
音声増幅にすると多少マシになりますが、違和感もマシマシに。
駅でのアナウンスなど、大きな音は問題なく拾えるので普通に使い所はありますが、会話に使うにはストレスが生じると思います。
外音取り込み |
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7.5/10 |
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装着感評価
正しくフィットしているかテストすることが出来ます
装着感は前作とさほど変わりない印象です。
若干圧迫感が減ったように思いますが、その分フィット感も減ったような。
割とベーシックな着け心地で、ある程度長時間着けていると耳がつかれてきます。
装着感 |
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8/10 |
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マイク性能・通話品質
マイク性能は相変わらず良好です。
風切音や周囲のノイズにも負けずにクリアな通話可能。
通話も良くするという場合はAir Pro 4よりRedmi Buds 6 Proの方が良いかもです。
通話品質 | S・A・B・C・D |
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操作方法と操作性評価
デフォルトの操作方法
スワイプでの音量調整に対応して操作性はグンと良くなりました。
ただスワイプで音量調整できるというだけでなく、曲を再生していないときはスワイプが反応しないようになっていて誤タッチも防いでくれるんですよね。
カスタマイズできる範囲も広く、操作性はAir Pro 4よりもさらに優秀と言えます。
割り当てできる操作
長押し用
操作性 | S・A・B・C・D |
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専用アプリ【Xiaomi Earbuds】の主な機能
主な機能一覧
- ノイズコントロール
- イコライザー
- 操作方法のカスタマイズ
- 空間オーディオ
- 装着感テスト
- 着脱検知のON/OFF
- マルチポイント
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
追加設定
気になった点や気付いた注意点
イヤホンケースからイヤホンを取り出しにくい
イヤホンケースに指をいれる隙間がなくて取り出しにくいです。
この価格帯のライバル機はみんな下画像のように取り出しやすい構造をとっています。
(P40iはAnker Soundcore P40iのことです)
高級ラインのXiaomi Budsシリーズと差別化しているんでしょうけどここは変えて欲しいところ。
ファームウェアアップデートにXiaomiアカウントが必要
Xiaomiアカウントでサインインしないとファームウェアアップデートできません。
これくらいは普通にさせてほしいですね~。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動について。
Redmi Buds 6 Proのマルチポイントは割り込み再生するタイプでした。
マルチポイントとLDACを併用できるが…
Redmi Buds 6 ProはマルチポイントとLDACを併用できる、この価格帯では非常に珍しいイヤホンです。
ただ、両方ONにするとかなり接続が不安定になります。
室内で使う分にはいいかもですが、外ではあまり実用的ではないかもしれません。
マルチポイントとLDACを併用したい場合はちょっと値段あがっちゃいますが、Edifier NeoDotsの方が圧倒的におすすめです。
こちらは接続も安定していて◎。
まとめ
メイン機能評価
音質 |
|
7.9/10 |
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ノイキャン |
|
9/10 |
外音取り込み |
|
7.5/10 |
装着感 |
|
8/10 |
使い勝手評価
操作性 | S・A・B・C・D |
---|---|
携帯性 | S・A・B・C・D |
便利機能 | S・A・B・C・D |
通話品質 | S・A・B・C・D |
総評:8.5/10
前作と比べて音質や使い勝手が向上。
特に音質面でライバル機と勝負できるレベルまで上がったのが1番良かったですね。
ノイキャンも公称値の大きさに期待しすぎなければ充分な強度だと思います。
ただ、前作よりビルドクオリティが落ちて個性が弱くなった点や外音取り込みの精度が落ちたのは残念ポイント。
イヤホン取り出しにくいとか多少の不便を飲み込めれば有名ブランド+価格帯TOPクラスの性能ということで選択肢としては大いにアリかなと思います。
今回は以上です。
また次回のレビューでお会いしましょう。