完全ワイヤレスイヤホンコレクターの猫居です。
今回レビューするのは2020年最高の完全ワイヤレスイヤホンの有力候補になるであろう、ゼンハイザーのMOMENTUM TrueWireless2です。
前作MOMENTUM TrueWirelessから連続再生時間が7時間(ケース込み28時間)へと伸び、ノイズキャンセリング機能も搭載した新作モデル。
見た目は前作とほぼ同じなので単純にノイキャンを積んでスペックアップしただけなのかな?と思っていましたが実際に使ってみると色々な面で進化していることがわかりました。
手持ちの前作MTWと比較しながら紹介していきたいと思います。
ゼンハイザー MOMENTUM TrueWireless2 詳細レビュー
外観を前作と比較チェック
開封。
高級感ある落ち着いた雰囲気で統一されています。
そのためかスポーツを想定したようなイメージはあまり押し出してませんが防水性能IPX4なので多少の雨や汗なら問題なく使用可能。
充電ケース。
ファブリック素材なので傷付きなど気にせず使えます。
前モデルと比べてイヤホンが小さくなった分ケースも少し小型化したようです。
イヤホンの出し入れも前モデルと比べると出しやすくなりました。
イヤホン本体。
前モデルとデザインはほぼ一緒で洗練された佇まい。
写真でどのくらい伝わるかわかりませんが2mmという数字以上にコンパクトになったなぁという印象を受けます。
小型化で装着感が劇的アップ
見た目はほぼ同じに見えますが、2mm小型化されています。
2mmという数字からちょっとした違いに感じますが実際につけてみると装着感には雲泥の差がありました。
前モデルは耳にいっぱいいっぱい押し込んでつける感じでやや圧迫感を感じる付け心地ですが、MOMENTUM TrueWireless2は非常に収まりが良いです。
この違いが長時間つけたときの耳への負担に大きな差を生みます。
前モデルは1時間以上つけていると耳が疲れてきますがMOMENTUM TrueWireless2は長時間つけても疲れません。
安定感も抜群で装着感はとても良いと言えるでしょう。
正確なタッチセンサーで操作性向上
僕はこのブログで常々タッチセンサー式より物理ボタン式のほうが誤操作がない分、操作性が良いと書いてきました。
しかしMOMENTUM TrueWireless2のタッチセンサーは物凄く正確にタップをカウントしてくれてタッチセンサーであるデメリットを全く感じません。
ゼンハイザーの無料アプリを使って1タップ・2タップ・3タップ・長押し、それぞれに自分の好きな操作を割り当てることも可能です。
また、タップしたときのタップ音が回数によって変わるので何回タップしたのか間違えるミスもありません。
(1タップ→ピッ、2タップ→ポッ、3タップ→パッといた感じ)
これが非常に使い勝手がよく、カウントの正確さとレスポンスの良さも相まって非常に快適な操作性を実現できています。
外音取り込み機能比較
前モデルにも搭載されている外音取り込み機能ですが、MOMENTUM TrueWireless2ではこの機能がかなり強化されています。
前モデルの外音取り込み機能は実用レベルにはあるもののややマスクされたような聞こえ方でした。
それに比べてMOMENTUM TrueWireless2の方は非常に自然な聞こえ方。
イヤホンをしていないときと同じように外音が聞こえます。
レジでの会計などちょっとした会話だけでなく、低音量で音楽を聴きながらTVのニュースを見るなど長時間の“ながら聴き”も余裕です。
モードへの移行も早く、非常に使い勝手が良くなりました。
注意点はこの機能をONにしても音量は勝手には下がってくれないので自分で調整する必要があります。
(アプリでモードON時に音楽を停止するか再生したままにするかは選べます)
ノイズキャンセリングの効きについて
MOMENTUM TrueWireless2のノイズキャンセリングは低音域の騒音(ゴォォというような音)を効果的に低減するものです。
逆に高い音はあまり消えない、軽く遠ざけるような効き方でした。
総合的には物凄く良く効くノイキャンと比べるとマイルドな効き方ですが、効果を実感できる効き目はあります。
ノイキャンの強さよりもノイキャンをかけたときの違和感・圧迫感の無さがMOMENTUM TrueWireless2のノイキャンの強みでしょう。
ON時とOFF時でほとんど違いを感じずに使うことができます。
音が痩せてしまうような現象もなし。
ノイズキャンセリングの圧迫感が苦手という方には最適なノイキャンかなと思います。
音質評価
ゼンハイザーらしい音の厚みを感じるウォーム系の音。
定位良くボーカルはしっかり中央に位置し、低音・中音・高音とどの音域もバランス良く出ています。
生音の表現力に凄まじく優れていて、ピアノやギターの音色には惚れ惚れさせられます。
逆に電子音はあまり得意とは言えませんね。
このイヤホンで特に印象的なのがその音場の広さです。
ホールで聴いているかのような音場感はイヤホンというよりはヘッドホンに近い感覚を覚えます。
MOMENTUM TrueWireless2で聴いたあと、他の完全ワイヤレスできくと箱で鳴っている印象を受けるはず。
音場の広さや音の厚み、均整の取れた音の出。
このイヤホンの豊潤な音を聴いてしまうと他のイヤホンには戻れないほどクセになる良さがあります。
前モデルとの比較
前モデルと比べると低音が少し引き締まった印象を受けます。
非常に広がりのある低音だった前モデルの方が好きだったという人もいるでしょうが、個人的には全体の見通しが良くなった今作のほうが好みです。
今作も前作も中毒性の高さは抜群で、自然と手が伸びてしまう良さがあります。
イコライザー機能について
イコライザーを使用することで好みの音の傾向に寄せることができます。
細かく特定の音だけ0にするといったような極端な変更はできませんが、どの音に寄せてもある程度バランスの取れた音になるように画像のようなイコライジングがなされます。
個人的にはトレブルを思い切りあげてやると高域がカラッと晴れたような音になってMomentum2の標準とはまた違った音が楽しめていいかなと思います。
それ以外は標準のバランスが絶妙なのであまり変更しなくてもいいかなと。
その他、違いを感じた部分
充電ケースの自然放電問題が改善
前モデルの充電ケースは充電せずに放っておくと放電されて数日で電池切れになる欠点がありました。
そのためケースをこまめに充電する必要があったのですが、MOMENTUM2では放電問題が改善されています。
これでケースを頻繁に充電しなくてもイヤホンをケースで充電するのに困りません。
ケースのヒンジ部分が良化
細かい部分になりますが、ケースのヒンジ部分がかなり良くなっています。
前モデルのときはパカッパカッと開くちょっと安っぽい感触だったんですが、MOMENTUM2ではスムーズな開閉が可能に。
高級機にふさわしい質感です。
MOMENTUM TrueWireless2の欠点・デメリット
非常に快適に使える完全ワイヤレスイヤホンですが、そんなMOMENTUM TrueWireless2にも個人的に1つだけ不満点があります。
それは通話の品質です。
実際に知人との通話で使用して感想を聞いたところ、こちらの声は残念ながら風呂場で反響したような聞こえ方になっているそうです。
何を言っているのかはちゃんと伝わっているし聞き返されることも一度もなかったので使用に問題があるわけではないのですが。。
ちなみに相手の声はよく通って聞こえました。
総評
ゼンハイザーらしい豊潤な音。
ホールで聴いているかのようなTWSらしからぬ音場感。
非常に心地良いです。
装着感・操作性という完全ワイヤレスイヤホンの基本中の基本も完璧ですしね。
(意外とここがおろそかになるイヤホンも多い)
さらに外音取り込み機能・ノイズキャンセリングという高級TWS定番の便利機能も徹底的に違和感を排除。
音質から機能性に至るまであらゆる面で「ストレスなく自然体で使えるイヤホン」を目指すこだわりを感じました。
デザインも高級機にふさわしいものですしいつでもどこでもお供に持って歩きたい、そんなイヤホンです。
非常にオススメです!