Edifier R1 | |
発売日 | 2024年12月11日 |
価格 (発売時) |
8,980円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
7時間/21時間 |
コーデック | SBC/AAC |
ドライバー | 12mmダイナミックドライバー |
防水性能 | IP56 |
Bluetooth Ver. | 5.4 |
機能 | マルチポイント・低遅延モード・着脱検知機能・イコライザー・専用アプリ・急速充電(15分→3時間) |
資料 | 公式サイト |
- 強調感の少ないフラット寄りなサウンドで中音・高音が聴きやすい
- タップミスしにくい操作方法
- 低音は最低限の量感
- 実質的にイヤホンから音量調整できない
総合評価 |
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8/10 |
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こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはEdifierのオープンイヤー型イヤホン、R1。
最近流行りのイヤーカフ型といいますか、R1の場合はクリップ型と表記されていましたが…
呼び方はともかくとして耳に挟んで使う、手軽に“ながら聴き”が出来るタイプのイヤホンですね。
Edifierからもこの手のオープンイヤー型が出たことでエントリー価格帯の有名どころは概ね出揃った感があります。
R1はどんな特徴のイヤホンなのか、実際に手持ちの他のイヤホンと使い比べて違いをチェックしていきます。
本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。
Edifier R1 外観・付属品チェック
イヤホン本体
タッチセンサー式。
イヤーカフ型がC字型なのに対してクリップ型を名乗るR1はU字型っぽい形状。
スマートオーディオチャンネル検出機能によって左右どちらにはめてもオートキャリブレーションしてくれるのでL・Rを気にせず装着できます。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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イヤホンケース
ワイヤレス充電には非対応。
傷や指紋がつきにくい加工がされています。
【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】
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外箱・付属品
付属品リスト
- 充電用 USB Type-C ケーブル
- 説明書類
Edifier R1 測定データ
重さ・サイズ実測値
ケースサイズ | 縦:55.4mm 横:66.7mm 高さ:30.4mm 三辺合計:152.5mm |
重さ | イヤホン:5.8g ケース:43.2g |
コンパクトなケースが多いイヤーカフ系統のTWSとしてはやや大ぶりなサイズ感のケース。
イヤホンも少し大きめです。
(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 333ms(SBC) 253ms(AAC) |
253ms(AAC) |
低遅延時 | 138ms(SBC) 252ms(AAC) |
252ms(AAC) |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
アプリまたはイヤホン操作でゲームモードにすることで低遅延に切り替えることができます。
通常時はそこそこの遅延があってゲームに使うには厳しいかなという数値。
動画試聴はNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものに関しては問題ありません。
ゲームモードをONにするとゲームも許容範囲に入るくらいの遅延なんですが、AAC接続ではゲームモードの効果が確認できませんでした。ゲームなどをする際にはSBC接続にしてからゲームモードをONにしたほうが良いです。
実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移
AAC接続・音量30%でテスト。
- 1時間再生=バッテリー残量86%
- 2時間再生=バッテリー残量74%
- 3時間再生=バッテリー残量60%
- 4時間再生=バッテリー残量49%
- 5時間再生=バッテリー残量32%
- 6時間再生=バッテリー残量20%
- 7時間再生=バッテリー残量8%
- 7時間38分再生=バッテリー残量0%
ライバルとなるQCY Crossky C30やSOUNDPEATS CCは実連続再生時間で5時間前後だったのでそれよりかなり長く保つ結果に。
長時間着けっぱなしにすることも多いであろう“ながら聴き”イヤホンなだけにこの点は強みとなりそうです。
音漏れ測定結果
イヤホンを装着して一定の距離(25cm)をおいた場所に計測器を設置。
音量何%まで音漏れしないか、自分の耳と計測器の反応でチェックしました。
計測器が反応するかどうかで音漏れをチェック
音量10%から僅かな音漏れを確認。
このイヤホンは最低音量でもそこそこの音量が出るため、バッテリーテストで設定した音量30%だとかなりの音量で音もダダ漏れ。
10%くらいでも“ながら聴き”が可能なレベルです。
ただ、その10%だと静かな場所で至近距離に居る人には僅かに音漏れするという感じ。
図書館などで絶対に音漏れしたくない場合は10%からもう1段下げて使うと良いと思います。
人との距離がもっとある場合や周りがある程度騒がしい場合は10%でも問題ないでしょう。
Edifier R1 詳細レビュー
音質評価
音の傾向がこれまでレビューしてきたイヤーカフ型イヤホンとはだいぶ違いました。
他のイヤホンはオープンイヤー型で損なわれがちな低音をいかに豊かに表現するか、そこに注力していましたが、R1は低音は必要最低限といった感じ。
やや物足りなさを感じるところもありますが、中音・高音はこの価格帯のオープンイヤー型としてはかなり綺麗に鳴ります。
フラット寄りで強調感のあまり無い音なので、聴き疲れしにくいのは良いなと思いました。
ブログではまだレビュー書いてませんが、ニトリのオープンイヤー型イヤホンBTE-OWS01BK(ニトリの販売ページ)が割と似たような音の傾向。
こちらと比較するとR1の方が低音の量感があり、低音がスカスカというわけではないと思います。
ただ、QCY Crossky C30やSOUNDPEATS CCの方がやはり低音は出ますね。高音はR1が1番無理無く鳴らせており、他のイヤホンは比較すると強調感強めで曲によってはキンキンするかなと。
なお、低音はイコライザーで盛れば良いと考える方もいるかもしれませんが、デフォルトの設定が『低音ブースト』になっているためこれ以上盛るのは難しいと思います。
低音を重視するなら他のイヤホン、スッキリした音で中音・高音を聴きたいならR1といった感じで音の好みに合わせて選んだほうが良いでしょう。
アプリのイコライザー画面
プリセットの説明
装着感評価
装着時の見た目
この手のタイプのイヤホンらしい軽い着け心地です。
他のイヤーカフ型イヤホンより若干挟む力が強めな印象で、着けはじめは挟み込まれている感から『耳痛くなりそ~』って感じでしたが、意外とそうはならず。
むしろ形状的に耳に触れる部分が少ないので快適な装着感でした。
ただ、SOUNDPEATS CCでもレビューでも触れましたが、珠をつなぐ部分が長めなので手が触れたりしたときにブレやすいんですよね。
(短いほうが耳に巻き付くようにフィットし、長いと遊びがある分ズレやすい)
CCよりクリップ力があるので、走ったりしてもCCのようにズレたりはしませんでしたが、手が触れたりするとやはりズレてしまいます。
装着時の安定感はCrossky C30が抜群。
マイク性能・通話品質
聞き取りには問題はないものの、ややデジタル感強めでぼんやりした音声。
風切音は最初はザラザラっとした音が入りましたが、その後はうまく処理してくれました。
周囲のノイズも完璧とまでは行きませんがそこそこに低減してくれます。
操作方法と操作性評価
デフォルトの操作方法
他のイヤーカフ型イヤホンは下画像のように珠の部分をタップするんですが、R1はバンド部分をタップします。
で、どちらがタップしやすいかというと個人的にはR1方式のほうが圧倒的にタップミスが少なかったです。
珠をタップするのって感覚でタップするのが微妙に難しいといいますか、ずれたりして結構タップミスしちゃいます。
でもR1方式だと耳の側面をトントンする感じなのでミスなく操作が可能でした。
が、問題もありまして…
R1はシングルタップが無効化されており、ダブルとトリプルにしか操作を割り振ることができません。
したがって、再生/停止と曲戻し/送りを入れたら音量調整を入れる隙間がないんですよね。
実質的に音量調整はスマホ側で行う必要があります。
でも、操作ミスするよりは音量はスマホ側と割り切って使うR1のほうが使いやすいかなとは感じました。
操作方法のカスタマイズ画面
着脱検知機能の設定
専用アプリ【Edifier ConneX】の主な機能
主な機能一覧
- イコライザー
- ゲームモード
- 操作方法のカスタマイズ
- 水滴除去機能
- ファームウェアアップデート
ホーム画面
設定画面
水滴除去機能
気になった点や気付いた注意点
低遅延にしたいときはSBC接続で
遅延測定結果のところで触れたとおりですが、AAC接続ではゲームモードの効果が得られません。
なのでゲームモードにする際はSBC接続で使うと良いです。
マルチポイントは割り込み不可
マルチポイントの挙動について。
Edifier R1のマルチポイントは割り込み再生不可でした。
Edifier R1 総評
総評:8/10
Edifier R1は低音より中音・高音重視で聴ける点が他のイヤーカフ型と大きく違うところ。
その他、操作ミスが少ない点・連続再生時間が比較的長い点はこれまでレビューしてきたイヤーカフ型より優れていると言えます。
一方で、低音の迫力はあまり出ない点・実質的にイヤホンで音量調整できない点・イヤホンケースがやや大きい点などはデメリットと言えそうです。
同じようなイヤホンばかりではつまらないのでこういった違った特徴のあるイヤホンが出てくれると選択肢が広がって良いですね。
今回は以上となります。
また次回のレビューでお会いしましょう。