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TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

Edifier NeoBuds Plus レビュー|NeoBuds Pro 2と使用比較して違いをチェック

Author:猫居こうた

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Edifier NeoBuds Plus

  Edifier NeoBuds Plus
発売日 2024年11月20日
価格
(発売時)
19,980円
連続再生時間
(単体/ケース込)
ANC OFF
11時間/47時間
ANC ON

8時間/34時間
コーデック SBC/AAC/LDAC/LHDC
ドライバー バランスド・アーマチュアドライバー
+
10mmダイナミックドライバー
防水性能 IP54
Bluetooth Ver. 5.4
機能 ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・空間オーディオ・マルチポイント・イコライザー・専用アプリ・着脱検知・ワイヤレス充電・急速充電(15分→4時間)・Google Fast Pair
資料 公式サイト
  • 前作同様2万円以下TOPクラスの音質・ノイズコントロール力
  • 感圧センサー式の操作方法で操作性が格段に向上
  • 前作の欠点だった連続再生時間の短さが改善
  • マルチポイントとハイレゾコーデックが併用できない
  • 空間オーディオ機能は前作のほうが本格的なものだった
総合評価
 
9.5/10

こんにちは、猫居です。

趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。

今回レビューするのはEdifierの完全ワイヤレスイヤホン、NeoBuds Plus。

2万円以下で高音質と強力ノイキャンを両立した稀有な存在であるNeoBuds Pro 2の兄弟機といった感じですかね。

今作ではワイヤレス充電に対応し、誤操作の少ない感圧センサー式の操作方法を採用。連続再生時間も大幅にUPするなど、使い勝手の面でかなりの強化がなされているようです。

少し前に発売されたミドルクラスTWSのNeoDotsがまさに同様の強化がなされて非常に良い感じの出来栄えだったので期待してしまいます。

NeoBuds Pro 2との比較をメインに、NeoDotsとの違いもチェックしつつ評価しました。

今回も先に総評から紹介します。

より詳細な内容は目次以降をご覧ください。

総評

9.5/10点

高音質と強力ノイキャンはほとんどそのままにデメリットだった連続再生時間の短さ、操作性の悪さが改善。音の傾向も派手なドンシャリ型からバランスの取れた弱ドンシャリになっており、万人受けしそうなサウンドです。
ノイキャンの公称値はNeoBuds Pro 2から少し下がっていますが、意識して比べなければほとんど差を感じないくらいの違い。NeoBuds PlusのANCも値段の割にとても強力です。
外音取り込み機能も従来製品より精度がアップ。音質や基本的な機能についてはこれまでのNeo~シリーズでもっともよく出来ていると思います。
ただ、NeoBuds Pro 2やNeoDotsより全ての面で勝っているかというとそうとも言い切れません。
 1.重低音はPro 2のほうがよく出る
 2.PlusはマルチポイントとLDACが併用できない
 3.従来機より遅延が少し大きく、ゲームに使うにはやや物足りない数値
 4.空間オーディオ機能は簡易的。Pro 2の方が本格的なものだった
特に1と2は人によっては大きく、深みのある低音が好みの方にはNeoBuds Pro 2・マルチポイントとLDACを併用したい方にはNeoDotsの方が良いかもしれません。
そうでなければ2万円以下では屈指の音質とノイズコントロール力に使い勝手の良さが加わったNeoBuds Plusがおすすめです。

音質 9/10 便利機能 SABCD
ノイキャン 9.5/10 携帯性 SABCD
外音取り込み 9/10 操作性 SABCD
装着感 8.5/10 通話性能 SABCD

Edifier NeoBuds Plus 外観・付属品チェック

イヤホン本体

感圧センサー式。(疑似物理ボタン式)

NeoBuds Pro 2はベーシックなタッチセンサー式でしたが、NeoBuds PlusではNeoDotsでも採用されていた感圧センサー式に。

左右からイヤホンのスティック部側面を摘むように軽く押してやると【カチッ】という音がして反応します。

物理ボタンのような操作感で誤操作しにくいのがメリットです。

 

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

 

イヤホンケース

イヤホンケースはワイヤレス充電に対応。

こちらもNeoBuds Pro 2では非対応でしたが、NeoDots同様の仕様となりました。

ただ、ケースの質感はNeoBuds Pro 2のほうが高級感があって良いですね。

 

【画像5枚:スクロールバーorスワイプでスライド出来ます】

 

外箱・付属品

Edifier NeoBuds Plus 外箱・付属品

付属品リスト

  • 収納ポーチ
  • イヤーピース(全7サイズ)
  • 充電用 USB Type-C ケーブル
  • 説明書類

Edifier NeoBuds Plus 測定データ

重さ・サイズ実測値

Edifier NeoBuds Plus 重さ・サイズ

ケースサイズ 縦:53.9mm
横:65.6mm
高さ:33.0mm
三辺合計:152.5mm
重さ イヤホン:5.5g
ケース:51.9g

最近のTWSとしてはやや大きめなケースです。

とはいっても、ポケットに入れた時多少存在感を感じる程度で特に邪魔になるほどではないですが。

携帯性 S・A・B・C・D

(参考:小さい順|完全ワイヤレスイヤホン・イヤホンケースサイズ比較表)

遅延測定結果

Edifier NeoBuds Plus 遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 296ms(SBC)
290ms(AAC)
229ms(LDAC)
290ms(AAC)
低遅延時 162ms(SBC)
288ms(AAC)
226ms(LDAC)
288ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

アプリまたはイヤホン操作でゲームモードにすることで低遅延化することが出来ますが、上の表の通りAACとLDACではゲームモードの効果が得られませんでした。

この数値ではゲームに使うのは厳しいでしょう。

動画視聴はNetflixなどアプリ側で遅延補正してくれるものは問題ありません。

EdifierのTWSは大体この仕様なので低遅延にしたいときはSBCで接続したほうが良いです。

ただ、SBC接続でもNeoBuds Pro 2やNeoDotsに比べてちょっと遅延が大きいんですよね。(0.04秒弱くらい)

スマホによってはSBCでもゲームは厳しいかもしれません。

実連続再生時間のチェック・バッテリー残量の推移

Edifier NeoBuds Plus 電池残量の推移

ノイズキャンセリングON・LDAC・音量40%で再生

  • 1時間再生=電池残量72%
  • 2時間再生=電池残量44%
  • 3時間再生=電池残量16%
  • 3時間45分再生=電池残量0%

NeoBuds Pro 2は同じ条件では2時間くらいしかバッテリーが持たず、この点が大きなデメリットと見られることが多かったと思います。

それと比べるとNeoBuds Plusは2倍近い再生時間。

これは大きいですね。

ただ、教えていただいた情報ではNeoDotsは7時間以上持つみたいなのでロング再生機が欲しい方はNeoDotsのほうが良いかもです。

交換イヤーピース対応表

Edifier NeoBuds Plus 交換イヤーピース

SONY
ハイブリッドイヤーピース(M)
AZLA
SednaEarfit Crystal(M)
SONY
トリプルコンフォートイヤーピース(M)
AZLA
SednaEarfit Crystal 2(M)
-
オーディオテクニカ
AT-ER500
(M)
final
TYPE E(M)
NUARL
Magic Ear+7
- Spinfit
OMNI
COMPLY
TWo-220-C(M)
日本ディックス
COREIR BRASS(M)
-
radius
HP-DME2(M)
-    

イヤホンケースの溝に余裕がないので使えるイヤーピースは限定的でした。

イヤホンには装着できるものの、ケースに入れた時にちょっと浮いてしまうものは△にしました。

(TWo-220-cのみ装着できるけどちょっと緩いという理由で△)

Edifier NeoBuds Plus 詳細レビュー

EDIFIER NeoBuds Plus

音質評価

アプリのイコライザー画面

非常に細かく調整が出来るカスタムEQが魅力

NeoBuds Pro 2NeoDotsは派手なドンシャリサウンドでしたが、今作ではかなりバランスをとって落ち着いたサウンドになっています。

弱ドンシャリといった感じですね。

解像度はNeoDotsより高く、NeoBuds Pro 2とは同じくらい。

ボーカルが非常に明瞭でドンシャリ型のNeoBuds Pro 2より前面で主張するため聴き応えがあります。

ドンドンと強く響く低音も抑えめになっていて万人受けするサウンドになったと言えるでしょう。

一方で低音好きにはNeoBuds Pro 2の深く響く低音のほうが好ましく感じるかもしれません。

NeoBuds Plusのイコライザーで『ダイナミック』を選んでドンシャリ傾向にしてみても、小気味よく鳴らすタイプの低音になってNeoBuds Pro 2のような低音は出ません。

音のレベル的にはほぼ同じ位だと思うので、低音を重視するかボーカルを重視するかで選ぶと良さそうです。

2万円以下のTWSとしてはとても高音質な部類に入ると思います。

音質
 
9/10

シアターモード(空間オーディオ機能)について

アプリのサウンドモードから『シアター』を選択すると空間オーディオ機能が利用できます。

NeoBuds Pro 2の空間オーディオ機能はヘッドトラッキング機能付きで結構本格的なものでしたが、それと比べると非常に簡易的な機能となっています。

NeoBuds Pro 2の空間オーディオモード画面

  • 音質が下がってボーカルがガサついた感じになる
  • LDACと併用できず、コーデックの切り替えに再ペアリングが必要

モードを切り替えると音場こそ広がるものの、明らかに音質は下がる印象。

特にボーカルはガサガサしてしんどいです。

シアターモードとある通り映画用という感じなんでしょうか。

切り替えに手間もかかりますし、あまり出番はなさそうかなと感じました。

ノイズキャンセリング機能の比較

アプリのノイズコントロール画面

効果的に騒音をカットしてくれる強力なANCです。

NeoBuds Plusのノイキャンは公称値-48dB。

NeoBuds Pro 2の公称値-50dBより若干低くなっており、数値的にはNeoDotsと同じです。

しかし、実際に使い比べてみるとNeoBuds Plusのほうが明らかに高音ノイズの処理がうまいです。

NeoBuds Pro 2と比べると若干程度Pro 2のほうが低音ノイズへの処理がうまい印象。

Technics EAH-AZ80などの高級機と比べてもNeoBuds Plusのほうが少し消音できているかなという感じ。

2万円以下のノイキャン最強格のNeoBuds Pro 2にはわずかに劣るものの、値段の割に非常に優秀なノイキャンと言えると思います。

(参考:Edifier NeoBuds Plusのノイズキャンセリングを他社ANCイヤホンと比較|ノイキャン強度比較表)
最強がわかる!ノイズキャンセリングイヤホンの強さ比較ランキング

ノイキャン
 
9.5/10

外音取り込み機能の評価

外音の取り込み量を-3~+3まで調整可能

外音取り込み機能はNeoBuds Pro 2やNeoDotsより違和感が減って精度がアップしている印象。

周囲の余計なノイズは少しカットしつつ人の声はしっかりと拾ってくれます。

特に女性の声はイヤホンをしていないときとほぼ変わらない感じで聞けました。

男性の声は少しベールがかったような印象になりますが、充分聞き取りできると思います。

かなり優秀で実用的に使える機能です。

外音取り込み
 
9/10

装着感評価

Edifier NeoBuds Plus 装着時の見た目

装着時の見た目

圧迫感が少なく、安定した着け心地。

ある程度長時間の着用も苦にしません。

装着感に関してはNeoBuds Pro 2とほとんど変わらない感覚でした。

装着感
 
8.5/10

マイク性能・通話品質

クリアで聞き取りやすい音声です。

風切音には時々入るかな?程度で通話には問題ないくらい。

周囲の騒音も完全には消しきれませんがかなり抑えてくれます。

ノイズ処理の際に声がモワッとした感じにはなりますかね。

めちゃくちゃ優秀ってほどではないですが、普通にストレス無く聞き取りできる性能です。

通話品質 S・A・B・C・D

操作方法と操作性評価

  L側 R側
1クリック
再生/停止 再生/停止
2クリック
(カスタマイズ可)
曲送り 曲送り
3クリック
(カスタマイズ可)
曲戻し 曲戻し
長押し
(カスタマイズ可)
ノイズコントール ノイズコントロール

NeoBuds Pro 2では2タップと3タップにしか操作が割り当てられず、再生/停止や曲送り、音量調整、ノイズコントロールと必要な操作を全て入れることは不可能になっていました。

NeoBuds Plusは誤操作の少ない感圧センサー式となり、カスタマイズできる範囲も増えて操作性はとても良くなっています。

操作方法のカスタマイズ画面

デフォルトでは左右に同じ操作方法が割り当てられているので、サウンドモードを入れて低遅延モードに移行できるようにしたり音量の±を入れてあげると良さそうです。

操作性 S・A・B・C・D

専用アプリ【Edifier ConneX】の主な機能

主な機能一覧

  • ノイズコントロール
  • イコライザー
  • 操作方法のカスタマイズ
  • ゲームモード/シアターモード
  • コーデックの切り替え
  • 着脱検知のON/OFF
  • マルチポイント
  • ファームウェアアップデート

ホーム画面

サウンド設定

使って気付いた注意点まとめ

ゲームモード使用時はSBC接続を推奨

遅延測定結果の項目で書いたとおりですが、AACやLDACではゲームモードの効果を確認できませんでした。

SBC接続でゲームモードにすることで効果を発揮します。

ただ、NeoDotsやNeoBuds Pro 2に比べて少し遅延が大きいのでゲームで使うのにはあまり向きません。

LDACとマルチポイントは併用できない

NeoDotsではマルチポイントとハイレゾコーデックを併用できるようになっていたのでこの点は残念ですね。

着脱検知機能の精度にやや難あり

こちらもNeoBuds Pro 2とNeoDotsでは問題なく使えた着脱検知機能がちょっとあやしい感じ。

イヤホンをテーブルなどに置くと装着状態と判定されて曲再生が再開されてしまいます。

対策としては着脱検知機能をOFFにするか、画像の様にイヤーピース側を上にして置くかですね。

マルチポイントは割り込み不可

マルチポイントの挙動について。

NeoBuds Plusのマルチポイントは割り込み再生不可でした。

Edifier NeoBuds Plus 総評

Edifier NeoBuds Plus

メイン機能評価

音質
 
9/10
ノイキャン
 
9.5/10
外音取り込み
 
9/10
装着感
 
8.5/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
携帯性 S・A・B・C・D
便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

総評:9.5/10

NeoBuds Pro 2との比較結果まとめ

  • 低音重視ならPro 2、バランス重視ならPlus
  • ノイキャンは僅かにPro 2の方が強力
  • 外音取り込みはPlusの方が優秀
  • 連続再生時間が大幅UP
  • 操作性も大幅改善
  • 空間オーディオ機能が簡易的なものになった
  • 着脱検知機能の精度が落ちた
  • 遅延が少し増してゲームに使うには厳しくなった

冒頭のまとめで書いたようにいくつかの点でNeoBuds Pro 2の方が優れているところをどう捉えるかですね。

基本的には音質・ノイズコントロール力はほぼそのままに使い勝手が向上した新作NeoBuds Plusの方が優秀ですし、万人受けすると思います。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。