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TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

EDIFIER WH700NB PRO レビュー|前作WH700NBと使い比べて違いをチェック

Author:猫居こうた

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EDIFIER WH700NB PRO

  EDIFIER WH700NB PRO
発売日 2024年11月14日
価格
<発売時>
7,980円
連続再生時間
(ANC ON時)
56時間(35時間)
コーデック SBC/AAC
ドライバー 40mmコンポジットダイヤフラムドライバー
防水性能 -
Bluetooth Ver. 5.4
機能 マルチポイント・ノイズキャンセリング・外音取り込み・空間オーディオ・イコライザー・低遅延モード
資料 公式サイト / 説明書
  • 前作より刺激感が抑えられてよりバランスの良い音になった
  • ノイキャンが凄く進化して実用レベルの消音力に
  • イヤーパッドのクッション性があがるなど装着感も良化
  • 新機能の『立体音響』はイマイチ
  • ヒンジ部分の造りが若干チープ
総合評価
 
9/10

こんにちは、猫居です。

今回レビューするのはEdifierのワイヤレスヘッドホン、WH700NB PRO。

以前レビューしたWH700NBの上位版に当たります。

WH700NBはノイズキャンセリング機能搭載のワイヤレスヘッドホンとしてはノイキャン性能はそれほどでもなかったものの、音質は値段の割にかなり良いヘッドホンでした。

定価1,000円増しでPROとなった新作WH700NB PROは前作とどのような違いがあるのか。

実際に使い比べてみました。

今回も先に総評から紹介します。

より詳細な内容は目次以降をご覧ください。

本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。

総評

9/10点

PROになったことで前作の弱点だったノイズキャンセリング機能が大幅に強化。
大きなノイズも効果的に低減でき、実用的に使えるレベルとなりました。
これだけでも1,000円上乗せする価値があると思います。
また、装着感もイヤーパッドのクッション性があがるなどして改善。
音質面は前作の派手めなドンシャリサウンドからバランス重視の音に変更。弱ドンシャリで全体的に刺激感が抑えられて聴きやすくなっています。
あまり良くなかったのは新機能の『立体音響』モード。エコーがかったような凄い違和感の音になってしまい、正直出番はないかなと。
前作は音質のコスパ重視で選ぶヘッドホンという感じでしたが、今作は総合的に良いヘッドホンとなりました。
コスパの良いANCワイヤレスヘッドホンとしておすすめできます。

音質 8/10 便利機能 SABCD
ノイキャン 8.5/10 操作性 SABCD
外音取り込み 8.5/10 通話性能 SABCD
装着感 8.5/10 最小遅延 113ms (SBC)

EDIFIER WH700NB PROの外観・付属品チェック

ヘッドホン本体

EDIFIER WH700NB PRO

 

前作と比べると基本的なデザインは一緒なんですが、WH700NBにあったハウジングの溝が無くなって少しのっぺりした印象になりましたかね。

色味も黒のほうが高級感があるような気がします。(これは個人的に黒が好きだからそう見えるのかもですが)

 

良くなっている点はイヤーパッドのクッション性がUPしているところ。

見比べると厚みは変わらないように見えますが、しっとりもっちりした感触になっています。

 

全体的なビルドクオリティは良好なものの、ヒンジの部分だけガチャガチャと軽くてチープな感じなのは相変わらず。

 

コンパクトに折りたためます。

 

スライダーは11段階の調整が可能です。

外箱・付属品

EDIFIER WH700NB PRO 外箱・付属品

付属品リスト

  • 充電用 USB Type-C ケーブル
  • ユーザーガイド

EDIFIER WH700NB PRO 測定データ

重さ・サイズ実測値

サイズ 縦:20cm
横:17cm
重さ 255.1g

標準的なサイズ感のBluetoothヘッドホンです。

前作より横幅が1cm増しており、これのおかげか側圧も少し弱まったように感じました。

重量も7g程度ですが軽くなっています。

遅延測定結果

EDIFIER WH700NB PRO 遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 336ms(SBC)
383ms(AAC)
383ms(AAC)
低遅延時 113ms(SBC)
191ms(AAC)
191ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

アプリの『サウンドモード』から『ゲーム』を選ぶことで低遅延化することが出来ます。

SBCで接続できるAndroidではかなりの低遅延。

音ゲーは厳しいまでも普通のゲームや動画はストレスを感じず楽しめると思います。

AACで接続するiPhoneの場合はゲームで使うと微妙に遅延を感じるでしょう。

動画視聴はネットフリックスなどのアプリ側で遅延が補正されるものなら問題ありません。

遅延が気になる場合は有線接続で使うのも手ですね。

EDIFIER WH700NB PRO 詳細レビュー

音質評価

WH700NBは値段の割にかなり音が良いと評しましたが、今作も音のレベルは前作同様値段の割に良いです。

解像感などはそれほど変わっていない印象ですが、音の傾向が変わったように思います。

WH700NBはEDIFIERらしいドンシャリサウンドでしたが、WH700NB PROではややバランスを整えて落ち着いたサウンドになっています。

曲によっては少し暴れ気味だった低音、刺さり気味だった高音がマイルドになって聴きやすくなりました。

音質的にはそこまで大きな差があるわけではないので、この音の変化を大人しくなったと感じるか、整ったと感じるか。好みによるところが大きそうです。

派手めなドンシャリサウンドが好きな人は前作のWH700NBを選ぶのもアリでしょう。いずれも音質に関するコスパは高いです。

アプリのイコライザー機能
プリセットと細かい設定が可能なカスタムEQ

音質
 
8/10

立体音響機能について

アプリの【サウンドコントロール】から【立体音響】を選ぶと空間オーディオ機能が使えます。

ただ、これは…

ライブ会場で聴いているようなサウンドというよりは小さなライブハウスの入口の外で中から漏れてくる音を聴いているような感覚とでもいいますか。

エコーがかったような音になってしまい、違和感がすごいです。

ノイズキャンセリング機能の比較

アプリでモード変更可能

ノイズキャンセリング機能はかなり強力になっています。

WH700NBのノイキャンは当時のレビューでやや控えめと評したように、そこまで効果的にノイズカットしてくれるものではありませんでした。

しかし、今作のノイキャンは効果的にノイズを遠ざけてくれます。

小さなノイズ~中程度のノイズまではかなり抑えて静かにすることができました。

大きなノイズは無音化とまではいきませんが、あるとないとでは全然違うので1万円以下のANCヘッドホンとしてはかなり優秀な部類に入ると思います。

ANCイヤホンでいうと同じEdifierのW260NC(定価約12,000円)よりちょっと消音力強めという感じです。

音質だけでなくノイキャンに関してもコスパの良いヘッドホンになってくれました。

(参考:ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめがわかるノイキャン強度比較表)
最強がわかる!ノイズキャンセリングイヤホンの強さ比較ランキング

ノイキャン
 
8.5/10

外音取り込み機能の評価

前作と比べて大きな変化があったわけではありませんが、若干精度があがったかな?という印象。

外音取り込み時に生じるサーという余計なノイズが減って使いやすくなりました。

人の声などはヘッドホンをしたまま問題なく聞き取れるのでこちらも実用的に使える機能となっています。

外音取り込み
 
8.5/10

装着感評価

WH700NBはクッションがちょっと弱いと評しましたが、その点がだいぶ改善されて装着感が良くなったように思います。

イヤーパッドのクッション性UP、ヘッドホンの横幅サイズ若干UP。

これらのおかげか、着けたときの圧迫感も減って快適度が上がりました。

ある程度長時間でもそれほど疲れずに着用していられます。

装着感
 
8.5/10

マイク性能

聞き取りに問題はありませんが、ややぼんやりした音声です。

風切音に弱く、ガサガサとしたノイズが入ってしまい声も途切れがちに。

周囲のノイズカットはそこそこに優秀。

騒音はしっかりカットしつつ、音声はほとんど乱れたりぼやけしたりしませんでした。

通話に使うときは風に注意すると良いと思います。

通話品質 S・A・B・C・D

操作方法と操作性評価

ごくごく一般的な操作方法となっており、特に説明書など読まなくても問題なく操作できると思います。

上の画像のように電源ボタンの位置がちょっと紛らわしいかな?というところは注意ですかね。

あとは、

マルチファンクションボタンがノイズコントロールになっていて、切り替えパターンをアプリで設定できるのですが…

自分のスマホではここをいじろうとするとアプリがバグってしまって今のところ変更できていないです。(ファームウェア v1.01時点)

基本的な操作には問題ないので修正を待とうと思います。

操作性 S・A・B・C・D

専用アプリ【EDIFIER ConneX】の主な機能

主な機能一覧

  • ノイズコントロール
  • イコライザー
  • サウンドモード(ゲームモード/立体音響モード)
  • マルチファンクションボタンの設定
  • ファームウェアアップデート

ホーム画面

設定画面

使って気付いた注意点まとめ

音量がやや小さめ

音量MAXでも足りないというわけではないので特に問題は無いと思いますが、自分の場合は60%くらいでちょうど良い音量でした。

前作やその他の普通のヘッドホンでは40%もあれば充分なので音量はやや小さめだと思います。

マルチポイントは割り込み不可

マルチポイントの挙動について。

WH700NB PROのマルチポイントは割り込み再生不可でした。

EDIFIER WH700NB PRO 総評

メイン機能評価

音質
 
8/10
ノイキャン
 
8.5/10
外音取り込み
 
8.5/10
装着感
 
8.5/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

総評:9/10

WH700NB PROとWH700NBの違い・比較結果のまとめ

  • 前作では対応していなかったAACに対応
  • 立体音響機能の追加(微妙)
  • USB-C ハイレゾ有線接続に対応
  • 連続再生時間は68時間→56時間に減少
  • 派手なドンシャリからバランスを整えた弱ドンシャリサウンドへ
  • 微妙だったノイキャンが実用レベルまで大幅レベルUP
  • イヤーパッドの質感が向上し装着感UP
  • ビルドクオリティはそれほど変化なし、ヒンジ部分がチープなのも変わらず

PROになったことでビルドクオリティ以外の全てがパワーアップ。

特にノイズキャンセリング機能は大きく進化しました。

寒くなってくると耳当て代わりにヘッドホンを使う機会も増えてきますが、お手頃な値段でこれだけの性能であれば充分満足できるかと思います。

良いヘッドホンです。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。