Anker Soundcore Liberty 4 Pro | |
発売日 | 2024年10月3日 |
価格 (発売時) |
19,990円 |
連続再生時間 (単体/ケース込) |
ANC OFF 10時間/40時間 ANC ON 7.5時間/30時間 |
コーデック | SBC/AAC/LDAC |
ドライバー | デュアルダイナミックドライバー (A.C.A.A 4.0) 10.5mm低音域用ドライバー 4.6mm中高音域用ドライバー |
防水性能 | IP55 |
Bluetooth Ver. | 5.3 |
機能 | ケーススクリーン・ノイズキャンセリング・外音取り込み機能・空間オーディオ・マルチポイント・着脱検知機能・イコライザー・専用アプリ・ワイヤレス充電・急速充電(5分→4時間) |
資料 | 公式サイト/説明書 |
こんにちは、猫居です。
趣味で完全ワイヤレスイヤホン(TWS)を集めています。
今回レビューするのはAnkerのTWS、Soundcore Liberty 4 Pro。
Soundcore史上最高クオリティを謳うハイエンドTWSということで…
これまでのAnkerイヤホン(Liberty 4やLiberty NC)と比べてどの程度パワーアップしているのか。
そして個人的にU2万円では音質・ノイキャンの総合力No1だと思っているEdifier NeoBuds Pro 2と比べてどうなのか、といった他社イヤホンと比較も交えつつ簡単にレビューしていきたいと思います。
Anker Soundcore Liberty 4 Pro 簡易レビュー
音質比較
これまでのAnkerイヤホンは極度のドンシャリといいますか、刺さりが気になると何度も評してきたように、かなり刺激的で大味なサウンドが特徴でした。(マイルドな音だったのはSpace A40くらいでしょうか)
今作はかなり角の取れた上質なサウンドへと進化しています。
音の傾向はやや低音のボリューム多めの弱ドンシャリ。
寒色系でカラッとした明るい音を鳴らしますが、これまでのようなキンキンとした刺激感がなくなってかなり聴きやすくなっています。
個人的にはLiberty 4やLiberty NCと比べてかなり音質レベルアップしているなと思いますが、派手目な味付けからマイルドな味付けになったことで従来のAnkerイヤホンの音が好きだったという方には物足りなく感じるかもしれません。
続いて同価格帯高音質TWSとの比較。
ハイブリッドイヤホンでドンシャリ型のEdifier NeoBuds Pro 2と比べると、低音の深みや滑らかさを始めとした音の艶感の面でNeoBuds Pro 2に分があるように思いました。
同様に1万円台で高音質なFinal ZE3000やTechnics EAH-AZ40M2と比べてみても、高音域の伸びや音の艶感の面で価格帯トップ層とはまだ少し差があるなという印象です。
しかしながら、様々なアプローチで好みの音に合わせられるようになっている点は素晴らしいところかなと思います。
- 聴力テストを通じて最適な傾向を把握できる
- 好みの音をABテストで選んでいくことでベストなイコライザー設定に導く
- 多数のプリセット+自由度の高いカスタムイコライザー
1.
2.
3.
8.6~8.7/10点(暫定)
ノイズキャンセリング機能を比較
ウルトラノイズキャンセリングが3.5に進化して究極のノイズキャンセリングになったとのことですが…。
ノイズキャンセリング機能は若干のレベルアップといったところでしょうか。
Liberty 4と比べると相当レベルアップしていると言えますが、ノイキャン特化のLiberty 4 NCと比べるとそこまでパワーアップしているとは言い難いです。
Liberty 4 NCとの比較でもう少し具体的な話をいたしますと、低音ノイズの消音力は元々高かったので余り変わっていません。むしろ、100Hzくらいのノイズには少し弱くなっている印象。
中音ノイズ・高音ノイズへの消音力はアップしています。
特に中音ノイズ(1000Hzあたり、女性の声くらい)への効果は結構上がったと感じますね。
高音ノイズへの効果も上がっていますが、高音ノイズの処理中に逆相の音というかホワイノイズが乗るようになってしまい、結果としてあまり静かになったようには感じにくいと思います。
周波数ごとに比べるとそこそこパワーアップしたように感じますが、日常生活では様々な種類のノイズがいっぺんに入ってくるので、実際の使用感はちょっとだけ消音力上がったかなぁくらいの印象です。場合によってはLiberty 4 NCの方が効いているように感じることもあると思います。
U2万円で個人的にもっともノイキャンが効くと感じているEdifier NeoBuds Pro 2と比べると
- 低音ノイズ→僅かにLiberty 4 Pro
- 中音ノイズ→NeoBuds Pro 2
- 高音ノイズ→NeoBuds Pro 2
といった感じです。
総合ではやはりNeoBuds Pro 2の方が上、コストパフォーマンス重視で選ぶなら安価なLiberty 4 NCが上。
…と、色々と言いつつも2万円までで買えるノイキャンTWSとしてはNeoBuds Pro 2に次ぐ2番目の評価。
この価格で買えるノイキャンイヤホンとしては優秀であるのは間違いないでしょう。
9.5/10点
<関連記事>
外音取り込み機能について
Liberty 4では出来なかった外音取り込み量の調整が可能に。(アプリorイヤホンケースから)
Ankerイヤホンの外音取り込みは結構雑味が強い感じだったのですが、いや今作もまぁまぁ雑味は感じますが…
過去作よりも余計なノイズを取り込む度合いは少し落ち着いています。
人の声もちょっとカサついた感じにはなりますが、明瞭に元の音量に近い感じで聴けます。
ちょっと余計なノイズを取り込むので“ながら聴き”に使うには余り向きませんが、アナウンスを聞きたいとき・レジなどでのちょっとした会話時には充分実用的に使えるレベルかと思います。
8~8.5/10点
装着感について
フィット感良く圧迫感もそれほどないのである程度長時間の着用も問題なさそうです。
ただ、Liberty 4より少しイヤホンの厚みが増して耳に入れたときの圧迫感が若干増したように思います。
個人的にはLiberty 4の方が軽くて着け心地は良かったかなぁと。
また、イヤーチップがLiberty 4のやつは独自開発のCloudComfortイヤーチップというのが使われていて、これがかなり良いものだったのですが…
Liberty 4 Proのイヤーチップは耳から外すとすぐにひっくり返ってしまうペロペロ具合なのが残念ポイント。
見た目もLiberty 4の方が高級感あるような…
8/10点
イヤホンケースのディスプレイ機能について
目玉?のディスプレイ表示について。
充電残量の確認やノイズキャンセリングと外音取り込みの強度調整ができるようになっています。
さらに、操作項目をアプリから追加可能。
イコライザーとかコーデックの切り替えとかそういうのが欲しかったのですがありません。
操作性もはっきりいって良くないですね。。
JBL TOUR PRO 3のスマートタッチディスプレイのようにある程度実用性があれば歓迎だったのですが、正直微妙かと。。
このディスプレイのためか?イヤホンケースもやや巨大化しております。
操作方法・操作性について
イヤホンの側面にあるくぼみの部分をピンチしたりスワイプすることで操作します。
このブログでは勝手に擬似物理ボタン式と読んでいますが、誤操作の心配がなくて使いやすいです。
Liberty 4はスワイプでの音量調整は出来なかったのでその点が進化。
Edifier NeoBuds Pro 2は普通のタッチセンサー式で2タップと3タップの操作しか対応していないなど操作性にやや難があるので、操作性はLiberty 4 Proの方が圧倒的に良いです。
操作方法一覧
好みの操作方法にカスタマイズ可能です
遅延測定結果
Android・PC その他 | iPhone | |
通常時 | 254ms(SBC) 293ms(AAC) 388ms(LDAC) |
293ms(AAC) |
低遅延時 | - | - |
100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。
低遅延モードがないため結構遅延します。
特にLDAC接続時はかなり遅延しますのでゲームをするには向きません。
動画視聴に関してはYoutubeやNetflixなど、アプリ側で遅延補正してくれるものは問題なく楽しめます。
機能面の変化について
Liberty 4であったヘルスモニタリング機能がなくなってします。(心拍数やストレス値、消費カロリーなどが測れる機能)
代わりにディスプレイ表示機能・スワイプでの音量調整・空間オーディオ機能で様々なモードを追加。
空間オーディオについては後日追記予定ですが、今のところそれほどパワーアップしたとは感じていません。
アプリについて
アプリの機能についての解説はこちらの公式ページが詳しいです。
ホーム画面
サウンド設定
操作設定
注意点
- LDACを使用するにはアプリからイヤホンのアップデートが必要
- LDAC接続中はマルチポイント接続・空間オーディオ機能が使えない
- 空間オーディオのムービーモード・Podcastモード・ゲームモードはケースのディスプレイからしか変更できない
まとめ
- 音質はかなりのレベルアップ(ただし従来の音が好きだった人は好みではないかも)
- ノイキャンは僅かなレベルアップ(ホワイノイズ気になる)
- 操作性◎
- 音や操作方法のカスタマイズ性◎
- イヤホンケースのディスプレイは微妙
- ケースサイズ・イヤーピースの質はLiberty 4から悪化
現状の感想をまとめますと…
Soundcore Liberty 4 Proは全体的に性能UPしているのですが、使い始めだからか今のところは細かい部分の粗が気になっています。
たいして使えないディスプレイ表示のためにイヤホンケースが大きくなっていたり、イヤーピースが随分と安っぽいものになってしまったり。
ただ、音質面ではこれまでのAnkerイヤホンから大きな飛躍があったと思います。
ノイキャンもそれほどレベルアップしていないとはいえ価格帯最高クラスです。
操作性の良さ、アプリの出来の良さ、カスタマイズ性の良さはTWS界でもTOPクラス。
これまでキンキンの派手なサウンドが苦手でAnkerイヤホンを避けていたという方には良い選択肢となるかもしれません。
逆に言えば派手なサウンド大歓迎という方は多機能イヤホンならLiberty 4、ノイキャン重視ならLiberty 4 NCで充分とも言えます。
レポートできていない機能などは後日追記します。
今回は以上です。
また次回のレビューでお会いしましょう。