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TWSコレクターによるイヤホン/ヘッドホン レビューブログ

1MORE SonoFlow Pro HQ51 レビュー|1万円そこそこのノイキャンワイヤレスヘッドホンの実力をチェック

Author:猫居こうた

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1MORE SonoFlow Pro HQ51

  1MORE SonoFlow Pro HQ51
発売日 2024年10月1日
価格
<発売時>
12,800円
連続再生時間
(ANC ON時)
100時間(65時間)
コーデック SBC/AAC/LDAC
ドライバー 40mmDLCダイナミックドライバー
防水性能 -
Bluetooth Ver. 5.4
機能 ノイズキャンセリング・外音取り込み・空間オーディオ・イコライザー・低遅延モード
資料 公式サイト / 説明書
  • 楽しく音楽が聴ける良バランスで明瞭なドンシャリサウンド
  • しっかり効果を実感できるノイズキャンセリング
  • ヘッドホンの質感・デザインが良く、ハードケースも付属
  • 空間オーディオ機能はイマイチ
  • LDAC接続中は低遅延モードやマルチポイントが使えない
総合評価
 
9/10

こんにちは、猫居です。

今回レビューするのは1MOREのワイヤレスヘッドホン、SonoFlow Pro HQ51。

  • 最大100時間の超ロング再生が可能
  • 最大-42dBのノイズキャンセリング機能や空間オーディオ機能を搭載
  • 有線・ワイヤレス共にハイレゾ認証を取得
  • 2台同時接続可能なマルチポイントにも対応

1万円ちょっとで購入可能な所謂全部入りの多機能ヘッドホンです。

実売価格は以前買ったままレビューせずに投げっぱなしだったAnker Soundcore Space One(Amazonリンク)とほぼ同じくらい。

というわけで、今回はこの同価格帯人気ヘッドホンと比較しつつ評価してみました。

まずは総評から紹介します。

より詳細な内容は目次以降をご覧ください。

本レビューはメーカー様よりサンプルをご提供いただいております。執筆料などはいただいておらず、自由にレビューさせていただくことを条件にお引き受けしています。

総評

9/10点

今回同価格帯のヘッドホンだけでなく過去レビューした1万円以下のもの数点とも比較してみましたが、音質ノイキャンの総合力では1番良いと感じました。1万円そこそこで購入できるANCワイヤレスヘッドホンとしてはかなり優秀といえると思います。
ノイズキャンセリングはSpace Oneには劣るものの、結構強力です。1万円以下のノイキャンはそれなり止まりでしたが、HQ51のノイキャンは効果をしっかり実感できるレベルに達しています。
音の傾向は明瞭感あるドンシャリサウンド。ごりごりの低音が欲しい方には物足りないかもしれませんが、そこそこの量感の低音でハキハキと鳴る寒色のスッキリした音。
Space Oneは低音偏重サウンドでややぼんやりした音なのでHQ51の方が個人的にはだいぶ好みでした。

装着感はほんの僅か程度側圧が他のヘッドホンより強め。ただ、イヤーパッドのクッション性が良いのかフィット感も良好で着け心地は比較的良好と感じました。
残念だった点は空間オーディオ機能がイマイチだった点とLDAC接続時に低遅延モードやマルチポイントが使えない点。
空間オーディオ機能に期待して買うのは微妙だと思いますが、普通のノイズキャンセリングヘッドホンとしての満足度は高かったです。

音質 8.2/10 便利機能 SABCD
ノイキャン 8/10 操作性 SABCD
外音取り込み 8.5/10 通話性能 SABCD
装着感 8.5/10 最小遅延 118ms (SBC)

1MORE SonoFlow Pro HQ51の外観・付属品チェック

ヘッドホン本体

1MOREらしい赤の差し色が映えるおしゃれなデザインです。

全体的な質感も1万円そこそこのヘッドホンとしては良好だと思います。

イヤーパッドは肉厚で1万円ほどのヘッドホンとしては中々良好。

Space Oneのイヤーパッドはかなり薄いので比較すると違いがよくわかります。

スライダーは11段階の調節が可能です。

 

収納ケース

 

外箱・付属品

付属品リスト

  • 収納ハードケース
  • 充電用 USB Type-C ケーブル
  • 3.5mmケーブル
  • ユーザーガイド

1MORE SonoFlow Pro HQ51 測定データ

重さ・サイズ実測値

1MORE SonoFlow Pro HQ51 サイズ・重量

サイズ 縦:19cm
横:16cm
重さ 244.2g

標準的なサイズ感のBluetoothヘッドホンです。

多機能ヘッドホンとしてはかなり軽いのが◎。

遅延測定結果

1MORE SonoFlow Pro HQ51 遅延測定結果

  Android・PC その他 iPhone
通常時 240ms(SBC)
279ms(AAC)
233ms(LDAC)
279ms(AAC)
低遅延時 118ms(SBC)
192ms(AAC)
使用不可(LDAC)
192ms(AAC)

100ms=0.1秒です。
この測定環境ではスピーカー出力時21msの遅延を観測します。
結果から-21msした数値をワイヤレスイヤホン由来の遅延と考え表に記載しています。

アプリの『ショートカット』から『娯楽モード』を選ぶことで低遅延化することが出来ます。

LDACと低遅延モードは併用できないようです。

SBCで接続できるAndroidではかなりの低遅延。

音ゲーは厳しいまでも普通のゲームや動画はストレスを感じず楽しめると思います。

AACで接続するiPhoneの場合はゲームで使うと微妙に遅延を感じると思います。

動画視聴はネットフリックスなどのアプリ側で遅延が補正されるものなら問題ありません。

1MORE SonoFlow Pro HQ51 詳細レビュー

1MORE SonoFlow Pro HQ51

音質評価

寒色系で程よいドンシャリサウンドです。

低音はそこそこの量感で小気味よく鳴るタイプ。

同価格帯のAnker Soundcore Space One(Amazonリンク)は非常に低音のボリュームが多く、若干ボワつきを感じるくらいなので、比較するとハキハキと鳴って心地良いです。

中音はすっきりしつつもボーカルは割と前寄りで主張するので歌ものも聴きやすいです。

そして高音は刺さらないギリギリくらいの強調感で、手持ちの1万円以下のヘッドホンと比べても明瞭感は明らかに上。

Anker Space Oneは低音過多気味で中音以降にもかかってしまうこんもりしたサウンドなので、比較して聴くとHQ51の明瞭さが際立つ印象でした。

自分の手持ちの1万円以下のBluetoothヘッドホンより1ランク以上音質は良く、同価格帯のSpace Oneよりも良いのでお値段以上の価値があると言えそうです。

アプリで12種類のプリセットとカスタムイコライザーを使用できます

音質
 
8.2/10

空間オーディオ機能について

空間オーディオは音場が広がる代わりに音のバランスが崩れてしまう印象。

結構違和感は強いです。

また、低音もごっそり減ってしまうので臨場感もあまり感じられません。

LDACと併用できないのも痛いポイント。

空間オーディオを利用しようとすると一旦アプリからLDACをOFF⇒ヘッドホン再起動⇒空間オーディオONという操作が必要になり、仮にこの機能が気に入ったとしても切り替えが面倒です。

個人的にはこの機能を使うことはないかなぁ…と思いました。

ノイズキャンセリング機能の比較

ノイズキャンセリング機能はかなり優秀です。

自分の手持ちのANCヘッドホンでは1万円以下ではEarFun Wave Proが1番高い消音力だと感じていますが、HQ51のノイキャンはそれ以上。

低音ノイズをかなりしっかり消してくれ、電車などの大きなノイズでもしっかりノイズが遠のいているのを実感できます。

ただ、Anker Space Oneと比較するとSpace Oneの方がさらに低音ノイズをカット出来ていました。

どちらのヘッドホンも中音以上のノイズはある程度は遠ざけてくれるくらいの効果で、例えば人の声を大きくカットすることは難しいです。

(参考:ノイズキャンセリングイヤホンのおすすめがわかるノイキャン強度比較表)
最強がわかる!ノイズキャンセリングイヤホンの強さ比較ランキング

ノイキャン
 
8/10

外音取り込み機能の評価

ヘッドホンをしたまま会話することもできる、優秀な外音取り込みです。

ヘッドホンをしていない状態と比べると少し音が高くなる印象で、話している人の声は明るく聞こえます。

そのため自然な聞こえ方というよりはちょっと集音している感じはあります。

また、換気扇の音や冷蔵庫の音のような小さなノイズも拾ってしまう点は玉に瑕と言えるかもしれません。

しかし、音量はヘッドホンをしていないときと同レベルなためストレスなく外音を聞くことが出来ます。

ヘッドホンをいちいち外さずに駅でのアナウンスを聞いたりレジで会計を済ますことが出来るので便利に使っていけると思います。

この機能もSpece Oneは外音の自然さという観点でもう一歩上をいっていて、音の質感もほぼ変わらず音量も同レベル。ヘッドホンをしていないときとほぼ変わらない感じで外音を聞けます。

音質に優れたHQ51、ノイズコントロールに優れたSpace Oneといった感じでしょうか。

外音取り込み
 
8.5/10

装着感評価

側圧は標準~標準より若干強めくらいの印象。

スケールで挟む力を測ってみても他のヘッドホンの平均よりほんの僅かに高い数値でした。

ただイヤーパッドのクッションが結構しっかりしてるので、しっかりフィットしつつ圧迫感はそれほど感じません。

快適に装着出来ると思います。

一方、Space Oneは挟む力はHQ51より弱め。なので締めつけ感は少ないのですが、イヤーパッドが薄くて微妙なのでちょっとゴツゴツとした感触があります。

また、フィット感もHQ51の方が高く、Space Oneは頭を振ったりするとちょっとズレそうになりますね。

装着感
 
8.5/10

マイク性能

ややボワついた音声でした。

通話できないほどではありませんが、やや聞き取りにくい印象。

ただ、周囲の騒音の処理はしっかりしてくれて、かなりうるさい環境でも通話相手にノイズは届かず。

ノイズ処理中の音声もほとんど劣化することなく話せました。(元々がぼんやりしているというのもありますが)

ただ、風切音には非常に弱いです。

風が吹いていると何を言っているのか聞き取るのが難しいレベル。

できるだけ風は避けて使うようにしたほうが良さそうです。

通話品質 S・A・B・C・D

操作方法と操作性評価:タッチパネルでスマートな操作感

1MORE SonoFlow Pro HQ51 操作方法

ごくごく一般的な操作方法となっており、快適に操作できると思います。

電源ON/OFFの長押しが約4秒くらい?とやや長めな点にだけ注意ですかね。

操作性 S・A・B・C・D

専用アプリ【1MORE】の主な機能

主な機能一覧

  • ノイズコントロール
  • イコライザー
  • 3Dオーディオ機能
  • 低遅延モード
  • マルチポイント
  • 自動バーンイン
  • ファームウェアアップデート

ホーム画面

設定画面

アプリはちょっとわかりにくいですね。

『リスニングモード』がノイキャンや外音取り込みの切り替え、『専門的なチューニング』がイコライザー。

『ショートカット』に空間オーディオ・低遅延モード・LDACの切り替えが入っています。

また、『設定』⇒『試験的機能の体験』でマルチポイントの切り替えができます。

使って気付いた注意点まとめ

LDAC、マルチポイントはアプリからON

デフォルトではハイレゾ再生も2台同時接続もOFFになっているので専用アプリを起動してONにする必要があります。

LDACと併用できない機能

空間オーディオ機能・マルチポイント機能・低遅延モードはLDACをONにしていると使えませんでした。LDACをOFFにしてからONにする必要があります。

マルチポイントは割り込み不可

マルチポイントの挙動について。

HQ51のマルチポイントは割り込み再生不可でした。

1MORE SonoFlow Pro HQ51 総評

1MORE SonoFlow Pro HQ51

メイン機能評価

音質
 
8.2/10
ノイキャン
 
8/10
外音取り込み
 
8.5/10
装着感
 
8.5/10

使い勝手評価

操作性 S・A・B・C・D
便利機能 S・A・B・C・D
通話品質 S・A・B・C・D

総評:9/10

HQ51とSpace Oneの比較結果まとめ

  • 音質:HQ51の方がバランス良く明瞭感あるサウンド
  • ノイズコントロール:Space Oneの方が優秀
  • 装着感:Space Oneの方が側圧は弱いが、HQ51の方が着け心地・フィット感は良い
  • その他:Space Oneは収納ケース無し/アプリはSpace Oneの方が高機能

1MORE SonoFlow Pro HQ51は空間オーディオ機能こそイマイチなものの、普通のノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスヘッドホンとしては値段の割にとても優秀だと思います。

低音重視、ノイキャン重視という方はSpace Oneを選ぶのもアリですが、総合力ではHQ51が勝っているかなと感じました。

収納用のハードケースの有無も結構大きな違いではないでしょうか。

今回は以上となります。

また次回のレビューでお会いしましょう。